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ピアニスト福間洸太朗コミュの上海リサイタルに行ってきました!

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洸太朗さんは、5月末から念願の中国ツアーで大成功を収められました!

今回は、武漢、北京、上海と3都市でのリサイタルでしたが、
実は、私、その上海リサイタルに行って来ました!

会場は、世紀公園という広大な緑の公園のそばにある東洋芸術センター。(写真左)
全面ガラス張りの大きな建物の中にある400名ほど収容の小ホール。
円形の舞台を囲むようにブルーの座席がなんと螺旋形に並んでいました。(写真右)
私の席は、 ピアニストである上海の知人の奥さん(Kさん)が
手配してくれたベストの席でした。
各列が階段状になっていて、5列目の、ピアノの鍵盤の真正面。
ピアニストの指も顔も脚もよく見える席でした。

後は音響です・・・舞台は円形で客席はすり鉢状なので、
通常なら、音響はいいはず。

でも、

Kさんが数週間前に同じ会場で他のピアニストの演奏を
聴いた際、音響もピアノもひどかったと聞いていたので、
覚悟していました。

<この日のプログラム>
アルベニス:組曲「イベリア」よりEvocacion, El Albaichin
ドビュッシー:グラナダの夕べ
ラヴェル;道化師の朝の歌
リスト:スペイン・ラプソディー
(休憩)
リスト:エステ荘の噴水
ラヴェル:水の戯れ
アルベニス:組曲「イベリア」よりアルメニア
ドビュッシー:水の反映、金色の魚、喜びの島

彼の生演奏は、昨年11月の日本公演以来、7ヶ月ぶり。

日本とは異なり右手の舞台上手から颯爽と現れたピアニスト、洸太朗さんは
いつものように、にこやかにおじぎをし椅子に座りました。
でも、じっと目を閉じて集中しています。
が、なかなか、会場のざわめきが静まりません。
というのも、会場に非常に多くの幼稚園児くらいの子供が
親に連れられた来ていたのです。

「わぁ〜、こんなちびちゃんたちには、ちと難しすぎる曲だわ〜」

でも、洸太朗さんは、静かに心をこめてアルベニスを弾き始めました。

ああ、なんてきれいな音・・・ぴかぴか(新しい)
ピアノもよく鳴りひびいてる・・・
音響もいいし、心配なんか吹っ飛んじゃいました。

最初の2曲を続けて弾き、いったん舞台袖に引っ込んだ彼が出てきて
今度は次のドビュッシー、その後、鍵盤から指を下ろさないようにして
次のラヴェルを弾き始めました。

(ああ、きっと集中したいんだな。。。)

その間にも、会場のあっちこっちで子供たちの話す声や、
小さなおたけびや、誰かがドスンと椅子から落ちる音や、
空のペットボトルをつぶすいやな音やら・・・
とうてい、日本や欧米では考えられないほどの雑音が続いてました。

でも、前半最後のリストの「スペイン狂詩曲」になると、
みんなシーンとして、その華麗な曲に聴き入っていました。
私の横の10歳くらいの男の子など、ピアノを弾くように
指をすごく速く動かしっぱなしで、とても興奮してました。

スペイン狂詩曲が終わるや否や、
すごいブラヴォー!があちらこちらから飛び、
私も負けじとブラヴォー!を叫びました。
洸太朗さんも嬉しそうに2度舞台に出てきて
手を胸に当てておじぎを何度もしてました。

休憩時にロビーに出たら、アップライトピアノ(一番背が低いの)が
ずらりと5,6台並んでおり、試弾が出来るように準備されてました。

(ああ、裕福な家庭の一人っ子にはピアノを習わせるというのが、
親がさせたいものの一つなんだ・・・)

2部のはじめに、舞台中央に出てきた洸太朗さんは
いつものようにシャツを着替えていました。
前半は、カラーの内側とポケットチーフが赤、
後半は、二重襟で白い襟の下に重なる襟がうすいブルー
ポケットチーフは白とうすいブルーの組み合わせ。

彼は、いつも前半と後半にシャツとチーフを変えるのです。
おしゃれ〜! 目がハート

そうしたら、彼がおもむろになにやら中国語で
聴衆に向けて挨拶をしはじめました。
みんな大喜び!
それから、英語で感謝のことばを延べた後、
この会場が彼の好きなshimmering water(キラキラ光る水)のように
波のうねりのような客席の形に作られていることや、
客席の色が水の色(ブルー)であり、とても気に入ったことなど
淡々と話し始めました。

どのくらいの人が、英語が分かったかは分かりませんが、
少なくとも、彼の穏やかな口調と澄み切った優しい声に
誰もが耳を傾けたはずです。
そして、会場がし〜んとなってから、
2部の最初の曲を静かに弾き始めました。

リストの「エステ荘の噴水」。
これは、曲名を知らなくとも、噴水の水音と光景が目にうかぶ
とても美しい曲です。

初めて彼の演奏を昨年9月にmedici.tvで聴いたとき、
この曲を彼の演奏で聴いてみたいと思った曲でした。
繊細で優雅で清らかで清々しい水と光のエレガントなからみあい、
そしてうっすらと輝く虹・・・そんなことが目に浮かびます。

期待に応えて洸太朗さんの噴水は、それはそれは美しいものでした。

(ああ、きれ〜い ぴかぴか(新しい)・・・ため息が出ます)

この2部のプログラムは、洸太朗さんが今年30歳になる記念に
長年暖めてきたもので、"Shimmering Water"と題するもの。
お名前の一文字「洸」は、水と光の組み合わせで、
「水の光」と題して、それに因んだ曲目を集めてあります。

水の戯れーアルメニアー水の反映ー金色の魚・・・と素晴らしい演奏が続き
いよいよ最後のクライマックス「喜びの島」。
これはもう圧巻でした。
小さなホールでしたし、彼の息づかいも聞こえてきて
それに飛び散る汗がライトにきらりと光るのも見えて
本当に感動的でした。

もちろん隣の男の子の、両手の指は、くるくる、くるくると、
めまぐるしく回って、この子も大変興奮してました。

そして曲の最後の音とともに、弾むように彼の身体が立ち上がりました。
ああ、かっこいい〜!目がハート
ブラヴォーと大拍手の中で、彼は舞台に呼び出され、
主催者側からの花束か、会場の女性が舞台の袖から持ってきました。

あ!わ、わたしの花束電球

実は、会場に来る前に、日系デパートの日系花屋で花束を作ってもらったのですが、
夜中まで花が持つようにと、花屋が花枝の先端を、
水を含ませたビニール袋の中に差し込んであったのです。
でも、会場まで行くタクシーの中でその水が漏れだし、
ハンカチで拭き拭き乾かしながら会場まで持ってきて、
演奏中にも私の椅子の下で乾かしていたのです。

その半乾きになっていた花束を急いで取り出し、
横にしないように立てたまま階段をトントントンと5段下がって
舞台上の彼に差し出しました。

「遠くから来て下さってどうもありがとうございます」
とニコニコして受け取る彼に、 私は
「この花束、水が漏れるので、横に置かないでね」とだけ言うのが精一杯。

(ああ、なんてこった〜! ふらふら 
「素晴らしかったです」の一言くらいなんで言えないの!と自己嫌悪)

そして、私が席に戻ろうと後ろを振り返ると、
なんとそこには小学校低学年ほどの女の子が
プログラムとペンをもって、それを差し出すようにして
サインを彼にねだったのです。目

彼はと見ると「あ・・・あ、ど、どうしよう・・・」って感じ。
恐らく母親にそうしろと言われたんでしょう。
とっさに、私はその子の差し出した手を柔らかく持って
「No, No, not now, later」と英単語を連発してました。

それで、その子の母親も分かったらしく、その場が収まりました。

そして、彼は、私の淡い色の花束のほうを客席から見えるように うれしい顔
2つの花束をピアノの中に立てかけ、アンコール曲を弾き始めました。
シューマン(リスト編曲)の「献呈」とリストの「ラ・カンパネッラ」

さすがに、お子ちゃまたちのお母さんたちもこの曲はおなじみのようで
みんな、大変気に入ったよう。3曲目のアンコールをねだりましたが、
彼が両手を持ち上げて終わりのサインをしたので、
みんな、それであきらめました。

あ〜あ、本当に上海に来てよかった!そう思えるリサイタルでした。

彼の「ラ・カンパネッラ」は、昨年の日本ツアーで数回聴いたし、
CDの中にも入っているので、何度も聴いてきましたが、
以前より、もっと華麗さに磨きがかかってて、とてもよかったです。

本当に、このピアニストはすごいです。
これだけのプログラムを、あんなひどい環境のなかでも
冷静に集中して素晴らしい音楽を表現できるなんて、
洸太朗さんは、やはりただ者ではありません。

だって、後半など、私の斜め前の女の子は、
彼のピアノに合わせて右腕で肘掛けをトントンを打ち出して止まらなかったし、
私の前の女性など、携帯でひそひそと話していたんですよ〜
これには、さすがの私も頭に来て
その人の肩をそっと触って「Stop!」と言ってしまいました。
まあ、それでその人は携帯を切ったのでよかったですが。

