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TRPGサークル  ludusコミュの魔法使いになる方法:その3-1(『メイジ・ジ・アセンション』)

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少々、特徴的な内容と用語、世界をもつ『メイジ・ジ・アセンション』の解説です。
感想や質問はコメントにお願いします。

今回はゲーム中でPCが所属する9つの伝統派について解説します。

●9つの伝統派(九大伝統派評議会)

基本的にメイジPCは、9つの伝統派、どれかを選択して所属することになります。どの伝統派に所属するかでメイジの由来と来歴が決定され、得意な魔法の領域も決定されます。
九大伝統派評議会の成立目的は「テクノクラシー(科学技術結社)」に対抗するためです。
ゆるくむすびついた集団で、メイジたちは評議会から厄介事を依頼されるときもあるし、テクノクラシーの脅威に立ち向うこともあります。

残念ながら評議会は1枚岩ではありません。
様々な軋轢(あつれき)と理由で、各流派は対立しています。そして評議会を動かす高齢なメイジほど頑迷です。
評議会の懸命なメイジたちは、歳若く、まだメイジの社会に毒されていないPCたちこそ、メイジたちの世界に「あらたな可能性」をもらたす者だと信じています。
そしてそれは事実です。あなたたちは力こそ弱いものの、その弱き力をこれから目ざすべき方向に向って強くしていくことができます。

今回解説するのは、各伝等派の概要、日ごろ、生業(なりわい)にする表向きの職業(身上) *1、欠点 *2、そして、お気に入りの集具(しょうぐ)などです。

参考にしてください。

*1  『ワールド・オブ・ダークネス』シリーズに職業を選択するルールはありません。したがって各伝等派の身上(みのうえ)は、あくまで一例です。
  目安として技能レベル3はプロとされ、その道で食べて稼いでいくことができます。
  4レベルの技能はプロ中のプロで、その道の上級者です。教え子がいるし、部下もいます。修得技能によって職業を導き出すことができるのです。
  ちなみにそれ以上の5レベルは世界に通用する傑出(たとえばメダリスト)、特定の方法で修得できる6レベルの技能は歴史上の偉人・伝説をあらわします。
  わかりやすいところで、たとえば<容姿>5レベルのキャラクターは見とれた人物が交通を止めてしまうほどの美形です。<筋力>であれば貨物列車を持ち上げることができます。

*2  欠点についてはかなり辛辣な内容で記されて(記して)います。
  これはルールブックの地の文がそうであり、不備・不足している部分をカリカチュア的(風刺的)に見せているのでしょう。
  ただし、最初にも記したとおり若年のメイジたちは、各伝統派がもつ欠点の影響下にはありますが、これに反発する純粋さもあります。具体的に言うと、これはロールプレイのエッセンスでそのとおりに行動しろというわけではありません。

■アカシャ協会(アカシャ同胞団)(Akashic BroTherhood)

▼概要
  “道(どう)”の哲学に乗っ取り、心身を自己鍛錬し、大極を見い出すメイジたちの集団です。彼らは東洋的神秘思想(仏教、道教、神道)を土台に、静なら動、陰なら陽、生なら死があるべきバランスになるよう行動します。世界の調和を整え、調和を乱す存在がいるなら排除か消滅させようとするでしょう。
  心身を自己鍛錬することにおいて、東洋的な格闘技、厳格な戒律、読経、礼拝は彼らにうってつけでした。このため「アカシャ協会」は、たとえばアジア出自の拳法を修得していたり、東洋的思想(たとえば禅など)に影響されているのがふつうです。
  彼らが得意なのは<精神>の領域の魔法です。魔法使いのイメージとしては、まさしく戦場を飛び回り、刃の上に乗る武侠小説の武人、ブルース・リーのようなカンフー映画の拳法家、日本の剣豪、巫女や僧侶といった退魔師のイメージをもちます。

▼得意な魔法の領域:精神(自身や他者の精神操作、精神強化による技能の拡大)

