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音楽理論や方法論の検証と討論コミュの拍子

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拍子(ひょうし)とは一般には、拍や拍の連なりのこと。
西洋音楽では強拍に連なるいくつかの拍の集まりの繰り返しを言う。

日本では「三三七拍子」という言葉でわかるように、
この言葉は、西洋音楽の定義の「拍子」とは異なる使われ方をする。

アラブ古典音楽のイーカーア(イーカー)や
インド古典音楽のターラ(サンスクリット読み)を
「何々拍子」と表現することがあるが、
これも西洋音楽の定義の「拍子」とは異なる。

西洋音楽において拍子とは、拍の連なり(拍節)において、
拍に重軽が生じたとき、ひとつの重である拍(「強拍」という)と
それに後続する1つないしいくつかの軽である拍(「弱拍」という)の集まりが
(原則として)周期的に繰り返され、強拍から次の強拍までで
ひとつのまとまりを感ずることをいう。

ひとつの強拍に連なる拍の数によって、2拍子、3拍子、4拍子などと呼ぶ。
また、ひとつの拍を示す音価を添えて、4分の2拍子、2分の3拍子と呼ぶ。

楽譜には、五線の下半分に音価、上半分に拍数を書く。
これを拍子記号という。
なお楽譜上では、ひとつの拍を示す音価が付点音符の場合、
便宜上本来の拍子と異なる数字を書き記すことがある。

なお、2分の2拍子を「Cに縦棒」、4分の4拍子を「C」と書くことがある。
これは、3拍子をキリスト教の三位一体の教えに基づき完全の「○」と表し、
2拍子や4拍子は不完全拍子として「C」と表されたことに由来する。

楽譜に書くとき、ひとつの強拍に連なる拍のまとまりを、小節と呼ぶ。

「拍子の歴史」
古くは、拍のみが存在し、拍子としてまとめられた形での記述はなかった。

「単純拍子」
すべての拍子は、2拍子と3拍子の組み合わせということができ、
これを単純拍子という。
また、4拍子を単純拍子に加えることがある。

「2拍子」
ひとつの強拍とひとつの弱拍から成る拍子で、
人間の歩行から発生したと考えられている。
1拍を4分音符とする2拍子を4分の2拍子、
1拍を2分音符とする2拍子を2分の2拍子という。

「3拍子」
ひとつの強拍と2つの弱拍から成る拍子で、
馬の歩行から発生したと言われることが多い。
メヌエットやワルツは3拍子であり、このような踊りのリズムに多く見られる。
1拍を8分音符とする3拍子を8分の3拍子、
1拍を4分音符とする3拍子を4分の3拍子、
1拍を2分音符とする3拍子を2分の3拍子という。

「4拍子」
本来は「しびょうし」と発音し、クラシック音楽の教師の中には、
「よんびょうし」というとひどく怒る人がいたものであるが、
現在は「よんびょうし」の読みが普通になっているようである。
一般には2拍子を2つ連ねたものと考えられていて、
強-弱-中強-弱の4つの拍から成る。
ただし、強-弱-弱-弱と考えられるものもある。
1拍を4分音符とする4拍子を4分の4拍子という。

「複合拍子」
現在の西洋音楽の楽譜における音符は2等分系で作られているため、
拍を3等分するリズムは3連符を使って書くことになり、煩雑になりがちである。
このため、拍を3等分するリズムによる曲では1拍の音価を
3等分しやすい音符で表すことが考えられ、付点音符が当てられるようになった。
付点4分の2拍子や付点2分の3拍子が作られたのである。
付点音符は付点が付く以前の音符の1.5倍の長さ、
すなわち付点が付く以前の音符の半分の長さの3倍の長さを持つので、
3等分しやすいのである。
しかしこれは数字だけで示すことができないため、
楽譜上では3等分した音価とその音価の小節内の数を、五線の下と上に書く。
すなわち、付点4分の2拍子は付点4分音符を3等分した8分音符を基準として
「8分の6」拍子と書かれ、付点2分の3拍子は同様に「4分の9」拍子と書かれる。
複合拍子には6、9、12拍子が分類されるが、
時に純粋な6拍子、9拍子、12拍子も存在する。
それらはひとつの強拍と5、8、11個の弱拍から成る拍子である。

「6拍子」
各拍が3等分される2拍子である。
8分の6拍子は1拍を付点4分音符とした2拍子であり、
4分の6拍子は1拍を付点2分音符とした2拍子である。

「9拍子」
各拍が3等分される3拍子である。
8分の9拍子は1拍を付点4分音符とした3拍子である。

「12拍子」
各拍が3等分される4拍子である。
8分の12拍子は1拍を付点4分音符とした4拍子である。

「変拍子」
以上の拍子を足し算して組み合わせた拍子を変拍子、特殊拍子、
または混合拍子と呼ぶ。
ただし、「変拍子」は、俗に、拍子が頻繁に変化することをさしていうことがある。

