ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

ATOMOSPHERE 王国コミュの救命医療センター 特集”睡眠と自然療法”

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
本稿はQOL(生活の質)の向上を目的としたものである。
一切の知的財産権及び個人に寄与する権利等はメンバー全員に捧げる。


 「睡眠と自然療法について」

               救命救急センター長 龍

<緒言>

睡眠とは脳内の睡眠中枢の働きによる可逆的生理現象である。
本稿では睡眠の機序を明らかにすると共に、睡眠障害の分類及び抗不安薬、抗精神薬、睡眠薬または類縁物質の作用を示す。
又、睡眠環境、睡眠誘導物質、代替医療としてのハーブについて着目し、個人においてのQOL(生活の質)向上を謀る。


<睡眠に機序について>

睡眠とは恒常性維持機構と概日リズム機構の相互作用である。
通常、2500ルクス以上の光が眼球から網膜に伝わり、その電子情報が脳内視床下部の視交叉上核に伝わり、14時間後に松果体からメラトニンが分泌され身体末端組織において放熱が始まり、ノンレム睡眠が始まる。この時呼吸、体温が低下し、ホルモンの分泌により代謝が活性化される。ノンレム睡眠からレム睡眠に数時間毎に移行し、又日の光によりセロトニン、ドーパミン神経が刺激され、覚醒する。近年まではセロトニンが睡眠に作用すると考えられていたが、現在ではセロトニンは間接的に作用するものであり、その睡眠誘導物質としてはメラトニンの量による依存性が有力説である。又、レム睡眠を調整するものとしてドーパミン、セロトニン、ノルアドレナリンが上げられる。


<睡眠障害の分類について>


睡眠障害は数百種類あり、その分類は睡眠障害国際分類(ICSP)により規定される。一般的なおおまかな分類を下記に示す。

睡眠異常
概日リズム睡眠障害 
睡眠時随伴症 (Parasomnias)
精神障害に関連する睡眠障害
身体的疾患に関連する睡眠障害
薬物に関連する睡眠障害

主な原因

1.身体的原因:痛み、かゆみ
2.薬理学的原因:降圧剤、ステロイド、中枢神経作動薬
  (抗不安薬、抗精神薬、心臓、気管支等)
3.精神医学的原因:鬱、不安障害
4.生理学的原因:習慣、環境
5.心理学的原因;社会的ストレス、心理的ストレス

概日リズム障害は昼と夜の覚醒・睡眠の相が逆転する睡眠相後退または前進症候や24時間睡眠覚醒症候、時差症候が上げられる。主にセロトニン、ドーパミン、メラトニン及びその受容体の欠乏または異常が考えられる。又、心理的、環境的要因も深く関与している。

睡眠時随伴症はRLS(レストレスレッグ)などの足のむずむずす症候群、灼熱感、疼痛運動脚症候群(身体の各部の激しい痛み)が上げられ、下半身を中心とした不快感が発生するもので、主にドーパミン神経が関与している。又、鉄分欠乏、腎障害、胃障害、リュウマチ、パーキンソン病、ビタミン欠乏、
抗不安薬脱離によるもの、三環系抗精神薬、カフェイン、アルコール等が主な原因である。

<薬物に関する障害>

中枢神経作動薬等はセロトニン、ドーパミン、ムスカリン、α1、Β、Β2神経等に作用する為、多くの抗不安薬、抗精神薬、アレルギー剤が薬効の副作用として睡眠障害に関与する。

抗不安薬は主にセロトニン神経、抗精神薬はドーパミン神経、
鎮咳剤はΒ2神経系に作動する為、各神経系の均衡による生理学的現象である睡眠に影響するのである。又、抗精神薬、抗不安薬の適正量及び適正時の服用の違反、脱離においての反復作用によるものも多い。

<睡眠薬の分類>

超短時間:(2-4時間)マイスリー、アモパン、ハルシオン

短時間:(7-10時間)
レンドルミン、デパス、エパミール、リスミー

中期型:(15-24時間)ベンザリン、ネルボン、エリミン、ユーロジン、サイレース

長期型:(36時間)ドラール


<自然療法について>

現在多くの不眠症患者が抗不安薬、抗精神薬、抗アレルギー薬の併用をしているケースが多い。昨今、自然療法としてハーブやアロマテラピー等が注目を浴びている。又、厚生労働省でもハーブの一部を生薬として扱うかどうかを現在検討しており、その薬理作用、副作用等について活目する事は多いはずである。
前項でも述べた様に、睡眠とは生理学的現象である。
入眠障害、途中覚醒、熟睡感の欠如、悪夢、早期覚醒は各神経においての調整が必要である。又、睡眠環境や一日の行動も睡眠を促す為には注意しくてはいけない。
以下に自然療法及び適切な睡眠環境を記述する。

<睡眠環境>

温度;夏25℃冬15℃春・秋20℃前後 寝具:33℃

湿度:50-60% 光:30ルクス(やっと本が読める程度)

運動:夕方以降の運動は控える 
入浴:40℃前後で就寝1-2時間前
嗜好品:アルコール、カフェイン、煙草は控える

<自然療法>

日光浴:午前中に光(2500ルクス以上)を1-2時間浴びる

ハーブ:精油の蒸発による経鼻吸収又はマッサージによる経皮吸収

ハーブの種類:
(抗うつ作用)イランイラン、オレンジ、カモミール、カンファー、クラリセージ、グレープフルーツ、シトロネラ、ジャスミン、スパイクラベンダー、ゼラニウム、ネロリ、バジル、パチュリー、バラ、ピメント、プチグレン、ベルガモット、メリッサ、ラバンジン、ラベンダー、レモングラス、ローズウド、ローズマリー

(抗精神作用):カモミール、クラリセーズ、ジュニパー、バジル、ヒソップ、ベチバー、ペパーミント、ボダイジュ花、マジョーラ、メリッサ、ラバンジン、ラベンダー、ローズマリー



参考文献:
週刊 医学のあゆみ vol:215
薬局 精神障害と服薬指導について
薬局 睡眠障害 睡眠で悩む患者への情報提供 2002年vol.53
82のアロマテラピー 
論文:国立精神・神経センター精神保健研究所精神衛生部
              内山 真氏 
  「概日リズム障害」

  独協医科大学内科科学講座 睡眠医療部 
               宮本 智之氏

 「レム睡眠行動障害」



<終わりに>

自然療法、効果のあった経験則や体験談、不眠に関するご相談やご意見ご感想をお書きください。
長文を御読み頂き心より御礼申し上げます。



                      以上
                          

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

ATOMOSPHERE 王国 更新情報

ATOMOSPHERE 王国のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング