チームリールコミュのF１＝英国ＧＰ、コバライネンが初のポールポジション

2008年F1第9戦イギリスGPが7月5日（土）、シルバーストン・サーキット（1周／5.141km、6日決勝60周／308.355km）で2日目を迎え、現地時間13時（日本時間21時）から60分間、Q1からQ3の3セッションからなる予選が行われた。

イギリスの天候は変わりやすく予測がつかないことで有名。イギリスGPの開催地、シルバーストンでも雨が降ったり、やんだりとチームは天候に左右されている。

土曜日の朝に降った雨は、フリー走行が始まる前に上がり、午前のセッション開始時点ではウエットコンディションだったものの、終盤になるとドライタイヤで走行できるまで乾いた。

予選開始時の天候はくもり。路面温度は29度、気温20度のドライコンディション。しかし、風が強い。予選中に雨が降ると予報されているため、予選Q1が開始された早々に全ドライバーがコースへと向かった。

まずは母国GPを迎えているルイス・ハミルトン（マクラーレン）がトップタイムをマーク。その後、チームメートのヘイキ・コバライネンがトップをぬりかえた。

Q1残り5分頃にアビー付近で雨雲がかかり始め、コース上にも雨粒が落ちたが、雨はすぐにあがった。残り2分を切り、この時点で下位に沈んでいるドライバーが一斉にコースに向かう。しかし、17番手のニコ・ロズベルグ（ウィリアムズ）はコースに出て行かず、マシンを降りた。最後のアタックでフィジケラがコースオフしたためイエローフラッグが振られ、フィジケラのうしろを走行していたHONDAの2台は割を食ったかたちとなった。

Q1で予選を終えた16位から20位までは以下の通り。

ルーベンス・バリチェロ（HONDA）、ジェンソン・バトン（HONDA）、ニコ・ロズベルグ（ウィリアムズ）、エイドリアン・スーティル（フォース・インディア）、ジャンカルロ・フィジケラ（フォース・インディア）。

予選Q1のトップ5はヘイキ・コバライネン（マクラーレン）、ルイス・ハミルトン（マクラーレン）、セバスチャン・ベッテル（トロ・ロッソ）、キミ・ライコネン（フェラーリ）、ロバート・クビサ（BMWザウバー）だった。

15分で行われるQ2が始まっても誰もコースへと出て行かず、静かな時間が流れる。まずはフェルナンド・アロンソ（ルノー）がコースへと出て行くと、キミ・ライコネン（フェラーリ）、ティモ・グロック（トヨタ）が続いた。また、Q1を15位で終え、ギリギリでQ2に進出した中嶋一貴（ウィリアムズ）もコースに向かった。

ハミルトン、コバライネン、ロバート・クビサとニック・ハイドフェルドのBMWザウバーの2台、マーク・ウェバー（レッドブル）が1分19秒台に入れて、その後ろにフェラーリの2台が続く。この時点で中嶋は15番手。

Q2終了間際、5番手のウェバーから15番手の中嶋までが最後のアタックに向かった。最後の母国GPを迎えているデビッド・クルサードは0.05秒足りず、Q2で姿を消した。

Q2で予選を終えた11位から15位までは以下の通り。

デビッド・クルサード（レッドブル）、ティモ・グロック（トヨタ）、セバスチャン・ブルデー（トロ・ロッソ）、ヤルノ・トゥルーリ（トヨタ）、中嶋一貴（ウィリアムズ）。

予選Q2のトップ5はルイス・コバライネン（マクラーレン）、ヘイキ・コバライネン（マクラーレン）、マーク・ウェバー（レッドブル）、ロバート・クビサ（BMWザウバー）、ニック・ハイドフェルド（BMWザウバー）だった。

ポールポジションをかけて予選Q3が10分で行われ、最初にコースへと出て行ったのは、ライコネン。まずは1分22秒519を出した。ハミルトンがプレッシャーなのかコースオフをしてしまう。

クビサは1周した後、ピットへ。ダンパーにトラブルが発生したため、一時BMWザウバーのピットは慌ただしくなる。クビサはタイムを出さずマシンを降りた。

最後のアタックでは、まずはライコネンがトップに立つが、ウェバーがライコネンのタイムを上回り、初のポールを手にするかと思われた。しかし、最後の最後にコバライネンが自身初のポールポジションを獲得した。

予選Q3の結果は以下の通り。

1位ヘイキ・コバライネン（マクラーレン）、2位マーク・ウェバー（レッドブル）、3位キミ・ライコネン（フェラーリ）、4位ルイス・ハミルトン（マクラーレン）、5位ニック・ハイドフェルド（BMWザウバー）、6位フェルナンド・アロンソ（ルノー）、7位ネルソン・ピケJr.（ルノー）、8位セバスチャン・ベッテル（トロ・ロッソ）、9位フェリペ・マッサ（フェラーリ）、10位ロバート・クビサ（BMWザウバー）。

F1の第1回目が行われた伝統のシルバーストン。ハイスピード・サーキットを制するのは？　イギリスGP決勝は6日（日）現地時間13時（日本時間21時）から開始される。