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人と自然コミュの青春小説

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青春小説

20代あたりによく読まれるのが「青春」小説と呼ばれることがあります。
 今の若い人たちはどんな小説を読んでおられるのでしょうか。私の例では、

柴田翔「されど 我らが日々」
高野悦子「二十歳の原点」(小説ではありませんが)
庄司薫「赤頭巾ちゃん 気をつけて」
高橋和巳「邪宗門」

 少し年代が経過してその後は、
村上龍「ノルウェイの森」
田中「限りなく透明に近いブルー」
 などもありますが、このころは、私は「青春時代」ではなくなっており、読んでいないので、このあと、読んでみます。

もっと古いのを上げれば、
石原慎太郎「太陽の季節」
「愛と死をみつめて」
などが思い出されます。

 ちょうど、今読んでいる雑誌に「読書」案内があって、過去の青年(今のおじさん)たちの青春小説の特集もあったからです。

 ついでに言うと、新書「日本の10大新宗教」というを平行して読んでいると、京都の大本教の説明があって、それをモデルにした小説が高橋の「邪宗門」なのです。

 68年69年あたりに学生であった人たちにもっとも読まれた本が上のものです。柴田翔の小説は芥川賞ですが、学生運動と、その挫折後どう生きていくのかなど、実在するかのような人物設定でリアルでしたし、学生たちへの賛歌というか、オマージュというのか。共感した青年が多かった。私もそうでしたが。激しい街頭デモや、時計台闘争などがあったなどと言っても今の若い人たちには信じがたいでしょうが、しかし、その後にオウム真理教のサリン散布事件だって現実には起こっているのです。

 将来が漠として定まらない学生時代、社会正義や弱者の権利・自由拡大擁護という大命題の理想に向かって行動した、あの高揚。それらは今となっては、一つの時代の波でしか過ぎず、潮が引いてしまったように、今何も残っていない。結果的に無駄なエネルギーだったのだろうか。運動の幹部が政党や党派の指導を受けていたことがあっても、大半の学生たちは、政治の変革・理想の社会構造を自分たちで考えながら行動していました。
 今振り返ってみると、短いけれどもやはり歴史の流れを、その中にいて読みとって行動することは、個人には不可能に近い。60年の安保闘争、68/69年の全共闘運動の名残りなどは現在見る影もない。
 それは、現在の世界・日本の政治も同じで、30年後、50年後にはこうなるだろうというような、確実な「予測」を持って現在を行動することは神業に近いことで、予言者でなく奇人扱いされるだろう。
 だからと言っても、青年期の試行錯誤そして結果としての挫折を最初から否定するのも間違いだと思う。要はそれらの体験をその後にどのように生かしていくのか、ということが大事なので、最初から状況の外に安住して評論家のように無責任に話したりしても(結果として、そのような経過をたどったとしても)、大きな力にはなっていかない。もちろん当事者としては、このような見解にも耳を傾けるべきではあるが。
 若い人たちには、「やってみたらどうか」「やらせてみたら」といつも言えるのは、なかなかむつかしいことで、その後のフォローもきちんとするという前提が必要です。そうでなければ、単純な扇動になってしまいかねないです。そういうアジテーターも少なくないですから。

 
(「中央公論」2月号を参考にしました)

コメント(7)

 青春小説という言葉ははじめて聞きました。
 「20代あたりによく読まれる」ものという定義もわかりずらいですね。
 
 ところで、村上龍「ノルウェイの森」、田中「限りなく透明に近いブルー」は間違いです。村上春樹と村上龍です。私がこの2人の小説を読んだのは、40代でした。
誤りのご指摘、ありがとうございました。
「なんとなくクリスタル」でしたね。田中康夫氏のは。

たとえば、10代や20代の主人公の小説を青春小説と言えるかどうかは? 「蹴りたい背中」なんか、どうですか。 定義しにくいです。こちらは「毎日新聞」ですが、今日の本の広告(双葉社)欄に「青春小説アンソロジー」と出ていました。

 もっと以前だと、石坂洋次郎なんかが若い人によく読まれましたね。

(一部、追加しましたので、修正前の書き込みは削除しています)
 学生時代も今も小説は読まないです。小説は基本的にフィクションなので、どうにも読もうという気持ちが起きない。小説っていいもの(何をもってしてそういうのかも様々でしょうけど)ですか? 
 本は今のほうが読んでいますね。学生の読書量は年々減っているイメージあるのですがどうなんでしょう? 読書といってもジャンルも様々ですが、役立つ本しか読まれていないのかもしれませんね。どちらかというと自分自身そうです。でも最近、大学数学や物理の解説本を読みたいとも考えているんです。不出来だった事を教授の教え方のせいにしていたんですよね。でも興味は今でもあるんですよ。アマゾンなどで物色しているところです。
でも、新聞の連載小説はお読みなのでは。

小説というのは、お書きのように、フィクションでして、その世界の中に入り込んで楽しむということではないでしょうか。それだけでなくて、多くの知識を与えてくれるだけでなく、作中人物の生き方を「間接的に」経験出来るという風にも言えると思います。

理系に強いのでしたら、
「博士の愛した数式」(小川洋子) 新潮文庫 もいいです。
「海辺のカフカ」
「だいこん」(山本一力)
「西遊記」上下(平岩弓枝)
そして、最近読んだ
「川の光」

小説をゆっくり読むというのは、私にはたいへんな贅沢な時間です。
 ただ、小説類をまったく読まないタイプの人もいるようです。話しているとわかります。
話し方がせっかちで余裕がない、ふくらみがない、ように感じることがあります。
村上春樹「ノルウェイの森」講談社文庫 上下 各¥514

公約通り読みました。

 ところで、アメリカの作家サリンジャーって、知りませんか。「ライ麦畑で捕まえて」という小説を書いています。村上春樹がこれを翻訳しているのを最近知りました。寮を飛び出した少年の三日間です。「ノルウェイの森」を読んで、やっぱり「ライ麦・・」を思いつくんです。似てるんですね。出会った人が迷いや悩みの底へいるのを「捕まえて」やって、救おうとしたいと、この少年は最後にポツリと言います。

 「ノルウェイ・・」の方では、でもみんなが救われたわけではない。手の届かない理由で死んだ人もいるし。
 68/69年の大学を舞台にしたノンポリ青春小説。性描写なんか、あっけらかんとしているなぁ。現実は、ま、そんなものじゃないかもしれないけど、そういう場面もあるかもしれない。これ以上書くと、自分の学生時代とか、69年の頃を白状することになるんで、それはまたの機会に。
 

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