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山中伸弥さんを応援する会コミュのヒトiPS細胞作製受託サービス事業を開始:2009.12.14タカラバイオ株式会社NewsLelease

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以下にタカラバイオの発表資料を掲載します、一般投資家にも理解できるように平易に説明してあります(管理人)
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<タカラバイオ株式会社NewsLelease(2009.12.14)>
ヒトiPS細胞作製受託サービス事業を開始
タカラバイオ株式会社(社長:仲尾 功一)は、研究者よりヒト細胞の提供を受け、当社がその細胞からiPS細胞を作製して研究者に提供するという、iPS細胞作製受託サービスを12月15日より開始します。

1.iPS細胞作製受託
当社が、研究者より提供を受けたヒト皮膚線維芽細胞に、iPS細胞誘導用レトロウイルスベクターとレトロネクチンRを用いて、iPS細胞誘導に必要な遺伝子を高効率に導入し、iPS細胞を誘導します。その後、2ヶ月程度かけ、1種類の細胞につき数個のiPS細胞クローンを取得し、ユーザーに有償提供します。後述の当社の新製品「Human iPS Cell GenerationR All-in-One Vector」(以下「All-in-One Vector」)等を用いて作製したレトロウイルスベクター及びレトロネクチンRを利用することで、様々なヒト由来の皮膚線維芽細胞よりiPS細胞の作製を効率良く行うことができると考えています。

2.iPS細胞解析受託(キャラクタライゼーション)
iPS細胞は、創薬のスクリーニングや再生医療への応用が期待されていますが、作製されたiPS細胞には様々な「個性」があることが明らかとなっています。iPS細胞とES細胞との違いを含めたiPS細胞の特徴や性質に関する研究は、将来のiPS細胞の応用のための品質管理という観点からも、その重要性が増しています。これらの研究には、当社が平成18年から研究受託サービスを行っている高速シーケンサーが威力を発揮します。高速シーケンサーは、次世代シーケンサーとも呼ばれており、例えば1日当たり数億もの塩基配列情報が得られる強力な研究ツールです。
当社では、京都大学 iPS細胞研究センター 山中伸弥教授から提供を受けたiPS細胞由来試料を用いてのChIP seq解析やマイクロRNA解析を試験的に実施して、iPS細胞の特徴解析に有効 な方法であることを確認し、iPS細胞作製受託に加え、iPS細胞解析(キャラクタライゼーション)受託サービスの体制も整えました。

3.iPS細胞作製用試薬
iPS細胞作製に必要な5つの遺伝子(OCT3/4、SOX2、KLF4、LIN28及びNANOG)を1つのベクターに全て搭載したレトロウイルスベクタープラスミドを開発し、新製品「All-in-One Vector」として平成22年1月25日より発売し
ます。この新製品等を使用して作製したレトロウイルスベクターとレトロネクチンRを用いてヒト皮膚線維芽細胞に5つの遺伝子を導入し、iPS細胞の誘導を行ったところ、当社の従来製品と比較して、約4倍高い効率でiPS細胞を作製できました(平成21年12月10日、第32回日本分子生物学会年会にて発表済)。

上記の内容の詳細について、12月21日に日経BP社主催で開催されるBTJプロフェッショナルセミナー「第二段階に入ったiPS細胞、生命科学と再生医療にどう活かすのか」にて発表します。

新製品発売や受託サービス実施による当社連結及び単体の平成22年3月期業績への直接的な影響は軽微ですが、当社は、iPS細胞作製受託サービス、iPS細胞解析受託サービス、iPS細胞関連試薬の販売を行うことにより、今後の需要が見込まれるiPS細胞関連研究をサポートして参ります。

【新製品概要】
製品名 : Human iPS Cell GenerationR All-in-One Vector
内容 : OCT3/4、SOX2、KLF4、LIN28及びNANOGの遺伝子を含むレトロウイルスベクタープラスミド
製品コード : 3671
容量 : プラスミド 10μg
価格 : 157,500円(税込)
【従来製品概要】(発売日:平成21年3月30日)
製品名 : Human iPS Cell GenerationR Vector Set
内容 : (1)OCT3/4及びSOX2、(2)KLF4、(3)LIN28及びNANOGのそれぞれの遺伝子を含むレトロウイルスベクタープラスミド
製品コード : 3670
容量 : 各プラスミド 5μg(全3種類)
価格 : 157,500円(税込)
【iPS細胞作製受託概要】
受託のメニューの詳細や価格は、別途お問い合わせください。
【iPS細胞解析受託概要】
高速シーケンサーを用いたiPS細胞のキャラクタライゼーションに関する解析受託サービス
(1)ゲノムDNAのメチル化解析 : エピジェネティクスと呼ばれる研究領域である個体の発生や細胞のがん化に関連しているDNAのメチル化解析
(2)ChIP seq解析 : クロマチン免疫沈降による転写因子の結合状態解析
(3)マイクロRNA解析 : 細胞増殖や発生と分化等に関与している18から26塩基からなるRNA(マイクロRNA)の解析
iPS細胞解析受託のメニューの詳細や価格は、別途お問い合わせください。

製品・サービスの詳細やご購入については、当社営業部企画担当(TEL:077-543-7231)にお問い合わせください。
この件に関するお問い合わせ先 : タカラバイオ株式会社 バイオインダストリー部Tel 077-543-7212