▼職業(身上)
  彼らはアクション映画スター、運動選手、拳法家、探検家、武者修行者、賢者、放浪の勇者といったキーワードの職業や生業をもちます。

▼欠点
  禁欲的で自立的、ある意味、極めて個人主義者の彼らは柔軟性に欠けている。魔法の修練も自己鍛錬が第一で、そのため師士(しじ)たちは、わずかな魔法の書物や品物を与えるのみ。徒弟(とてい)たちが自身で魔法を発見することに期待するのだ。
  しかしそのような魔法の発見は徒弟の能力に依存する。ゆえに「アカシャ協会」は現在までに、おどろくほど多数の若いメイジたちを失い、別れを経験してきた。
  中にはこの伝統派の主義・主張に反抗する師士たちもいる。しかし彼らの行動は伝統派内部の歴史や習慣に押しつぶされてしまうこともしばしばだ。
  すべての人々が自力で自分たちの“道”を見い出すべき、この主義・主張そのものが彼らの発展と柔軟性をさまたげている。
  伝等派の古い習慣と歴史は彼らを支えるが、同時に因習や頑迷につながるのも事実だ。

▼集具
  鐘、香、瞑想、袈裟、経文旗、清めの儀式、武器

■ヴァーチャル・アデプト(Virtual Adept)

▼概要
  電子世界を自分たちの活動領域にする集団です。彼らはまさしくコミックのハッカーのように電子機器を操作し、情報を集め、機械を破壊することが簡単にできます。
  「ヴァーチャル・アデプト」は、もともと「テクノクラシー」と出自が同じで、歴史の中でたもとを分かった集団です。テクノクラシーが緩慢に技術(魔法)を人々に与えるのに反発しました。爆発的に人々の知覚を拡大すべきだと思ったのです。
  くわえて彼らの草分(くさわけ)だったアラン・チューリング *3 の死亡も関係しています。
  彼らが得意なのは<照応>の領域の魔法です。魔法使いのイメージとしては、天才的ハッカー、仮想空間を飛び回るアイコン、あるいは映画『マトリックス』のネオやモーフィアスでしょう。
  いずれにしろ彼らはコンピューターと密接にむすびついており、電子化が行き渡る現在、魔法の可能性を、それらの世界に見い出します。

*3  イギリスの数学者で機械計算のパイオニア。暗号解読と現在のコンピューターの雛形を作った人物として有名です。1952年に同性愛者として有罪になり、その公判中、スパイの嫌疑もかけられイギリス政府の監視下におかれました。
  その2年後(1954年)に齧(かじ)ったリンゴのそばで死亡しているのが発見されます。 事故とも自殺とも言われますが、チューリングが暗殺されたのではないか? という説明も支持されます。
  本作品の場合、チューリングは「ヴァーチャル・アデプト」の草分的存在でテクノクラシーによって暗殺(殺害)されたことになっています。

▼得意な魔法の領域:照応(距離を超越した五感の知覚、情報収集、空間移動・操作)

▼職業(身上)
  彼らはアナーキスト、プログラマー、ハッカー、探検家、音楽家、科学者、ギーグ、作家(ライター)といったキーワードの職業や生業をもちます。

▼欠点
  あたらしい方法や体制を好む彼らは、ある意味、旧体制への反抗主義をもつ。社会を拒絶し、個人や全体の責任を逃れ、自由主義のためにルールに束縛されるのを嫌うのだ。そしてこの反抗主義さえこじれた場合、彼らは救いを求める人々すら拒絶する。
  反抗主義と自由主義のせいで彼らは一貫した指導力が欠如している。そのため大きな組織としてまとまることができない、あるいは内部分裂を頻繁に繰り返すことになる。
  コンピューターが進化し、グローバルネットワークが確立した現代だ。彼らの独壇場であった世界には“眠れる者”たちが大量にやってきた。しかし彼らは“眠れる者”たちを受け入れることはしない。
  むしろ“眠れる者”のコンピューターをクラッシュさせたり、いちゃもんをつけて排除する。かつてほかのメイジたちが忌避した先進的世界に活動の場を見い出す彼らが、いまはその場所へ固執しているのだ。

▼集具
  コンピューター、サイバネティクス移植、ハッキング様式、数学、プログラム、知覚装備、監視用装備

■エーテルの寵児(Sons of Ether)

