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『変珍齋日乗』(志加吾)w。コミュの【スラップスティック】(2008年08月03日)。

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■バカボン 赤塚不二夫さん死去


『夏の甲子園が開幕した日』に、赤塚不二夫さんの訃報が届く…因縁めいたものを感じる。



http://www.youtube.com/watch?v=QjgxGojnyRU


ここ数年アルプスから流れる「コンバットマーチ」で多用されるこの曲の出典を…演奏する
『当事者達』は知っているのかぃな?ふと【そんな思い】に駆られる…まずは御冥福を祈る。


「少女マンガを描く」男性漫画家−現代の感覚では『違和感すら付き纏う』かもしれないが…

御大「手塚治虫」が『リボンの騎士』を描き、また横山「三国志」光輝が『魔法使いサリー』を
遺した(注:連載したのは『アッコちゃん』と同じ雑誌だが、『サリーちゃん』の方が後だ!)
ように、「女性漫画家が育つ」までは【ごく当たり前のことだった】ことを明記して置く−当時
を経験してる漫画家は、和田『スケバン刑事』慎二やそのアシスタントだった柴田昌弘、あと
は「大御所」wである魔夜『パタリロ!』峰央に弓月光…ってトコ(苦笑)?これもまた時代。


これには「出版社側の事情」も絡んでいた。例えば、『アッコちゃん』を連載してた『りぼん』
の集英社…今では【少年ジャンプ(あるいはYJ)の…】って肩書付きそうな出版社なのだが、

『アッコちゃん』連載当時は『サンデー』『マガジン』に対抗し得る【少年漫画誌】がなかった!

それ故に、赤塚氏や横山氏と言った『少年漫画主体の作家が少女漫画に手を染める』結果
に…。「この辺の事情」抑えないと、赤塚不二夫が少女漫画を書いた背景は理解不能かと。
「人気漫画家を抑えたい」出版社の『苦肉の策』が、この【クロスオーバー】を生んだ訳だ。
さもなくば「スラップスティック」と『夢見る少女』との【落差】は解説出来ないだろうと思う。


【閑話休題】


奇しくも「訃報」がそうだったように『赤塚不二夫=スラップスティックギャグ』の印象がある。

また後年の「タモリ」や「所ジョージ」や「山本晋也」との交流関係が示すように、【彼自身】も
『奇行の人』or『破天荒な人』だったような【誤解】を与えてしまうのだが。『名伯楽』だったが

彼自身は『奇人』ではなく【サービス精神旺盛な人】だったように思えて仕方がない(苦笑)。

本当の「*ジルシ」なら、あんな『名伯楽』には成り得ない!ヴァカ騒ぎしているようでいて、
「酔眼の底」には常に【冷静な観察力】が隠されてた…ただ彼がそこから生み出したキャラが

『あまりにも強烈だった』故に、何時しか「作者自身」もまた【そのキャラに敷衍した生き方】

を要求されてしまったのかも…宿痾になった『依存症』が、その「ギャップを埋める存在」だと
すれば−我々『自称ファン』は、彼に【酷い役回りを背負わせてしまった】かも…後悔頻りだ。


「奇行を演じた」もうひとりの【昭和人】をふと連想した−同じ『スラップスティック』を音楽と
ギャグで表現した男・【谷啓】!「クレイジー」が人気博した時期と赤塚が売れ出した時期とは

【偶然にもほぼ同時期】なのである…また「既存概念ブチ壊す」アナーキーさもまったく同じ!

さらに「赤塚と谷啓の共通点」は…『戦前の柵』を知り【戦後アメリカ文化の洗礼】受けた点。

赤塚は「旧満州からの引揚経験」を持つ(もっと言えば、『バカボンのパパ』のモデルだとも
言われた『彼の父親』はそこで【憲兵】!だった)。「シベリア抑留」を喰らったその父親は
四年後無事戻ってくるが、その間の無聊を彼は「手塚治虫」から影響を受けた漫画の執筆と
「アメリカ映画を貪るが如く見て」埋めたと伝え聞く…『価値観の逆転』を体験してるのだ。

『価値観の逆転』経験は、谷啓に於いても然りである。中学入試に失敗し、軍需工場に勤務
の後彼は捲土重来を果たす−その入学式で。「軍歌」を演奏する『吹奏楽隊』に惹かれて
入部するのだが、僅か4ヵ月後に敗戦。ラジオから「ついこの前までは(!)御禁制だった」
【JAZZ】が頻繁に流れて来る(このあたりが、この国の『御都合主義極まりない』点w)
のを聴いて、『世の中に【こんな楽しい音楽】があったのか』!とJAZZにハマって行く。


この「恥ずかしがり屋なのにサービス精神旺盛な2人」が、音楽と漫画で新たな道を拓く…。

それまでは『俄』…言い換えるなら「松竹新喜劇」や『大劇場の人情喜劇』が王道だった笑い
(それに抵抗したのが「エノケンロッパ」だが…『戦前感覚』ではブレイクスルーまでは…)に
アメリカ流『ナンセンス&スラップスティック』で【ペンとトロンボーンで】殴り込みを掛けた!



http://www.youtube.com/watch?v=bonpelSt2ME


その『乾いた笑い』の裏に(無意識だろうが)【価値観の逆転】身を以て喰った経験が見える。
そのおかげで、我々は「この国流」にアレンジメントされた【自前のスラップステック】持てた。


「スラップスティック」とは『単なるドタバタ』ではない−その裏に【身を削る思い】が潜むけど。

「赤塚さんが残した遺産」を延髄反射的動きでウケ狙いに走る『お笑い』が喰い散らかす…。
『そんな時代が来ない』ことと、彼が喰らったような【価値観の再逆転】ないように祈るのみ。



http://www.youtube.com/watch?v=i3c0GfONUbE


【追記】

「笑い」や「ギャグ」の分析なんて『野暮の極み』とは思うが…【追悼】ってことでお赦しをw。

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