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保護活動に転換を迫られるサメ漁
ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト10月 2日(木) 14時45分配信 / 海外 - 海外総合



メキシコのバハ・カリフォルニア半島の浜辺で針にかかったヨシキリザメ。
(Photograph by Rodrigo Rangel Acevedo)
 メキシコのロペス・マテオス出身のイスラエル・リッチー氏は、トロンという愛称で呼ばれる37歳のサメ漁師だ。彼の家族は何世代にもわたって、バハ・カリフォルニア半島沖でのサメ漁を生業としてきた。捕らえたサメは1キロ約70米セント、フカヒレの部位に至っては1キロ50〜100米ドルで売れるという。しかし、サメを売った収入に頼る生活はこのところ不安定なものになった。「サメの数はここ10年で急激に減った」と彼は言う。

 トロンは生活を将来的にも安定させる道はないかと考え、イエマーニャ・オセアニカ(Iemanya Oceanica)のような非営利組織に頼るようになった。アメリカとメキシコに活動拠点を持つイエマーニャ・オセアニカは、メキシコの12の漁村と連携し、長期的な経済の安定を助けている。イエマーニャ・オセアニカはトロンたち漁師に対し、漁を主体とした経済活動を一部転換して、サメを目玉としたエコツーリズムを展開してはどうかと提案している。エコツーリズムで観光収入を得ながら、資源を守りつつ、一定量の漁を続けていくという選択肢だ。

 世界のサメの個体数は1980年代後半以降、75%も減少しているという調査結果もある。その原因の1つには、アジアでサメのヒレを用いたフカヒレスープの需要が高まっているという事実がある。フカヒレ需要の高まりに加えて、商業的な捕獲対象であるタラやマグロの個体数も減少しているため、以前は網にかかると厄介者扱いだったサメの価値が急激に高まっているという。トロンの捕らえたサメは首都メキシコ・シティーへ運ばれ、最終的には1つ約1ドルのサメのブリトー(メキシコ料理)として売られている。貴重なヒレの部分は中国やアメリカなどの外国へ輸出され、1杯100ドルにもなるスープに姿を変えることもある。

 食物連鎖の頂点に立つサメは、魚などを捕食することで生態系の維持に役立っている。しかし繁殖の速度は遅く、こうして乱獲の犠牲にもなっている。サメがいなくなると、別の特定の種が大繁殖する恐れがある。そうなると、持続的な生態系の維持が必要とされる海域の資源が枯渇してしまう。

 トロンたち30人の漁師は、イエマーニャ・オセアニカのサメの調査に協力している。サメのサイズや種類の継続的な記録を実施しているのだ。「ガラパゴスザメ、シュモクザメ、ヨシキリザメ、ジンベイザメの捕獲はいまも続けているが、妊娠しているサメや子どものサメは海に返すようにしている」とトロンは話す。

 イエマーニャ・オセアニカのラレ・モハジェラニ理事は、「地元の漁師たちに水揚げしたサメの記録活動に関わってもらうことは重要で、実際に参加することでサメの大幅な減少を実感してもらうことができる。だけど、活動に協力しようとしない人々もいるので、そう簡単にはいかない」と語っている。

 メキシコには、既に経済活動の転換に成功しているケースもある。かつてウミガメ漁で生計を立てていた海岸沿いの地域に、エコツーリズム産業に切り替えた自治体がいくつか存在する。「これからはさまざまなビジネスを展開して村を守りたい。だが、観光客を呼ぶためにはインフラ基盤が要るので、政府の援助が必要だ」とトロンは語る。

 メキシコ政府は2007年、ホホジロザメを保護種に指定した。この種のサメの釣りは現在、法律で禁止されている。だが、トロンたちはこうして分類をしただけでは意味がないと考えている。同政府が行っているウミガメの保護パトロールのような活動が、サメに対しても実施されなければ状況は変わらないとみているからだ。「パトロールがなければ、いくら協力してくれる団体が努力しても話は進まないだろう」とトロンは話している。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20081002-00000000-natiogeo-int

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