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人と自然コミュのワーキングプア

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ワーキングプア

角倉貴史「ワーキングプア」宝島新書 ¥720+税 06年11月刊


 法律で決められた最低賃金というのがあって、時間給のことですが、下は、青森・岩手・秋田・沖縄の610円/1時間の他、610円台は、山形・福島・徳島・愛媛・高知・佐賀・長崎・大分・熊本・宮崎・鹿児島です(2006年)。
 仮に612円として、1日8時間で¥4896、月22日間労働なら¥10万7712、たぶんありそうもないが25日間労働なら¥12万2400となります。年収に換算しても¥1292544 ¥1468800この金額で1ヶ月食べて行けるのでしょうか。単身者はもちろん、子供や家族がいるのなら、とても生活できる額ではないことがわかります。これが合法なんですが・・・。今国会で最低賃金¥1000円を巡る議論がありましたが、与党には検討の用意はないみたいです。
 ちなみに、東京都区部での生活保護費は(夫妻子1)で16万2170円、地方で12万5690円支給です。
 非正規雇用は、全労働者の3分の1に上ることが厚生労働省のデータにあります。非正規雇用とは正採用の正社員ではなく、(期間)契約社員、派遣社員、パートタイマー、アルバイト、期間従業員などです。これらの労働者の待遇は上の条件に準じていると予想できるので、収入はきわめて低いでしょう。企業が人件費を抑制するために非正規雇用社員の採用を強化したので、非正規社員の方に責任・原因があるわけでない。

 それで、全労働者の4分の1が年収200万円以下の低所得層だというデータが(厚生労働省)出ても信憑性があります。生活保護家庭並の収入しかない労働者が25%に、いつの間にかなっています。

 ホリエモンだ、村上ファンドだと騒いでいる間に、こんな事態が広がってしまいました。小泉チルドレンを支持したのは、こういう条件の若い人たちだったという報道もあるくらいだが、それが自分の首を絞めていることにわかってないようだ。
 国際競争力を維持するために(人件費を抑えたい)、とは今春闘でも経営者側の言い分だが、それでも正雇用労働者はなにがしかのベースアップや一時金アップを確保した。で、非正規雇用労働者に、なにかメリットは行くのか。いかないだろう。

 漫画喫茶、ゲーセンは、漫画やゲームのためにあるのでなくて、上のような労働者の簡易宿泊所になってしまっていて、ケータイでの職場斡旋連絡待ちで一日ごとに仕事場が変わるなどということもあるらしい。ほとんどホームレスの予備軍だ。
 それでも若い人たちは、パラサイトシングルなどと言われるように親・家族に寄生できて、上のような低賃金でも生活していけるので、不満が社会の表面に出てこない。が、これが30代・40代で家族持ちということならば、深刻な事態だ。国会でキャノンへの契約社員が証人として発言したこともある。よく言われるような、多様な働き方が選択されているとか、再チャレンジの機会などはほとんどない。浮かび上がれないような事態が進んでいる。固定的な格差社会化が起こっているのだ。低所得層から中流へは非常に困難な時代になってしまった。

 上に紹介した本には、10人のワーキングプアのドキュメンタリーも掲載されていて、あれ、こんな頭のいい学歴の人が・・・という例もあり、読むのがつらくなることがあります。

(この場合、貧乏でもお金がなくても、生き甲斐や幸福は見つけることができる、などというのは、別の問題です。社会的な構造と個人的な問題とは別です)

コメント(5)

こんにちは。

このコミュ、60人も参加者がいるのにあまりコメントがないので寂しい気がしています。多くの人が思った事を気軽に書きこんでもらえると、読んでいる僕も楽しくなるのですが…。

某週刊経済誌で某女史が大変な事を言い放っていましたね。国会でも問題になったようですが…。前からこの国に未来はないと感じていましたが、それが本当になりそうですよ、ワハハハ。(笑うしかない)経団連からしてしょうもない。個人的に、Canon、TOYOTAのものを購入する気はさらさらありません。

今後20年、僕はまだ60代ですが、いったいどのような社会になっているのでしょうか。特に官からなかなか自立できない北海道は、最悪のシナリオも冗談どころではない話かもしれません。
ポンコツさん、みなさん、こんにちは。
ほとんどPRをしていないのですが、参加者が60人になってありがたいと思います。そのうちに、みなさん、コメントをいただけるでしょう。