▼概要
  この集団の出自は、1冊のアラビア語の書物からはじまります。スペイン出身の精力的なメイジ2人(1人はヘルメス結社のメイジで、1人がテンプル騎士団団員)、彼らが本書を翻訳。この内容が流派の基礎と理論になっています。
  想像のごとく、彼らはかつて「テクノクラシー」の一派でした。テクノクラシーが安全安心な発明品を普及させる一方で、彼らはすばらしい能力をもつが、突飛で信頼性にかける発明品を愛しました。いわゆる60年代のレトロ・フューチャー的外見 *4 「かつて描かれたような未来社会」の夢です。しかしテクノクラシーはこれらを廃れさせ、フィクションにしてしまいます。2つ流派はこうしてたもとを分かちます。
  彼らが得意なのは<物象>の領域の魔法です。魔法使いのイメージとしては、マッド・サイエンティスト、変人、映画の『ゴーストバスターズ』『ロケッティア』などでしょう。
  彼らは精力的に自分の発明(魔法)の能力を大衆に証明しようとします。

*4  http://www.google.co.jp/images?q=retro-future&oe=utf-8&hl=ja&client=firefox&rlz=1R1GGGL_ja___JP355&um=1&ie=UTF-8&source=og&sa=N&tab=wi&biw=993&bih=466
  つまりこういうことです。道具(発明)として彼らはそれを常に形態しているし、そういう格好をしたがります。そしててやたらと使用したがります。“矛盾”が発生しないわけがないし、「テクノクラシー」が危険性を見い出す理由もわかります。

▼得意な魔法の領域:物象(物体の性質変性、元素変換、錬金、機械の創造)

▼職業(身上)
  彼らは宇宙飛行士、発明家、医師、自然科学者、社会科学者、理論工学者、トラック野郎、行商人といったキーワードの職業や生業をもちます。

▼欠点
  彼らの科学理論は非常に多様性にあふれている。1つとして同じものがないのである。
  これこそが「エーテルの寵児」の力の源だが、同時に彼ら1人1人が偏った視点と行動の持ち主だということも保証する。
  3人の「エーテルの寵児」たちが話し合うことになれば、5つ6つもあたらしい理論が登場し、共通認識がまったくとれない。このためほかの伝等派が彼らを完全に理解するのは不可能だ。
  しかし彼らは言う。「なぜ理解できないのか?」  そんな疑問をもつばかりである。自分たちをただそうとはしないのだ。
  彼らの科学理論と実践は非常にすばらしいのに、共通認識が致命的な欠如をしているため技術拡大をせばめている。なおかつ彼ら独特の奇行や性癖が、ほかの伝統派と折り合いをつけることを困難にすることもある。

▼集具
  コンピューター、エーテル・ゴーグル、工学的図面や設計図、工具、数学的図面や図表、精神的鍛錬、科学的計測器具、特殊合金、時計器(クロノメーター)

■カルト・オブ・エクスタシー(エクスタシー教団)(Cult of Ecstasy)

▼概要
  彼らの出発点は、世界中の宗教儀式あるいは秘儀にある忘我や恍惚などのトランス状態です。理性と束縛から解放される一瞬の「快楽」へ、彼らは時間や時空の流れを感じ、絵画や音楽として認識し、かつそれを歌い、描くことができます。
  「カルト・オブ・エクスタシー」を伝統派としてまとめあげたのは、中近東とインドの神秘家たちでした。ルネサンスには東洋ブームに便乗してヨーロッパ社会へ入り込みシーア(預言者)として活躍したメイジたちもいます。
  彼らが得意なのは<時間>の領域の魔法です。魔法使いのイメージとしては、高速移動する戦士、時間停止者あるいは時間旅行者、コミック作品なら『ジョジョの奇妙な冒険』のディオなどでしょう。彼らは人間の限界は人間自身が設定した制限と言い、それを「快楽」によって外へ外へ飛び越えます。そのために冒険はうってつけの修行の場です。

▼得意な魔法の領域:時間(過去や未来の知覚、時間の高速化・遅延化、時間旅行)

