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能を楽しもうコミュの能の面、装束

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【能の舞台と能面・装束】

一、能舞台
 能は能舞台とよばれる独立した建物で演じられる。舞台と楽屋との間は、橋掛りとよばれる廊下状の橋で結ばれ、演者は、楽屋の手前の幕を揚げて橋掛かりを通り、舞台に登場する。舞台の正面奥には松の絵が描かれるが、これを「鏡の松」とよぶ。その向かって右手には小さな遣戸がある。これを「切戸口」といい、地謡方などが出入りする裏方の出入口になっている。
 また観客は能舞台の正面の独立した建物、見所から能を見ることになりる。能舞台と見所との間を占める空間が白砂で、能舞台の正面には階が掛けられている。これは演者に褒美の着物を贈るときなどのためである。また橋掛りの前には三本の松が植えられ、舞台に近い方から「一ノ松」「二ノ松」「三ノ松」とよんでいるが、演者の所作をする位置の目安になったり、演出に使われたりもする。
 町田家本「洛中洛外図屏風」には鴨河原で能をしているさまが描かれているが、これを見ると能舞台ははるかに簡略で、鏡の松がなく、橋掛りも反っている。現存する最古の能舞台は、西本願寺の北能舞台で、室町時代後期のものである。舞台の下に音響効果を上げるための壺が埋められていたり、白砂ではなく黒い河原石が敷き詰められていたりの特徴がある。
 現在では能舞台は、そのまますっぽり建物のホールに収められた、いわゆる「能楽堂」で演じられるケースが多いが、最近では野外の仮設の能舞台で、夜にかがり火のもとで演じる、薪能も人気を博している。

二、能面
 シテは原則的として面を掛ける(ワキは面を用いない。また狂言は用いることがある。)。面を掛けない場合でも、「直面」といって自分の顔を面のように扱って、表情をできるだけ変えないのが普通である。また子方は面をしない。
 能楽師は面を一曲の役の主体として扱い、特別視(神聖視)する。その典型的なものが翁面で、神と同様の扱いを受けて、鏡の間で祀られる。シテは翁面を掛けることよって、その神格になるという考えである。また一般に面は鏡の間で装束の一番最後に、シテ自身が戴いて掛け、シテの役に成りきるという考えがある。
 能面には江戸時代になって、一定の型が決まり、曲によって使われる能面が固定した。それ以降は、写しの能面が作られ、新しい能面が創作されることはほとんどなかった(本になる面を「本面」という)。また同じ役柄の能面でも、流派によっては使用する面が違う場合がある。
●主な能面
  若い女性  増(神聖なもの) 若女(観世) 孫次郎(金剛) 小面(喜多・金春)
  中年の女性  深井 曲見
  老年の女性  姥 老女 痩女
  その他女性  泥眼 橋姫 生成 般若 山姥
  若い男  童子  慈童 喝食 若男 今若
  武人   平太 中將
  亡霊・霊  痩男 怪士 大べしみ 小べしみ 大飛出 顰 獅子口

三、装束
 能には豪華な装束が用いられる。たとえ役柄が乞食や庶民であっても、粗末な着物を用いるということはない。その意味ではリアリズムでは決してない。赤が入るものを「色入」、ないものを「色なし」とよんで明確に区別し、前者は若い女性と若い男性に、後者は中年以降の女性や老人に用いる。
 装束の中でも豪華絢爛で代表的なものとしてあげられるのが、「唐織」である。また着物のほかに鬘帯や腰帯の小物にも、意匠が凝らされている。

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