その他にも、あちこちでアラームが鳴るし、電話の呼び鈴は鳴るし、
なんというマナーの悪さ!  
彼が1曲演奏が終わり、拍手に対してお辞儀して、
次の曲を弾き始めようとピアノの椅子に腰掛けても、
その雑音はなかなか収まりません。
私など、何度「しーっ!」と言ったことやら・・・

主催者がもっと繰り返して事前に注意すべきです。
というよりも、こんな小さな子たちには、この長いコンサートは無理だよ〜
子供に気を取られて母親たちも静かにはしてないし・・・
こういう年齢は会場に入れるべきではありません。

まあ、そういう怒りの感情も、
淡々と集中して音楽に専念している洸太朗さんの姿を見るうちに
自然に昇華されていきましたけど。

やっぱり、彼は人間が出来てる。若いのにすごい!

拍手喝采の中、リサイタルは終了し、
一緒に行った知人たちが口々に「すごい、すごい!素晴らしかった!」
と駆け寄ってくれました。
自分のことのように嬉しくて、感激で少しうるうる状態でロビーに出たら、
もう人が群がってて、テーブルに座っている洸太朗さんが
一生懸命サインをしていました。

一人一人中国人には「謝謝」と感謝のことばを書き、
相手の名前を日本語にはない中国語の漢字で書いてあげての
心こもったサイン会でした。(写真中央:copyright プリたん転載禁止)

ゆうに50人以上は並んでいました。日本人もたくさん来ていて、
みんな興奮気味に彼に賞賛の言葉をかけていて、
洸太朗さんもとても嬉しそうでした。

そんな彼を見て、私も、始終、にこにこ、にこにこ・・・
(CDもいっぱい売れたようだね!よかった、よかった!)

それにしても、あのピアノの美しい音 は、もしかしたら、
洸太朗さんが会場にあったピアノを
他の気に入ったピアノに変えたのかもしれない・・・
と思い、一緒にこのリサイタルに来るつもりだったけど、
事情があって来れなかったピアニストKさんにメールでそう報告したら、
彼女曰く、
「ホールの響きも心配してたけど、やはり
洸太朗さんの積み重ねた心身共のテクニックが素晴らしいのだと思います」
とのこと。

やはり、ピアノが生かされるのもピアニストの力量なのですね。

9/16(日)軽井沢から始まるこの秋の日本ツアーのテーマは、
このリサイタルの後半で一部披露したShimmering Waterです。

フランスでピアノを勉強した時にさらに磨きをかけた色彩感が
本当に素晴らしいドビュッシーやラベル、
彼の持ち味の繊細な真珠のような音の粒と音色・・・
日本公演では場所によって、プログラムも異なる公演もあるようなので、
本当に楽しみです。

チケットは既に発売開始されているものもあります。

<軽井沢大賀ホール>発売中
http://kyodotokyo.com/chopin2

<東京トッパンホール>発売中
http://www.toppanhall.com/concert/detail/201210131500.html

<大阪いずみホール>本日!6/10(日)10:00より発売!
http://www.kyodo-osaka.co.jp/schedule/E009851-1.html

<碧南エメラルドホール>6/29(金)サポート会員、7/4(水)一般発売、9:00より
http://www.city.hekinan.aichi.jp/GEIBUN/home/ivent/H24/9.28fukuma/fukuma.html

<横浜みなとみらいホール 小ホール>7/2 10:00より発売
http://minatomirai.pia.jp/rls/rls_select.jsp?eventCd=1226626&perfCd=001&rlsCd=002&saletype=norm

<カワイコンサート・シリーズ:大宮、北九州、神戸>近日発売開始
http://www.kawai.co.jp/event/search.asp?f=1


どうぞ皆様、是非、この秋の洸太朗さんの華麗なピアノリサイタルにお出かけ下さい。
9月には日本コロンビアより待望のドビュッシー集が発売されます。
会場のロビーでも販売されると思いますが、
発売情報が分かり次第、またお知らせしますね。

コメント(3)

それは、それは・・・貴重な体験をされたんですね。
中国では富裕層の子どもたちにピアノを習わせるのが流行っているとか。。
でも、まずはマナーを知ってほしいです。

そんな環境の中でも、「ブラボー」を叫ばせてしまう、
福間さんの音楽の力はすごいです。
ますます秋のリサイタルが楽しみになりました。
レポートありがとうございました手(パー)

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