「5拍子」
2拍子+3拍子(強-弱-中強-弱-弱)、
3拍子+2拍子(強-弱-弱-中強-弱)、
純粋な5拍子(強-弱-弱-弱-弱)の3態が見られる。
西洋にはスラブから紹介された拍子である。
ジャズのナンバーの一『テイク・ファイブ』が有名。
また本多俊之が「マルサの女」のテーマ曲で用いた。

(2+3)拍子の例: チャイコフスキーの交響曲第六番の第二楽章
(3+2)拍子の例: ラヴェルのダフニスとクロエの最終部分、全員の踊りの主要リズム
(但し、全員の踊り自身は複数の拍子が組み合わさっている)

(2+3)拍子と(3+2)拍子が混合する例:
アルフレッド・リードのアルメニアン・ダンス第一番。

純粋5拍子の例: ショパンのピアノ・ソナタ第一番の第三楽章

「7拍子」
2+2+3拍子または4+3拍子(強-弱-中強-弱-中強-弱-弱)、
3+2+2拍子または3+4拍子(強-弱-弱-中強-弱-中強-弱)、
2+3+2拍子(強-弱-中強-弱-弱-中強-弱)、
純粋な7拍子(強-弱-弱-弱-弱-弱-弱)の4態が見られる。

(4+3)拍子の例: レナード・バーンスタインのキャンディード序曲の一部
(但し、この曲自体は複数の拍子が組合わさっている)

(3+4)拍子と(4+3)拍子が交代する例: ストラヴィンスキーの火の鳥終結部
(組曲版では終曲の終わりの部分)
(通常の小節線の他に、点線の小節線で3拍子と4拍子の区切りが示されている)

(2+3+2)拍子の例: プロコフィエフのピアノ・ソナタ第七番の終楽章

「8拍子」
2+3+3拍子(強-弱-中強-弱-弱-中強-弱-弱)
3+2+3拍子(強-弱-弱-中強-弱-中強-弱-弱) リゲティの練習曲第4番
3+3+2拍子(強-弱-弱-中強-弱-弱-中強-弱)
の3態が見られる。

「その他の拍子」
ポリリズム
声部によって拍の位置が異なること、またはそのようなリズム。

「1拍子」
1拍子を拍子と呼ぶべきなのかどうかは議論の分かれるところである。
拍子記号の1拍子は、
曲の中で拍子が頻繁に変化するような場合を除いては見られない。
しかし、たとえばベートーヴェンのスケルツォは3拍子だが、
1拍が3等分された1拍子であるといわれることがある。

「曲の中での拍子の変化」
ひとつの楽曲の中で拍子が変わることもある。
特に曲が大きく変容するとき、拍子が変わることはしばしばである。

また、近代の楽曲、例えばストラヴィンスキーのバレエ音楽「春の祭典」では
拍子が数小節で変わることがあり、周期性が感じられず、
楽譜の便宜だけのために拍子記号が用いられるというようなものも見られる。
そのようなときには、上に挙げた拍子以外の拍子が見られることもしばしばである。

「強拍と弱拍について」
「強拍」「弱拍」という言葉につられるせいか、
「強拍は音の強い拍」「弱拍は音の弱い拍」
という説明を(専門書でさえも)見かけるが、これは誤解を招きやすい表現である。
実際の音楽ではむしろ、弱拍に強拍よりも強い音が置かれることが多いからである。

その顕著なものはジャズのフォービート、
ロックやポップスのエイトビート、シックスティーンビートであって、
4拍子の2拍目と4拍目に強勢が来るが、
それらは決して「強拍」ではない(Back beat 等)。

英語のdown beat、ドイツ語のAntakt
(いずれも強拍のことだが、下向きの拍の意味である)
やup beat、Auftakt(上向きの拍のことで弱拍のこと)
のほうがこれらの概念に近い。

舞踊におけるステップの重軽は本質に近い。
実際の音楽では、伴奏音形において低い音が強拍に当たることが多い。

近年のコンピュータを用いた研究により、
強拍と弱拍は微妙に長さが違うことが肉眼で確認できることが証明された。
この違いをメトロノーム記号で厳密にコントロールする作曲家も
20世紀後半から増え始める。

近藤譲はMM96から93へといったテンポチェンジを行うが、
本人の説明では「ムードチェンジ」と言っている。
カールハインツ・シュトックハウゼンも、テンポの半音階といった概念は、
これら強拍と弱拍の微妙な差異のコントロールが源泉であることを語っている。

「1拍を表す音価について」
楽譜上で1拍を表す音価には、4分音符ないし付点4分音符が多く使われ、
2分音符ないし付点2分音符、8分音符、16分音符がそれに次ぐ。
そのほかは希である。
(しかし福井知子や川島素晴の作品の中には、
24や12といった分母を持つ拍子がある。それらは事実上、
16分3連や8部3連などの、3連符の長さを持つ音価である。)

その音価によって演奏上何らかの違いが生じるわけではなく、
4分の3拍子を8分の3拍子で書き直しても、演奏上同じである。

ゆっくりしたテンポの曲で大きな音価の拍が使われると考えられがちであるが、
モーツァルトなどでは非常にゆっくりとした8分の3拍子が存在する。

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