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私とアヒルと時々Sさんコミュの第一部 一章 であい

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・プロローグ

もし 君に出会ってなければ 世の中に こんなにも奇怪なことがあるなんて 思いもしなかった

もし 君に出会ってなければ 焼き鳥を食べるとき こんなにも苦しい気持ちになるなんて 思いもしなかった

今でも 世の中に溢れる アヒルを見るたびに あたしは涙を堪えて ドナドナを歌うんだ

これは、本当にあったあたしとアヒルの切ナイ物語。

コメント(25)

一話 であい

+スタート+

「あー!超おなか減ったし♪」

あたしの名前はせいたぴかぴか(新しい)

せいたって名前から間違われやすいけど、今をトキメク女子高生ハート達(複数ハート)ハート達(複数ハート)

今は待ちに待ったお昼ご飯の時間レストラン
お昼の時間って、なんで静かになるんだろうexclamation & question

「あっごめんごめん、先食ったわ(´Д`)」

そんな静かなのを打ち壊したのがJ氏台風
いつも挙動不審なあたしの友達の一人手(チョキ)

あたしがぷくーっと頬を膨らめて怒ると、J氏の隣にいたSさんが慌てて言ったんだ……

+バトンタッチ+
+スタート+

Sさんの声に、そっちを見るあたし目

「うわっ、本当だたらーっ(汗)たらーっ(汗)」

お昼ご飯の楽しい気分も壊されちゃうよもうやだ〜(悲しい顔)

すなおってのは、あたしの気に食わないやつちっ(怒った顔)むかっ(怒り)
そのすなおが わわわわexclamationなんでexclamation & question
あたしたちの所にやってきたの目たらーっ(汗)たらーっ(汗)

すなおは私たちを見て言ったんだ

+バトンタッチ+
+スタート+

(アヒルexclamation & question)

あたしはその名前を心の中で繰り返した

+バトンタッチ+
♪スタート

「何事じゃあああっ!」

その場は狂気に満ちおった。
某は乱心に堕ちたすなおを睨み付ける。

すなおは、J氏を一撃で倒し、有ろう事かS殿、某にまでその鋭利な爪を薙ぐ。
と、その時じゃった。

「あ、あれは……」

「ぐわっぐわっぐわぁーっ!!」

白い翼を羽ばたかせるそれは……

♪バトンタッチ
自分でバトンキャッチ
♪すたーと

「あれを見ろ、鳥か!?飛行機か!?」

生き残ったSさんが、指をさした。

「いや……」

言いかけて、あたしは口ごもったんだ。
だって、まさしく鳥だったんだもん。
そ・れ・は・ね…

「もう、すなおはやんちゃなんだから」

アヒルだった。
そう、まさしくアヒルだったの。
どこからどう見ても、正真正銘のアヒルだったのよ。

♪バトンタッチ
☆スタート


「ドルガハーーーーッ!!」


すると突然、さっき倒れたはずのJ氏が奇声をあげて起き上がったの。


☆バトンタッチ
スタート+

「きゃあああああ!」

あたしは悲鳴をあげたの。
だって、J氏ったら赤カ○トみたいに目を血走らせてその鋭利な掻き爪を振り下ろしてきたんだもの。

「バォォォッガッシュッシュ!!」

J氏の振り下ろす爪は、あたし、つまり、せいたの動きを止めた。
Sさんの叫ぶ声が聞こえたわ。
「ああー、せいたさんがー(*´∀`*)」

ギバ――――――――ッ!!


せいた大ピンチ!!


+バトンタッチ+
秘儀、自分でキャッチ
*すたーと*

「お待ちなさい!」

澄み切った空気に包まれる広大な緑の大地、そしてその上に広がり、青く深く絵の具を零したように着色された透き通るような空。その空に目立つ黒い雲より放たれる、空気を一刀両断するかの如く唸る雷……とは全く似ても似つかない声が響いた。

アヒルだ。

アヒルは、あたしに降りかかろうとしているJ氏の前脚を素手で受け止めると、「うおるあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」の掛け声とともに、J氏を投げ飛ばしてくれた。

「大丈夫?せいたさん、Sさん」

アヒルは爽やかに言った。

汗が宝石のように輝いているのが、あたしの目にずっと焼き付いていたわ

これが、
あたしとアヒルの出会いだった。

*続く*
二話 きづき

+スタート+

あの衝撃的な出会いから数日経った。

あたしとSさんはまたアヒルを見かけたの。

それは、とある公園でのこと。

噴水がきれいで、子どもたちがいっぱい遊んでる。

そんな公園のベンチに……

+バトンタッチ+
スタート!

鳩に餌をやっているオバサンが……

そして私は気付いたの。

「あ、アヒルだわ!」

「えっ、どこどこ?」

とSさんは探してるけど、なかなか見つけられないみたい。

そうだよね、だって、アヒルが……アヒルが……

鳩のふりしてご飯食べてるなんて思いもしないもの……

バトンタッチ!
すたあと

「あ、あひるッ……」

あたしは衝撃でしばらく動けなかった。

アヒルのほうはというと、あたしに見つかってあたふたしているみたい。

「ひ、人違いですあせあせ(飛び散る汗)あせあせ(飛び散る汗)」

アヒルはそんなことを言ったんだ。アヒルのくせに。

アヒル、あなた、公園の鳩から餌をふんだくるくらい困っていたの?

スナオは? だって、あなた達……はっ、まさか!!

その時あたしは、パチンコで見事にスッてがっくり肩を落としたスナオの姿が頭をよぎった。

許せない、アイツ、アヒルから金を巻き上げたんだわ!!

あたしがそう叫ぶと、アヒルは必死に羽をばたつかせて言うの。

「くわっ! 違う! スナオさんは悪くないの!」

スナオさん……あたしの心臓がずきりと傷んだ。……不整脈かな?

ばとんたっち
「アヒル、もしかして、食べるものに困ってるの?」

そう訊ねると、アヒルは急に暗い顔になって、くわっと言った。

なんて言ったのかはさっぱり分からなかったけれど、食べるものに困ってるのは一目瞭然だ。

試しにあたしはお昼に用意していたサンドイッチを取り出してみた。

するとアヒルは目の色を変えて、あたしのサンドイッチにぐわわわわっと言って飛び掛かり、残らず食べてしまった。

ああぁ(´Д`)

そ、そんな、あたしのお昼が……。
そっか、アヒル、そんなにお腹すいてたんだね。

「くわっくわわっ! これはうまい照り焼きだぜ!」

うん、これに関してはあまり突っ込まないでおこう。

焼き鳥が好きなインコとかいるしねわーい(嬉しい顔)あせあせ(飛び散る汗)

なんてこと思ってたら、ホントにあたしのサンドイッチが消えました、ぷんぷん

「うん、まあまあかな」

なんて言いながら毛繕いするアヒル。

なんて忌々しいの。でも、でも、どうしてだろう、あたし、そんなアヒルが憎めないの。
「それにしても、どうしてこんな所にいるの?」

怒りを抑えて訊ねるあたしに、アヒルは適当に答えた。

「新しい人生を歩もうと思って」

新しい人生?

鳩に紛れて拾い食いするのが新しい人生だっていうの?

眼を覚ましてアヒル! あなたの居場所は此処じゃない!!

って言おうかと迷ったけど、

「ふうん、そっかあ」

で済ませてしまったシャイなあたし。

決して面倒だったんじゃないよ。

断じて違うからね。

だってアヒルは、J氏からあたしとSさんを守ってくれたあたしの王子様なんだから!!

……王子様?

王子様だなんて、あたし。

相手はアヒルなのに。

でも、爽やかに笑んでいるアヒルの顔を見ると、何だか見とれてしまうんだ。

なんでだろう。

あんなに腹たつことされた(注:サンドイッチを食われた挙句、まあまあと言われた)のに、アヒルのことが憎めないのはなんでなのかな?

アヒル。

どうどうとあたしのサンドイッチを食べきって身繕いするその姿は、何処か逞しかった。

こんな感じで、あたし、せいたの心の崩壊が始まったのであった。

*続く*

「どうしたの、ボーッとして。」

アヒルに言われて、慌てて首を振った。なにしてんだろ、本当に。


「な、なんでもない。」

「そう。ならよかった。」


そう言って、アヒルは笑った。キラリと光るような眩しい笑顔。その口元にはさっきのサンドイッチのパンくずが付いている。


それさえも、今は輝いて見えた。




*続く*
三話 わかれ

「スナオさんとは、もう二十年になるの」

アヒルは突然そんなことを言い始めた。

たしか、帰りの電車の中でだったかと思う。

左隣に立ってた学生が、やたら制汗剤の匂いを振りまいてて鼻がむずむずしたし、正面に座る小父さんの読んでるスポ日の宝塚記念投票一位はあの女王!!が気になって仕方なかったから。

あ、いや、ちゃんと聞いてたよ、アヒルの話は。

「てか、二十年って長くない? 結婚とかしない感じ?」

ほら聞いてたでしょ。ちゃんと聞いてたでしょ。

そう言いながら、あたしはアヒルを見つめる。

アヒルの口元には、今日もなんかついてる。

パンくず? またパンくず付けてるよ、アヒル。

めっちゃくちゃ気になるんだけど、パンくず。

どうしよう、胸キュンなんだけど。

……な、何考えてんだろ、あたし(//∀//)

「すなおさんがその気がないのよ」

アヒルは淋しそうに言った。


アヒルの表情は淋しそうだったけれど、実はあたし、今のひとことを聞き逃していた。

「え? もっかい言って?」

だから、なにも考えずに聞き返してしまった。

その瞬間 アヒルの口に付いていたパンくずが、涙と共にポロリと落ちていった。

しかし前の言葉を聞き取れていなかった私は、なぜアヒルがいきなり涙をこぼしたのか 訳が分からない。


「えっ、何で泣いているの!?」


と、もう一度 聞いてしまった。

ただのアヒルいじめだと思われても致し方ないけれども、あたしはホントに訳が分からなかったわけであって、けっして、日頃の欝憤をこの非人類にぶつけようだとか、最近、招き猫ダックとかはやったりして調子乗ってんじゃねーのとかいうひがみからではないということだけは押さえておいていただきたい、ホントよろしくお願いしますm(__)m


さて、弁解も終わったところで、あたしは焦りに焦って慌ててアヒルに話し掛けた。

「え? ちょ、あの、どーして泣いてるの、え!?」

そして、とりあえず謝ることにした。

「なんか分からないけど、ごめん、ほんと……ごめんねあせあせ(飛び散る汗)あせあせ(飛び散る汗)」

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