▼職業(身上)
  彼らはぼんくら、極端な運動選手、エキゾチックな踊り手、音楽家、精悍な男性、超越論者、ヨガ行者といったキーワードの職業や生業をもちます。

▼欠点
  快楽と一体になることで、驚異的な洞察と世界の流れを知覚する「カルト・オブ・エクスタシー」。しかしこの伝統派には悪い癖のようなものがある。
  精神的、物質的な補助を与える道具や行為に耽溺(たんでき)して「ハマって」しまうのだ。集具にセックスを求めるものは恋愛ばかりを欲し、ドラックを使うものは麻薬中毒になる。断食を求めるものは一瞬のエンドルフィンの放出ー快楽を見い出す。
  それは社会的害悪であるばかりか、彼らを無秩序にしてしまう。このため彼らは集団で1つの目的を成し遂げることがむずかしい。
  人生において快楽を求め、快楽をコントロールすることで力を得る彼らが、快楽の虜になってしまうのだ。そして往々にして快楽という渾沌に身を落す、「カルト・オブ・エクスタシー」は小数ではない。

▼集具
  音楽、踊り、麻薬、瞑想、断食、セックス、運動

■天上聖歌団(Celestial Chorus)

▼概要
  「アカシャ協会」とは対極です。彼らは西洋的神秘思想に乗っ取り、大衆を守り、一者(the one)への信仰でまとめます。そうして理想の世界を築き上ることが目的です。
  一者への信仰という性質から「天上聖歌団」は、カトリック教会の様式を取り込み、以後、キリスト系教会と密接な関係をもつことになりました。しかし不幸なことにこれが東洋の一者を信仰するメイジとの火種になります。聖戦(ジハード)です。
  彼らが得意なのは<精髄>の領域の魔法です。魔法使いのイメージとしては、魔物と戦う神父、エクソシスト、現代の騎士、映画なら「コンスタンティン」でしょう。
  彼らの善行が歴史に歪曲され、結果、ほかのメイジたちを苦しめた事実はあります。 *5 しかし彼らには、人々が幸福になる世界を作り、それまで、“眠りし者”を守護しようとする献身の心が、いまだに宿っているのはまちがいありません。

*5  キリスト系教会と密接な関係をもった「天上聖歌団」は、自分たちの理論と実践を拡大するためカトリック教会を援助しました。しかし同時に彼らはキリスト系教会が行った「あやまち」に加担することになります。世に言う十字軍の大虐殺、異端審問など枚挙いとまがありません。
  「天上聖歌団」はこれを「あやまち」と認識していますが、相手のわだかまりは氷解しません。
  結果、「天上聖歌団」の発展をさまたげています。魔法を行使する彼らですが、彼らを邪魔するのは超常的出来事ではなく現実の歴史なのです。

▼得意な魔法の領域:原質(原質の抽出、原質の破壊、万能エネルギーの発生)

▼職業(身上)
  彼らは考古学者、外交家、幼稚園教諭、遍歴の騎士、弁士(弁護士)、救世軍で働く者、街頭伝道者、神学徒、探求者といったキーワードの職業や生業をもちます。

▼欠点
  呼び方はキリスト、ヤハウェ、アッラーさまざまだが、根源たる一者を信仰し、人類の真なる合一を目ざす彼らである。宗教的背景も手伝い、よく組織化された伝統派だ。
  しかしこの宗教というのが曲者だ。カトリック、ムスリム、ユダヤ、イスラム、かつて各宗派は1つの教えで人類を統一するため戦った。
  この歴史と悲劇が「天上聖歌団」が1つにまとめあがるのを困難にしている。魔法ではない現実の宗教間の対立だ。
  キリスト教系宗派とイスラム教系宗派はお互いを信用しないし、ユダヤ教系宗派はディアスポラ(離散)の原因をまくしたてる。そして彼らのもつ宗教間の対立が、ほかの伝統派との協力を困難にすることもある。たとえばムスリムであるメイジが、カトリックの教えを信じる「天上聖歌団」のメイジに会ったらどうなるか? 頭が痛いところだろう。

▼集具
  歌、蝋燭、祈り、鐘、香、聖なる印、聖書、祈祷書、典礼書

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