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音楽理論や方法論の検証と討論コミュのモード

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「モード」

モードについて簡単に説明します。
ジャズを演奏する人であれば誰でもモードという言葉を聞いたことがあると思いますが、
その正確な意味についてはよくわからないという場合が多いと思います。

モードという言葉は、ジャズでは2つの意味で用いられています。
その1つは、曲(または曲の一部のある程度長い区間)のもととなるスケール、
という意味です。
この意味では、Major Scale や Minor Scale
(Natural Minor Scale, Harmonic Minor Scale, Melodic Minor Scale)
もモードの1つです。

しかし、アヴェイラブル ノート スケール(コード スケール)と
モードは違った意味合いを持っています。
例えば、Dm7 - G7 - CM7 というコード進行の中で用いられる
G Alt7th Scale のことをモードと言ったりはしませんが、
G Alt7th Scaleをもとに作られた曲であったとするとその場合、
G Alt7th Scale はモードと言えます。

2つ目の意味は、以上に説明したモードの中で、
Major Scale とMinor Scale(長調と短調)を除いたもの、ということです。
通常、ジャズでモードという場合は、この意味で用いられます。

Major Scale とMinor Scale はドミナントモーションを作ることができ、
ジャズに限らず、多くの曲で用いられています。
ジャズにおいては、ドミナントモーションを中心とした機能的なコード進行と、
それに基づくアドリブ ライン として洗練されていき、
ビバップというスタイルになりました。
先進的なミュージシャンが、ビバップを極めたあと着目したのがモードです。

モードでのアドリブにはビバップとは違った考え方が必要となってきます。
ビバップの曲では、ドミナントモーションに代表されるように、
コード進行にダイナミックな動きがありますので、
それに乗ってフレーズを組み立てていくことでアドリブソロの流れを作ることができます。
これに対して、モードの曲ではコード進行にダイナミックな動きがないため、
アドリブソロが単調なものになってしまいがちです。

多彩でダイナミックなアドリブソロをとるためには、インサイド、アウトサイドを自由にコントロールし、様々な素材を用いる必要があります。

最初に、代表的なモードを示します。

※グレゴリアンモード(Major Scale または Natural Minor Scale を転回したもの。
チャーチモードとも言う。ちなみにこれ以外のスケールをコンポジット スケール とも言います)

・Ionian イオニアン(アイオニアン)
・Dorian ドリアン
・Phrygian フリジアン
・Lydian リディアン
・Mixo-Lydian ミクソリディアン
・Aeolian エオリアン
・Locrian ロクリアン

※Melodic Minor Scale (上行)を転回したもの

・Lydian #5(Lydian Augmented)
・Lydian b7
・Real Melodic Minor(上行下行ともMelodic Minor Scale)
・Mixolydian b6(Melodic Minor Scale Perfect 5th Below) (MMP5)
・Dorian b2
・Locrian ナチュラル2
・Super Locrian (Altered 7th Scale) (Altered Scale)
(ちなみにSuper Locrianとはバークリー音楽院での呼び名です)

※Harmonic Minor Scale を転回したもの

・Lydian #2
・Ionian #5
・Dorian #4
・Harmonic Minor
・Phrygian ナチュラル3 (Harmonic Minor Perfect 5th Below)(HMP5)
・Locrian ナチュラル6
・Super Locrian bb7

※シンメトリック スケール(人工的に作られたスケール)

・Whole Tone Scale(=メシアンの移調の限られている第1旋法)
・Diminished Scale(=メシアンの移調の限られている第2旋法第3移調)
・Augumented Scale

(メシアンの移調の限られている旋法)
第1旋法 (=Whole Tone Scale)
第2旋法 (=Combination Of Diminished Scale)
第3旋法
第4旋法
第5旋法
第6旋法
第7旋法

※民族音楽を起源とするモード

・Spanish Scale(Spanish Minor Scale)
・Gypsy Scale
・Okinawa Scale
・Japanese Scale(陽音階)
上行
下行
・Japanese Scale(陰音階)
上行
下行

※その他

・Major Pentatonic Scale
・Minor Pentatonic Scale
・Blues Scale
・Harmonic Major Scale

コメント(4)


