将来生きていく中で必要なこと。コミュの団塊ジュニア世代について

団塊ジュニア世代






1970年代前半に生まれた、団塊世代の子供に当たる世代の総称。

『第二次ベビーブーム世代』、または群れて行動することを好む，感性が鋭いなどの特性を

イルカに例えて、『イルカ世代』と呼ぶこともある。


その総数は約980万人（2000年時点）であり、人口構造において団塊世代に次ぐ人口ボリュー

ムを構成している。現在、社会的にも中核的なポジションとなり、メインのターゲット層に想定

されることが多い。


また、団塊ジュニア世代（特に女性）は、親（主に母親）と共に消費活動を行なうことが多い特性

がある（社会問題になっているパラサイト・シングルもその特性を表わす事象の１つと言えよう）

ことから、団塊世代をメイン・ターゲットにしたマーケティングを行なう際には団塊ジュニアも

ターゲット層として想定することが多い。


兄姉世代であるプレ団塊ジュニアは「社会の再生産に失敗しつつある」世代になっているが、真性団塊ジュニア以後の世代は「社会の再生産を剥奪された」世代と化している。真性団塊ジュニアは、高校時代に「社会主義の没落」「アメリカナイゼーションの席巻」に巻き込まれた為に、高校や大学を出て社会人となっても安定した正社員になれず、派遣やアルバイトという社会保険の無い非正規・不安定雇用の労働者（プレカリアート）を強いられる者が多い為である。この傾向は、弟妹世代であるポスト団塊ジュニアでは一層顕著になっている。

雇用保険は週20時間以上、健康保険と厚生年金は正社員の3／4以上の労働時間勤務で加入義務となる。しかし、このことを知らない当事者や経営者、本人が知らないことをいいことに加入させないという悪質な事例が絶えない。派遣切りされた者の多くは社会保険に加入すべきものがかなりいたが雇用保険すら加入させてもらえず、寮を追い出されるという事例が多発した。本来、社会保険調査官がアルバイト・派遣・請負アルバイト者らへ加入指導を徹底させ、折半負担させるべき存在である。しかし、調査官の数が圧倒的に少ないことと、年金問題で手が廻らないことなどが事態をより悪化させている。この場合、雇用保険だけでも折半負担本人部分を支払うことで強制的に適用させることができる。社会保険の時効は２年である。したがって最高２年分の折半部分を支払えばよい。しかし、非正規雇用者のほとんどはこの事実を知らされていないという現実がある。6ヶ月以上の勤務者には有給休暇も発生するが、この事実も知らされていないか、知ってても取らせようとはしない。

非正規労働者の比率も他世代と比べて多く、「子育てに金がかかる」「子供に災難や絶望を味わわせたくない」という理由で結婚しない者も多い。正規雇用者でも未婚者が多いのが現実である。


大学新卒離職率の増加
真性団塊ジュニア世代に特徴的なのが大卒3年以内の離職率の増加である。1986年と比べて高卒は46％から約49%の微増に対し、大卒では26％から約35%の人が就職後3年以内で離職している。真性団塊ジュニアの場合、最大の原因は不景気下における雇用のミスマッチと言われている。しかしそれだけではない。企業の合併、統廃合、倒産、事業縮小なども主な原因である。特に中小企業の倒産はこの数字の増加に貢献している。さらに少数精鋭の過密労働、かつて大卒が入社しなかった家電量販店や外食産業などにおけるミスマッチがこれに拍車をかける。転職市場が「第二新卒」として許容する文化は大学新卒においてより大きな離職理由ともなっている。劣悪な条件でもいいから職歴をつけてリベンジ就職をしようとするものである。こういった様々な理由から大卒の離職率は増大したのである。単純に大学卒の高卒化と片付けることは出来ない。


文化
真性団塊ジュニアは、「戦後第二世代」の最初の世代でもある。小学校時代はバブル景気の最中であり、団塊ジュニア（兄姉世代）や末期新人類（約10歳年上の世代）と共に、「ネアカ」を特徴とする1980年代の若者文化の中で育った。中でもとりわけ、ファミコンがブームを起こした中で小学校時代を送った為、「ファミコン世代」と呼ばれる事もある。

1980年代の「週刊少年ジャンプ」の記録的売り上げを支えていた世代でもあり、中でも「ドラゴンボール」や「キャプテン翼」、「キン肉マン」の影響を強く受けた者はこの世代に多い。

バブル景気末期の1990年頃には中学生ないし高校生であり、中学時代から高校時代にはポケベルが流行し、青年の携帯電話文化の先駆となった。大学時代や、専門学校時代や、高校を出て社会人となった1990年代後半には、インターネットの爆発的普及が始まった。青年のツールとしてパソコンを使った最初の世代でもある。このため、西村博之や笠原健治など、真性団塊ジュニアにはIT業界の成金が多いといわれている。これらのIT成金は、1976年前後に生まれた者が多い為に、「ナナロク世代」と呼ばれる事もある。又、大学や専門学校などを出た真性団塊ジュニアは、大学時代や専門学校時代に初めてインターネットに出会った事から、「つながり世代」と呼ばれる事もある

