『変珍斎日乗』（惨）。コミュの『こうていのもどる１２がつ』（2007年12月03日）。

■露で下院選挙 与党の圧勝確実


「プーチンはスターリンになる気なのか」？そんな懸念を語った知人がいた。返答に困った。

『資源外交』を梃子にして、ロシア国内に「旧ソ連邦時代に似たような国家の誇り」を生んだ。
国際社会で数々の暗黒面が騒がれながらも、プーチンが圧倒的支持を得ている理由は此処
にある。『ナショナリズムへの回帰』。「掛け声先行の何処かの国」とは違って、彼は少なくとも
自国民に『果実の部分を分配した』ことだけは間違いない（その多寡はまた別の話だが）。

言わば「ロシア型国家改造論」の成功−プーチンが『ヨッシャヨッシャと叫んだ』ｗか知らぬ。
が、これを機に『独裁者の復活』を懸念する声が上がってるのも事実−少なくとも世界では。
問題は『ロシア国内のマスコミがそれを報じられるか』？メディアコントロールの怖さを見る。


翻って、「この国のメディア」を想う。何度も記す通り、今のところ『報道の自由』は存在する。
けれども。【自由という名の無軌道が罷り通ってる】部分があることも、遺憾だが事実である。

例えば、過日の例。『前防衛次官夫妻逮捕』と『猟奇的殺人の遺体発見』とが重なった日、
どの機関が【どちらを優先して伝えたか】？綺麗に真っ二つに分かれたのには唖然とした。
言葉は悪いが「スキャンダラスで心情的」なネタと『自分の身に影響が及び兼ねない』ネタ
（「税金の無駄遣い」ってのは、結局己が身に降り懸かる！）。どこがどぉ、とは言わない。
それは「干渉」に当たる可能性があるからだ…が、卑しくも『動静を報じる＝報道』と称す以上
は、【どちらがより優先順位が高いか位の分別が在る】と思った自分が馬鹿だったと恥じた！

別の日の例。『問題児』２名が【揃えたように謝罪会見を行った】日。その影で、「次官逮捕」
で『証人喚問が流れちまった』事実を報じる機関の少なさにも驚いた。意図的に【その方面】
への話題に触れない機関が存在する−『検察の逮捕タイミング』（贈賄側が逮捕の際にも、
「何故今？」って違和感あったが、今回は【それ以上】だった）にも疑問符を抱かない機関の
存在−これが『自主的な』動きならば。どうやら今まで以上に『眉唾で見る』必要がある…。


「自分は『ニュースショー』の案内役です」。ニュースステーションが始まった時、久米宏氏
はこう説明していた記憶がある。『中学生でも理解出来るニュースショー』ってコンセプトは
【アナウンサーが読み下すニュース】（「ＮＣ９」のような例外もあったが）より新鮮だった。
だが、久米氏が語る「ショー」は『ショーウインドの略』だと理解していた。即ち、日々の素材
を陳列し、久米宏という店員が商品内容を説明する−本来の『ニュースショー』はこうである。


しかしながら、久米宏が案内役を降りて三年半余り経つ現在。『ニュースショー』の現状は、

【商品選択を意図的に操作し、不必要な情報を過剰包装で伝えるショーアップ】に走る傾向。

グルメや芸能・ゴシップetc…『報道の皮を被ったワイドショー化している』現実なのである！
しかも「視聴率を左右する要素」が、その『ゴシップ部分』だというから情けなくなるばかりだ。
『ニュースの斬り口』より【キャスターの容姿やゴシップ優先】−随分馬鹿にされた話だが。


そんな報道の現状を揶揄するのに。自分は『マスゴミ』なる新語（？）を多用する、何故なら。

『知りたい情報』を【膨大な屑の山から拾い上げて、精度を見極める】手間を要するからだ！

自分にすれば、現在の報道番組は【一種の詐欺商法】である。制作側の卑しさと、それに
よって『本来暴かれるべきものが不当に保護されている』欺瞞を感じてしまうからなのだ。
そんな『不必要な塵ばかり垂れ流す』マスゴミ。が、その言葉に不快感を示す方も多い由。
【見る側の傲慢さ】というのだが…『押し売りを断らない』ほど気前の良い性格ではない自分
は、その風にめげずに今日も【マスゴミと謗る】のである！少なくとも自分にとって最近の

【飢餓のニュースの直後に大喰らい特集を平気で流す根性】の報道番組はゴミでしかない！


重ねて記す。「自由」と『無軌道』は【イコールではない】！その区別もせず、某芸人の如く
『官製情報を右から左に受け流す』報道番組が流通膾炙する間、この精神は捨てぬだろう。

『国家の統制』より【自主的劣化の方が数段悪質】なのだ！我々はロシアを非難出来ない…。