ワライアル★自己紹介よろコミュの去年の誕生日

7月10日で23歳になりました。その日の事を少し長くなるけど報告します。

7月9日は今通っている学校の子たちと海に花火に行ってました。
｢この歳になると嬉しさも焦りも特にないよ。｣

なんて周りの人間には言うけれど、やっぱりそれなりにいろいろ考える。

同級生には結婚して子どもを育ててる人もいる。
ラーメン屋の店長になった人もいる。
野球選手になった人もいる。
子どもの頃は大人になるなんて思ってもいなかったのに。

花火が終わって、学校の子たちを天神まで送り、家路を急ぎました。
何気なくカーステレオのMDを高校生の時ひたすら聴いていたSublimeに変えました。
するとその頃の思い出や気持ちが頭を駆けめぐりました。

嫌な思い出さえも懐かしく感じ、僕は
｢このままいろんな事を一人でしんみり考える誕生日もいいかもしれない。｣

そう思ってハンドルを切り、家までのルートを外れました。

２０分ほど走ると僕が世界で一番好きな海に着きました。
駐車場にクルマを停め、ビーチの方まで歩きました。

だけど海には夜の11時半だというのに、花火やバーベキューをする人で、ごった返していました。

月は海に反射していて、そこだけ見ればとても幻想的。
だけど若者たちの歓声はどうにも僕を感傷に浸らせてはくれませんでした。

諦めてベンチを立つ僕に神様はプレゼントをくれました。

駐車場まで歩く僕。
｢さっさと家に帰ろう。｣そんな事を考えながら歩いていたと思います。

僕は

ギョッ

としました。

僕のクルマの横で誰かが地面に這いつくばっていたのです。何かを探している様子でした。

暗くて男か女かもわかりませんでした。変な人だったら怖いので
｢ど…、どうかしましたか…？｣
思わず声をかけました。

するとその人はビックリした様子で僕を見上げました。｢クルマのカギをなくしてしまったんです。｣
その時は暗くて顔が全くわかりませんでしたが声で若い女性だと分かりました。

チラッと見た時計は12時丁度を指していたような気がします。

ホッとした僕は、誕生日で気分も良かったので
｢良かったら探すの手伝いますよ。｣
こう言いました。

(まあ正直に言うと、もしかしたら仲良くなれるかもっていう、やらしい気持ちもありましたけど(^^))

｢見つからないですねぇ。｣
｢…すいません。｣

｢…見つかりませんねぇ。｣
｢…。｣

彼女がもしかしたら浜辺を歩いているときに落としたのかもしれないと涙が出そうな声で僕に言いました。
内心、安請け合いしたことを後悔しながらも
｢じゃあ浜辺を探しましょうか！｣
と言ってしまうのは男の性(サガ)です。

暗くてよくわからなかったけど彼女は何度も頭を下げているみたいでした。

浜辺に向かう階段で彼女が突然、
｢あ～～っっっ！！｣
ビックリして振り向いた僕に電流が走りました。

月明かりでその日初めてハッキリ見た彼女は
｢ポケットに……、
カギ…、
入ってました…。｣
そう言って申し訳なさそうに、はにかみました。

恋に落ちました。

それから僕のクルマでドライブをしました。本当に夢のような時間でした。

僕たちはその日、本当にたくさんお互いの事を話しました。
彼女もその日、誕生日だったということには本当に驚きましたけどね。
(ムカつかれちゃうかもしれないけど彼女も僕に一目惚れだったらしいです。)

僕は今、この女性に出逢うために生まれてきたんだと確信しています。

もうSublimeの思い出は彼女に書き変えられてしまいました。
そして今も幸せは僕の隣で眠っています。

長文に付き合ってくれてありがとう。
皆さんにも僕と彼女のような出逢いが訪れる事を祈って…。

なんて事が起こるわけもなく、スポーツニュースを見ながら回転焼きを食べて23歳を迎えました。
バカやろーが。