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山中伸弥さんを応援する会コミュのノーベル賞で「銀メダル」の日本(中原英臣さん語る) 

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【正論】新渡戸文化学園短期大学学長・中原英臣 
ノーベル賞で「銀メダル」の日本
(2008.10.20 03:20 産経News)

このニュースのトピックス:正論≪政府の50年目標も有望≫

 スウェーデン王立科学アカデミーが南部陽一郎、小林誠、益川敏英の3氏の日本人に2008年のノーベル物理学賞を授与すると発表し、翌日には同化学賞を下村脩氏に贈ると発表した。日本人がノーベル賞を受賞するのは、2002年の田中耕一氏(化学賞)と小柴昌俊氏(物理学賞)以来6年ぶりで、同じ分野の賞を3人で共同受賞するのは初の快挙である。この結果、自然科学系のノーベル賞を受賞した日本人は13人となった。

 今回の快挙を含めて、最近ノーベル賞での日本人の進出が目立つ。化学賞は2000年から白川英樹、野依良治、田中耕一の3氏が3年連続で受賞しているから、下村脩氏で4人目となる。物理学賞についても小柴昌俊氏と今回の3氏を合わせると4人が受賞している。この9年間で8人の日本人科学者が受賞したことになる。

 1901年に創設されたノーベル賞を20世紀に受賞した日本人科学者は物理学賞が湯川秀樹、朝永振一郎、江崎玲於奈の3氏、化学賞は福井謙一氏と白川英樹氏、医学・生理学賞が利根川進氏の計6人だった。それが21世紀に入ってわずか8年なのに、すでに7人が受賞した。100年分を8年で超えてしまったのだから驚異的といえる。日本政府は科学技術基本計画で「50年間で30人以上の自然科学系のノーベル賞受賞者」という数値目標を掲げたが、このペースでいくと可能性がある。

≪医学・生理学賞も圏内≫
これまでの自然科学系受賞者の国別ランキングをみると、トップは224人の米国、次いで75人の英国、68人のドイツ、29人のフランス、16人のスウェーデン、15人のスイスが続き、13人の日本はロシア、オランダと並んで7位である。ところが、今世紀に入ってのランキングは、30人の米国は別格であるが、7人の日本は何と英国と並んで2位を占める。21世紀の自然科学系のノーベル賞争いで現在、日本は銀メダルという素晴らしい成績である。

 さらに、今年の医学・生理学賞は日本人が受賞する可能性があった。今年の医学・生理学賞は、エイズウイルス(HIV)を発見したフランスのリュック・モンタニエ氏とフランソワーズ・バレシヌシ氏、そして子宮頸がんを引き起こすヒトパピローマウイルスを発見したドイツのハラルド・ハウゼン氏だった。前者の授賞理由は「エイズが1981年に報告されたあと病原体をいち早く発見し、世界的な拡大を抑制した」ことであり、後者は「子宮頸がんの原因となるウイルスを発見し、がん予防に貢献した」ことが評価された。

 このHIVを分離する際にモンタニエ氏は、日本の日沼頼夫氏が成人T細胞白血病の病原体であるATLウイルスを発見した方法を踏襲している。ATLウイルスとHIVは当初は同じウイルスと間違えられたほどよく似たレトロウイルスで、両者とも「T細胞」と呼ばれるリンパ球に感染する。

 ATLウイルスの感染経路が母乳による母子感染とわかり、長崎県では10年以上前から人工栄養を利用することで成人T細胞白血病の撲滅運動が展開された。その結果、多くの乳児がATLウイルスの感染から救われてきた。こうした事実を考慮すると、日沼氏にノーベル賞が与えられても不思議はなかった。

≪他分野でも世界が注目≫
これからもノーベル賞のラッシュが続く予感がする。物理学では青色発光ダイオードの中村修二氏、カーボンナノチューブの飯島澄男氏、巨大磁気抵抗効果の十倉好紀氏、光ファイバーの中沢正隆氏、化学では鈴木・宮浦カップリングの鈴木章氏、炭素繊維の遠藤守信氏、医学ではiPS細胞の山中伸弥氏、抗コレステロール剤スタチンの遠藤章氏、先天免疫の審良静男氏、ニューロサイエンスの菅乃武男氏と多士済々である。

 すでに述べたように、政府は30人以上という目標を掲げているが、そのためにもノーベル賞に値する日本人の研究を世界に向けて発信する国家的レベルでの支援が必要となる。日沼氏のケースも国家が支援していたらチャンスがあったかもしれない。

 最近の日本人の活躍は自然科学者だけではない。2003年には宮崎駿監督が『千と千尋の神隠し』でアカデミー賞の長編アニメーション賞を受賞し、漫画でも『ドラゴンボール』『ポケモン』『ナルト』が世界を席巻した。日本の文化が国際的に認められているのだ。戦前の日本は米国や英国と肩を並べる軍事大国となり、戦後は米国に次ぐ経済大国となった。これからの日本が目指すべきは、かつての軍事大国や経済大国への道ではなく、文化大国という新たな挑戦ではないかと思われる。(なかはら ひでおみ)

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