モードは「スケールをもとにしたフレーズ」を通常使用しますが
1つのスケールをやみくもに弾くようなことは通常行ないません。
例えば、「Dドリアンの曲」というと、Dドリアンスケールの中から音を選んで
フレーズが作られている様に思われるかもしれませんが、
実際はそうではありません。

 クロマチックスケール
 スケール(6〜8音)
 ペンタトニックスケール
 アルペジオ(4音のコード)
 トライアドのアルペジオ
 特定のインターバルをもとにしたフレーズ

といった様々な要素が用いられます。
また、Dドリアンスケール中に存在する音だけではなく、
関係ないように見える音も使用されます。
つまり、曲の基本的なサウンドに合ったもの (Inside) と、
はずれたもの (Outside) を使って、フレーズに流れを作り出すのです。

このようなフレーズを使っていくためには、
アヴェイラブルノートスケールのように、
コードに合った音とそうでないものを単純に区別してしまうような考え方ではなく、
インサイドからアウトサイドを連続しているものとしてとらえる必要があります。

インサイド、アウトサイド の目安については
ジョージ・ラッセルのリディアン クロマチック コンセプト(LCC)の考え方を取り入れ、
それを発展させて、モード曲でのインサイド、アウトサイド を数値化できます。

コードには、その響きを最もよく伝えるスケール(ペアレントスケール)があります。
ペアレントスケールのトニック(中心音)をリディアントニックと呼び、
調性引力の中心となります。

リディアントニックからの各音の遠近関係をリディアンクロマチック順列と呼び、
この順序を用いることにより、
曲の中での一定の環境下(コードやスケール)での各音のインサイド、
アウトサイドを判定する事ができます。

リディアンクロマチック順列に数字を付けて、構成音の平均をとって、
フレーズの素材(スケール、コード等)の
リディアントニックからの遠近関係を数値化します。

ただし、クロマチックスケールは構成音による違いがほとんどないため、
強拍の音などフレーズ中の目立つ音によってインサイド/アウトサイドが決定されます。

同一のモードが長く続く場合は、インサイド、アウトサイドをうまく使うと
緊張感のあるソロを組み立てることができます。
プレイヤーのセンス、指向にもよりますが、一般的には次のように言うことができます。

・ずっとインサイドばかりだとたいくつ、ずっとアウトサイドばかりだとただのヘタクソ。
・一番アウトサイドからインサイドにもどると効果的(半音ずらしのフレーズなど)。
モードの解説、ありがとうございます。

質問ですが、例えばDドリアンの曲の中で「Dm Em E♭」のようなコード進行があった場合、Dドリアンスケールを中心とした旋律で尚かつそれぞれのコードの構成音をある程度配慮してメロディーを作ることになると思うのですが、これだとあまり調性がある音楽とかわらないように思うのですがどうなんでしょうか?

また、モードではコードに機能を持たせない(トニックだけはあるようですが)とのことですが、例えばDドリアンの曲の中ではドミナントの匂いのあるF7は使えないのですか、それともF7の次にB♭を持ってこないようにすれば使えるのですか?
お答えになっていないかもしれないですが「自由」です(^^)
それを追求して極限まで行っちゃうと「フリージャズ」になって行きます。

コードから曲を作らずに
スケール(モード)からコードを導き出して曲を作る
って考えの元に「モードジャズ」は成り立っていると考えます(^^)

結果「コードに機能が持つ」って考えで
主役は「スケール(モード)」です。

だからこその「モードジャズ」(^^)
あと「モード」では
「4度累積和音(4th インターバル ビルド)」を多用します。
※4度累積和音(4th インターバル ビルド)のトピック参照。

「4度累積和音(4th インターバル ビルド)」を多用すると
調性が分かり難くなるんですが、それこそ「モード」が求めて来た事。

それと「モード」には
マイナー3rdとメジャー3rdが混在していたり
メジャー3rdとSUS4が混在している事は当たり前です。

通常「Avoid Note(アボイド ノート)」として処理しますが
「モード」では「Avoid Note(アボイド ノート)」をむしろ強調します。

「Avoid Note(アボイド ノート)」=「スケールの特性音」なので
強調しないと(モードとして)意味が無くなるので。

結果「調性は薄い」し「コード進行感も薄い」です。
その替わりといってはなんですが、内部転調を多用して
単調な曲になる事を回避しています。

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