ファンはこんなＣＤが欲しいんだコミュの第17回　大貫妙子　『スライス・オブ・ライフ』の巻

大貫妙子の旧譜カタログはクラウン、ＲＶＣとリマスターが済み、ボートラなど音源の整理も完了している。待たれるのはミディ作品群（85～90年）のリイシューであるが、そうなればもはや企画先行だった準レギュラー・アルバム『カミン・スーン』（86年）、『アフリカ動物パズル』（87年）は単品である必要は薄く、むしろ『コパン』（85年）と『スライス・オブ・ライフ』(87年)にそれぞれ塗した方が、カタログの整理にもなってよさそうだ。

1.あなたに似た人
2.もういちどトゥイスト
3.人魚と水夫
4.スナップショット
5.恋人たちの時刻
6.五番目の季節
7.Hymns
8.木立の中の日々
9.ぼくの叔父さん
10.彼と彼女のソネット
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11.アフリカ動物パズル～メイン・テーマ
12.お天気いい日
13.虹をつかむ男
14.水辺
15.午睡
16.草原
17.裸足のロンサム・カウボーイ
18.カメレオン
19.ソーン・トゥリーのうた
20.アフリカ動物パズル～エンディング・テーマ
21.恋人たちの時刻（シングル・ヴァージョン）

本作はいわゆる大貫節から最も遠い作品といえるかもしれないが、感涙の名曲10.がここにひっそり収められているというのが、最大の売りである。本編を第1章として、第2章に同年の『アフリカ動物パズル』から大貫さんが関わっていない2曲を削除、さらにシングル・ヴァージョンの21を完備したい。ただしここまで盛ったにせよ87年の大貫妙子を語ることにはならないのだ。そう彼女のその後のライフワーク『ピュア・アコースティック』路線はこの87年から始まった。ただし『プリッシマ』（88年）のボートラの方が収まりがいい。実際のところ「Rain Dance」は同じテイクである。