団塊ジュニア世代は人口が多く、子供の頃より、受験戦争と呼ばれるほどの入学試験などの競争を強いられ、特に大学入試に至っては「入りたい大学より入れる大学」[5]、「現役は偶然、一浪は当然、二浪は平然」「二浪で駄目なら専門学校」「国易私難」という言葉が飛び交った。

団塊ジュニアが生まれた時期は、国内では連合赤軍事件や石油危機、国外ではチリクーデターが起きた時期であり、高度経済成長が終わろうとしている時期に生まれた。

団塊ジュニアが小学校に入った時期は、戦後1世代（30年）を過ぎて「安定成長」と呼ばれた時期であり、省エネムードの中で小学校時代を過ごした。小学生終盤から高校時代にかけてはバブル景気の最中であり、兄姉世代であるバブル世代や、弟妹世代である真性団塊ジュニアと共に、1980年代の若者文化の中で育った。

成人する頃には、総量規制によるバブル崩壊と、ソ連崩壊による社会主義の没落に遭遇した。この為、専門学校や短大の卒業者の一部と大卒者は、就職氷河期に遭遇し、「貧乏くじ世代」「不運の世代」とも呼ばれている。一方で、専門学校や短大の卒業者の一部と高卒者は、バブル景気の恩恵を受けた[6]。

就職活動に失敗し、フリーターや派遣労働者といった不安定労働者（プレカリアート）にならざるを得なかった者も多いが、1993年まではまだ雇用吸収力はそれなりに高かった。又、1996年のウインドウズブームとPCブームが一時的な景気回復に繋がったため、雇用吸収能力も次第に回復していった。1997年までは緩やかな景気回復期にあり、不況が12年以上も続くとは予想されていなかったので、団塊ジュニアは大卒も含めてどうにか就職できた人も多かった。しかし、大卒でもどうにか正社員になれたとはいえ、待遇や労働条件の劣悪な中小零細企業（いわゆるブラック企業）にしか就職できなかった人も多く、待遇や労働条件の悪さについていけずに転職を繰り返すうち、非正規雇用に追いやられた人も多い。また、旧帝国大学や有名私立大学を卒業した人でさえ、無名の中小企業にしか就職できなかった人も既に少なくなかった。超就職氷河期とも言われる本格的な就職氷河期は、1997年のアジア通貨危機以後、即ち真性団塊ジュニア以後の世代に該当する。

日本では新卒者や同業界からの転職者以外の採用に消極的な会社が多いため、新卒採用に失敗したり、労働環境が劣悪で退職に追い込まれたり、人員削減を被って定職に就けないでいる団塊ジュニアの将来が心配されている[7]。高齢者となった団塊ジュニアの親（戦中生まれ世代）の扶養や介護の負担が今後増大すると予想されるからである。プレカリアートは、正社員同様にフルタイムで働いていても、正社員の収入に及ばず、中には生活保護水準をも下回るワーキングプアの状態にある者もいる。不安定な身分という理由からパラサイトシングルを長く続ける人も多い。正社員となってそれなりの収入を得て、結婚して子を得た者でも共働きが当たり前となり、夫婦ともに過重労働の状態にある事から、2人以上の子供を持つ事すら叶わない者が多い。

又、不況下を生き抜いてそれなりの成功を収めた団塊ジュニアは、団塊世代に並ぶ有望な消費者層として注目された。子育ての時期に入った団塊ジュニアが首都圏や愛知県でマンションブームを起こしたものの、バブル世代以前のような消費の牽引役にはなり切れていない。正社員であっても賃金が削減され、少数精鋭でサービス残業が増えた点と、可処分所得が低下した点も原因である。新車需要に至っては右肩下がりを続け、2008年上半期の時点で1974年の水準まで落ちた。売れ筋も軽自動車中心である。小売業の売上げもスーパー・コンビニともに頭打ちであり、将来への不安から消費には消極的な、財布の紐の固い世代である。購買商品も、「無印良品」のような安定的にロングランしているブランドが多い


消えた第三次ベビーブーム [編集]
現在、団塊ジュニアは「社会の再生産」に失敗しつつある世代になっている。35歳〜39歳人口に占める未婚率は2005年で男30.0％、女18.4％に達した。出生数は横這いで、120万程度で推移している。出生率は1.3程度である。

本来なら、2001年頃に「第三次ベビーブーム」が起こるはずであったが、20代を完全に「失われた10年」に巻き込まれた為、結婚しない者や結婚を躊躇する者が増えて、ベビーブームは消えてしまった。

中でも、この世代の人口が集中している首都圏ほど未婚率が高く、出生率も低い。2003年には団塊ジュニアが出産ピークに達したことにより出生率は僅に上昇したが、2004年には出生率は再び減少に転じた。2005年には死亡者数が出生者数を上回り、日本の総人口の減少が始まった。2006年には首都圏を中心に団塊ジュニアの出産が一時的に増加したので、出生率も再び上昇したが、翌年以降は三度減少に転じている