当資料取り扱い上の注意点
資料中の当社の現在の計画、見通し、戦略、確信などのうち、歴史的事実でないものは、将来の業績に関する見通しであり、これらは現時点において入手可能な情報から得られた当社経営陣の判断に基づくものですが、重大なリスクや不確実性を含んでいる情報から得られた多くの仮定および考えに基づきなされたものであります。実際の業績は、さまざまな要素によりこれら予測とは大きく異なる結果となり得ることをご承知おきください。実際の業績に影響を与える要素には、経済情勢、特に消費動向、為替レートの変動、法律・行政制度の変化、競合会社の価格・製品戦略による圧力、当社の既存製品および新製品の販売力の低下、生産中断、当社の知的所有権に対する侵害、急速な技術革新、重大な訴訟における不利な判決等がありますが、業績に影響を与える要素はこれらに限定されるものではありません。

<参考資料>
【語句説明】
*<iPS細胞>
体細胞に、再プログラム化に必要な数種類の遺伝子を導入し誘導される分化多能性を獲得した細胞のことです。2006年に京都大学山中伸弥教授らのグループにより、この現象が発見され人工多能性幹細胞(induced Pluripotent Stem Cells
:iPS細胞)と名付けられました。iPS細胞は、ES(Embryonic Stem)細胞とほぼ同等の分化多能性を示すことから、薬剤開発、種々の疾患の病態解明や再生医療への応用が期待されています。
*<iPS細胞を作製するための遺伝子>
ヒトiPS細胞を作製するための遺伝子の組み合わせとして、山中教授らが示した4遺伝子(OCT3/4、SOX2、KLF4、c-MYC)及びc-MYCを除いた3遺伝子(OCT3/4、SOX2、KLF4)が知られています。一方、アメリカのウイスコンシン大学のグループは、OCT3/4とSOX2に加えてLIN28とNANOGの組み合わせでiPS細胞を作製する手法を発表しています。当社では、これら遺伝子のうち、腫瘍化の問題が指摘されているc-MYCを除いた5遺伝子(OCT3/4、SOX2、KLF4、LIN28、NANOG)の組み合わせでiPS細胞への誘導を行い、効率良く作製できることを確認しています。
*<プラスミド>
環状の二本鎖DNAで、大腸菌、酵母や動物細胞内で、複製・維持されます。大腸菌などの細胞内で目的タンパク質を大量に発現させることのできる遺伝子組換え技術等に利用されます。
*<レトロウイルスベクター>
レトロウイルスとは、一本鎖RNAをゲノムとするウイルスの一種で、このウイルスが感染した細胞では、RNAゲノムから合成されたDNAが染色体に組み込まれます。遺伝子治療用ベクターとして、レトロウイルスの一種であるマウス白血病ウイルス(MoMLV: Moloney murine leukemia virus)を特別な細胞の中でのみで増殖できるように改変し、自己増殖能を奪ったものが広く用いられています。このベクターを使用すれば種々の細胞に遺伝子導入を行うことができ、安定した形質発現が期待できます。
*<レトロネクチンR>
レトロネクチンRは、ヒトフィブロネクチンと呼ばれるタンパク質を改良した組換えタンパク質です。レトロネクチンRを用いたレトロウイルスベクターによる遺伝子導入法は、レトロネクチン法として知られており、いまやレトロウイルスベクターによる遺伝子治療の臨床研究のスタンダードとなっています。そして、当社はレトロネクチンRの新たな機能として、リンパ球の培養を増強する効果を発見しています。
*<ES細胞>
ES(Embryonic Stem:胚性幹)細胞は、初期胚より樹立され、分化多能性を維持したまま半永久的に増殖させることができると言われています。ES細胞の樹立には受精卵を使用するため倫理的な問題があること、また再生医療に応用するには自己の細胞でないため移植後の拒絶反応の問題があることが指摘されています。一方でこれまで多くの再生医療関連の基礎研究がES細胞を用いて行われており、iPS細胞の研究を進める上で、ES細胞との比較研究も重要と考えられています。
*<高速シーケンサー>
次世代シーケンサーとも呼ばれ、従来のサンガー法による塩基配列解析とはまったく異なる技術を用いることによって、数百万から数千万個の塩基配列データを並列に大量取得することができる装置です。当社では、ロシュ社のGS FLX、イルミ
ナ社のGAIIx、ライフテクノロジーズ社のSOLiD3plusの最新機種3種類を導入して、受託解析サービスを提供しています。
*<エピジェネティクス>
ゲノム上の塩基配列の変化(変異)ではなく、クロマチンの化学修飾(DNAやヒストンタンパク質に対するメチル化などの化学修飾)による後天的な変化によって行なわれる遺伝子発現の制御についての研究分野です。このような修飾は、発生の各過程で確立された後、細胞の記憶として働き、胚発生、遺伝子発現、癌などの疾病といった実に様々な生物現象と関わっていることが知られています。
*<メチル化解析>
エピジェネティクスにおけるゲノムの修飾は、ゲノム配列に存在する塩基の1つであるシトシンのメチル化と非メチル化の状態変化として観察されます。シトシンがメチル化されることにより、ゲノムDNAからmRNAへの転写が抑制されます。したがって、各種細胞におけるシトシンのメチル化状態を解析して比較することが、その細胞の特性を明らかにする上で重要となります。
*<ChIP seq解析>
DNA結合タンパク質の結合しているゲノムを、特異的抗体を用いて濃縮回収する方法はクロマチン免疫沈降法(chromatin immunoprecipitation:ChIP)と呼ばれ、その方法で回収されたDNA断
片を高速シーケンサーで網羅的に解析する方法をChIP seq解析と呼びます。ヒストンメチル化などの修飾や転写調節因子のゲノム上での結合部位を、優れた感度と解像度でゲノムワイドに解析することができます。
*<マイクロRNA>
18から26塩基程度の低分子の1本鎖RNAで、タンパク質をコードしていない機能性ノンコーディングRNAです。特定の他の遺伝子のmRNAに対する相補的配列を有し、その遺伝子の発現を抑制することが知られ、基本的な代謝から個体発生や細胞分化までの実に様々な生命現象に関与すると考えられています。

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