>某週刊経済誌で某女史が大変な事を言い放っていましたね。国会でも
>問題になったようですが…
 これ、知らないのですが、どんな内容ですか。

 あらゆる分野での東京一極集中、世界的にはグローバリゼーション(これも一極集中ですね)で、今後もこの流れなら、地方・ローカル・周辺はもっとエネルギーを収奪されていくのかもしれません。最近は「平等」が「悪」などと普通に言われ、どんどん振るい落とされているように受け取っています。嘆いてばかりでは能がないので、じゃ、どうするのか、も考えていきたいと思います。
 夕張で、大相撲の巡業があるとか、いいですよね。
週間東洋経済1月13日号の人材派遣会社ザ・アール社長 奥谷禮子女史の記事です。2月7日の衆院予算委員会での論議にも取り上げられました。

『過労死するのは本人の自己管理の問題』
『経営者は、過労死するまで働けなんていいません。過労死を含めて、これは自己管理だと私は思います。』
『祝日もいっさいなくすべきだ』
『労働基準監督署も不要』 という発言です。

この方、労働政策審議会分科会委員でもあるんですが…。
その場でも、『労働者を甘やかしすぎ』 と発言しています。 

この方の反論は、朝日新聞に載ったのですが、『発言の一部を取り上げての質問は遺憾』と述べた上で、『倒産しても会社は社員を守ってくれない。早くから自立的な意識を持つべきで、労働者への激励のつもりで発言した』 そうです。

『倒産しても・・・守ってくれない』のは僕もわかりますが、この方、人材派遣会社の社長なんですがね。ちなみにこの女史『ホワイトカラーエグゼンプション』の積極推進論者です。私は見ていないのですが、HPをお持ちのようです。

北海道は、日本の東京以上に札幌圏一極集中。今や道内人口の45%ほどが札幌から半径40キロに集中して住んでいます。ローカルで考えるとこれが最悪の問題です。
僕もいろいろ考えているのですが、周囲ではほとんどお話になりません。ある意味それは仕方のない事だと思ってはいるのですが…。
「自立的な意識を持てて、しかもその意識通り働ける」っていう能力は、誰もが持てるわけじゃないですものね。
小さいころからたくさん本が読めたり、そういう教育が受けられたり、そういう人がまわりにたくさんいたり…っていう環境があってこそ得られる意識や能力であって、必ずしも「個人のやる気・努力」のみによって決定されるものじゃないですよね。極端に言うと、生まれた家にお金があって大学も出れて…という人はそういう働き方がしやすい傾向かもしれないけど、そうじゃなかったらあらかじめ働き方はきまってきちゃうというか。

いわゆるエリートの人は、そうでない立場の人の暮らしに思いを遣りづらいのかなあと思います。幼稚園から「お受験」して、大学までそういう、似たような収入の多い家庭の人ばかりの中で育つと、世の中というのはそういうものかと…思っちゃうのかなあと。がんばれば上に行けるのに、なんでずっと下にいるわけ?怠けてんの?みたいな。

いわゆる「格差社会」で、わたしがなんだかヤだなあと思うのは、こうやって・・・「ほかの階層」「ほかの文化」「ほかの生き方」の人、つまり「他者」への視線、想像力がますます乏しくなってしまうんじゃないかなあということです。
たぶんこの流れを止めることはできなさそうな気がするんだけど、せめてお金持ちも貧乏人もその中間くらいの人も関係なく交流できるような・・・そういう機会やスペースがあると、ちょっとは違ってくるんじゃないかなあと思うんですけど、・・


あまり具体的なことが書けずわかりにくくてすみません。
こんにちは。
ポンコツさんが紹介していただいた奥谷氏の発言は、私が上に書いた「ワーキングプア」の実状を知らないか、まったく反映していないし、派遣会社は、その労働者の上前をはねて利益を上げているのだから(企業からも手数料をもらっているだろうけど)、こんなことを言う立場じゃないでしょう。労働者の保護を言うなら、(短期)派遣などを事業とするような会社をやめたらどうかな。労働者派遣そのものがワーキングプアの一因なのだからね。

よしみさん、
 階層の固定化というのは、たとえば、上のワーキングプア階層からは、東大京大に入学できる確率が非常に低いのですね。中流・上流層からの入学者が圧倒的です。
 まして、医師・弁護士・検事には、ワーキングプアからの出身はありえないでしょう。そうすると、これらの人々は他の人々への共感(の経験)が非常に弱いということが起こりつつあります。現実に、地方へ医者は赴任しない! そして産科小児科を選択しない。これは現実に起こっています。地方に赴任するのが「美談」になってしまっています。
 詳しくはわからないのだけれども、キューバなどは医師や弁護士は農民とあまり変わらない報酬らしいのですね。これ、いいんじゃないか。そこまで行かないまでも、これまでの日本型の資本主義あるいは欧州型の資本主義は、アメリカ型よりもゆるやかなので、これ以上はアメリカ型に追従しないようにならないことを期待したいし、そういう論陣を張るエコノミストも少数だけれど健在していますよ。寺島実郎氏、着目してください。

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