ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

たまご道コミュの夏バテ/中谷宇吉郎/バランスについて 080912

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 やっと『たまご道』コミュを立ち上げるに至った中谷さんについて書きます。

「温暖化」の影響なのか連日の猛暑を経て8月末には「ゲリラ雷雨」とまで名前のついた全国各地での集中豪雨で終わった西暦2008年の夏。東南アジアもよく行く事のある僕からすれば要は地球の温暖化の影響で日本も「モンスーン型気候」になりつつあるだけじゃないかと思うがそんな地球規模の気候変動と関係あるのかそれとも歳をとって自身の身体そのものが変化しつつあるからなのか、今年の夏はしのぐのがかなり難しくーちなみに私の自宅はクーラー無。ダンスをやっていると人為的に急激な温度変化が不快になってくるし、体にこたえるからで、別にエコロジー的な意識でも、クーラーつけるお金がないからでもないのだがーさわやかな秋風が吹きだした今週に入って完全にダウンしてしまった。夏バテである。
 「疲労」にも色々な種類があると思うが、今回の「疲労」は良くない。単なる「筋肉疲労」なのなら「揉んだり」「ほぐしたり」すれば、身体が「ゆるん」で明日に立ち向かえるのだが、
予想していた通りある知り合いの指圧氏さんに徹底的に「揉んで」もらったら、翌日身体全体から発熱してしまった。体内数カ所に滞っていた「凝り」が、滞っていた場所から解き放たれて、体内に循環して出口を求めている感じである。こうなると「季節の変化」など身体で感じているいとまも無い。季節にレスポンスできない身体を抱えて「凝り」が外に逃げていくのを待つ。「身体と精神」の双方が弾力性を失っている。これが「蓄積疲労」である。「痛み」が身体のあちこちに現れるが、それは現象に過ぎない。「痛む」箇所の推移、エネルギーの流れを観察して、総体として見るように心がけようとするけど「それができない」。
 よくよくにからだがやっとゆるんで来ると「頭」に意識がいった。「頭」が様々な想念を繰り返していて、頭皮や頭蓋骨、そして首筋の緊張が抜けない。意識の循環が脳内だけで巡っていて、実は外を見ていない。テンションを「丹田」に落とそうとするけど容易に落ちてくれない。
そして、こういう試みを「頭で意識してやろう」としている限り、頭が緊張を生み出し、疲労に満ちた環境を生きて来た身体への指令を、再びまた「リラックスせねば」「リラックスしろ」という指令で繰り返してしまう。
 そんな時の解消法は「四の五の考えない」ことである。そしてからだに「弾み」が戻ってくるのを待つ。待っていつ「弾み」が戻りかけるかは解らないけれども「戻りかけたな。」と感じたらそこを捉えて、細部に囚われずに「肚を鍛える」ことである、、、、。
 などと過ごした1週間。要するに「夏バテ」なんだけど、「惰」に過ごさざるを得なかった今週の収穫は、前から読みたいと思っていた「中谷宇吉郎」さんの名随筆『立春の卵』をやっと読めたこと。中谷宇吉郎は昭和初期から戦後に活躍した科学者/物理学者。「雪の結晶」を始めて人工に作った人としても有名で、これについても『雪をつくる話』という名随筆がある。
 この人を知ることになったのも奇縁というかなんというか、これまでずっとやってきたコンタクト・インプロヴィゼーション(CI)のお陰なのであるから人生は変な結びつきで人と結ばれていると思う。「霧の彫刻家」として有名な彼の娘さんが、CIの創始者のひとりスティーブ・パクストンとお知り合いで、彼を招聘する話をするために京都駅ビルの3Fのカフェで会って
お話を伺っていたときに不意に『卵をたてる』父の話が出たのだった。卵の殻はでこぼこしている。だからその「接地面」を床に置けば立てられるという。その際、『「重心」「センター」「サポート」ということを「卵」に対して感じればいい。』というのは、その話を聞きつつ眼をキラキラさせていた僕とパートナーの森の話である。
 中谷さんの随筆を読む事になった今日この頃までに随分「卵を立てて」みた。物理学の中では「バランス」の中にもグレーゾーンがあって、「釣り合いの安定」「不釣り合いの安定」といった言葉でそのグレーゾーンを描いている。「物が立つのは、重心から垂直に下ろした仮想線が底の面積を通る場合である。」この状態を称して「安定」「不安定」と人は呼ぶが、この時、「重心のズレ」を戻す力が大きい方が「安定」。少ない方が「不安定」と一般的には人は呼んでいる。
本当は「安定の範囲が広い狭い」という方がいいのだそうだ。
 ダンスの中では足下を床にしっかり接地して立つ。そして床―肚―頭頂までつなげて前に「傾斜」するシンプルなワークがあるが、意外とダンサーでも「自身の安定して立てる範囲」を意識的に探ってみたりしたことの無い人も沢山といる。『「ダンス」ってバランスだよね。』ということは、コンタクトに長ける我がパートナーの常日頃口にすることだが、なるほど、そうすると「バランスをとる=ダンス」とは「ある1点を保つ」ことではなく、安定と不安定のすれすれを行き来しながら「自身の安定して立てる範囲」を拡げていく作業なのだなあと痛感させられる。
 弱っているからだで「立つ」ことさえ労苦になってる状態でこの随筆を読んでみると、良く解ることもある。なるたけ「健康」ではいたいが「病苦」も悪くはない。所詮その「不釣り合いの安定」の中に立っているのが人生だと思うから。

 それにしても、「立っている卵」の凛々しく完璧な姿よ。

 坂本公成

Ps.『中谷宇吉郎随筆集』岩波書店 で『立春の卵』は読めます。

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

たまご道 更新情報

たまご道のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。