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オプトメトリストの卵コミュの?−5)脳卒中

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5・脳卒中
西洋諸国において、脳卒中は、死亡原因として三番目に多く、神経障害原因としてはアルツハイマー病に次いで二番目である。
その発生率はここ数十年減少していたのだが、現在減少は頭打ちを見せており、未だ脳血管疾患は、成人における社会的自立性喪失の主因である。

脳の血管性損傷の大部分は、アテローム性動脈硬化又は高血圧による2次性のものである。
脳血管性疾患の主なタイプは、
・一過性血流傷害
・高血圧性脳障害に起因する脳不全
・頭蓋内外の動脈の閉栓症や血栓症に起因する梗塞
・高血圧性実質性出血や先天性動脈瘤によるクモ膜下出血等の出血
・場所占有病変
・梗塞形成又は出血の症状等を起こす動静脈奇形
がある。
脳血管疾患の症候は傷害の部位によって異なり、必ずしも傷害血管を反映するものではない。
例えば、中大脳動脈又は内頸動脈どちらかの閉塞は、臨床上同じような神経学的異常を呈しうる。
しかし、脳血管損傷は、一般に動脈供給のかなり特異的なパターンに従うので、そのパターンを知っておく事は、時に、急性症状を引き起こす他の脳病変に起因する急性症状と鑑別するのに役立つ。

脳卒中の危険因子)
○治療不可能:
年齢60歳以上・脳卒中の家族歴・男性・一過性脳虚血又は脳卒中の既往
○治療可能:
心不整脈・心筋症・糖尿病・エタノールの過飲・偏頭痛の病歴・凝固亢進状態・高脂血症・高血圧症・過粘稠症候群・麻薬の使用・経口避妊薬等特定の薬物の使用・喫煙・心臓弁膜症・血管炎等

始めに)
脳卒中とは、脳の動脈が詰まったり破裂したりして脳組織が壊死する病気です。
脳に血液を送っている大きな血管が詰まると、脳卒中の小発作或いは大きな虚血発作が起きたりします。
脳卒中が若年者よりも高齢者に圧倒的に多い理由は、脳卒中の原因となる異常が年齢と共に進行する為です。

分類)
脳卒中には、虚血性脳卒中と出血性脳卒中の2つのタイプがあります。
○虚血性脳卒中(脳梗塞)
脳卒中の8割が、動脈が詰まる虚血性脳卒中です。
脳細胞を栄養する血液が減ると、酸素とブドウ糖が十分に供給されなくなります。
そうなる事によって、脳組織の壊死に至り障害が生じます。
○出血性脳卒中(脳出血)
脳卒中の2割が、脳の内部や周囲に起きた出血を原因とする出血性です。
このタイプでは、血管が破裂する事によって血液が正常に流れなくなり、さらに脳組織内部への血液が漏れていきます。漏れが生じると頭蓋内で血液が塊状病変として脳組織を圧迫傷害してしまいます。
脳組織が血液と直接接触すると炎症を起こし、瘢痕を形成する事があり、これがてんかん発作の原因となります。

これら2つのタイプの脳卒中の重要な危険因子は、アテローム性動脈硬化・高血圧症・糖尿病・喫煙で、アテローム性動脈硬化は脳梗塞でより重要な危険因子。高血圧症は脳出血でより重要な危険因子。となります。
脳卒中の発生率はここ数十年減少してきていますが、これは主に、高血圧と高コレステロールをコントロールする事の重要性に多くの人々が気付いたからに他なりません。
これらの危険因子を調整すれば、アテローム性動脈硬化のリスクも減少します。

症状)
脳卒中の初期兆候である一過性脳虚血発作(TIA)が及ぼす影響は、血管が詰まったり出血が起きた脳領域によって異なります。
脳卒中によって失われた機能は、数日から数ヶ月後に一部回復します。しかし、麻痺等の初期の影響は一生残る恐れがあります。
よって、早期発見・早期治療が、失われた機能と感覚を取り戻す為にも重要となる訳です。

脳梗塞の最も一般的な初期症状は、体の左右どちらかの顔面/脚の突発性麻痺や筋力低下・不明瞭な発語・突然錯乱してうまく言葉が話せなくなったり相手の話が理解出来なくなる。
特に、視覚に関与した部分に、初期から兆候が出る事が多く、眼球運動や固視・片眼に起こる急激なボヤけや視力喪失があります。
又、平衝感覚と協調運動の消失に伴う転倒・突然の激しい頭痛・体の片側に起こる腕又は脚の知覚異常や感覚消失等です。

TIAの場合も同様の症状を訴えるが、数分以内に消失し、1〜2時間以上も症状が続く事は滅多にありません。

脳出血の症状も同様ですが、さらに、脳圧亢進による吐き気・嘔吐・一時的或いは持続的な意識消失・非常に高い血圧等が見られます。

予後)
成人が脳梗塞を起こしてから6ヶ月経っても神経学的損失が残っている場合、その傷害は永久的になりがちです。一方、小児の場合ならば、何ヶ月もかけて次第に良くなっていく事もあります。

脳出血の場合は、出血が大量でなく脳圧もそれ程高くならなかった場合なら、脳梗塞よりも経過が良いでしょう。それは、脳梗塞による酸素欠乏程、上記の状態の脳出血の場合は範囲が広くならないからです。
脳出血患者は、数ヶ月から数年に渡り、症状の改善が続きます。

最後に)
脳卒中は、治療よりも予防が大切です。
予防戦略の中心は、危険因子の徹底的な管理です。
高血圧症や糖尿病はコントロールし、コレステロール値が高ければ下げ、アテローム性動脈硬化のリスクを減少させます。
他にも、禁煙・アンフェタミンやコカインを使用しない・適量の飲酒・規則的な運動・ダイエット等が重要です。

脳梗塞の多くは、発症直後に機能が大きく失われるのが通常ですが、約15〜20%では、病状が進行して、1〜2日後に機能損失が最大となります。
脳出血の場合は、機能は数分から数時間かけて徐々に失われていきます。

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