キダ・タロー先生コミュのキダタローコンサート＠松方ホール

松方ホール　キダ・タロー名曲集　～浪花のモーツァルトの世界!!

待ちに待ったキダタロー先生である。キダタローが前面に出るコンサートは実は今回が初めてだという。ボクはこの日に備えて、ずいぶん関西人以外にうそをついた。どんなうそかというと「普通年末のコンサートはベートーベンの第九やろ。けどな関西はちゃうねん。関西人が実は最も尊敬してるんが浪花のモーツアルト言われてるキダタロー先生で、そのコンサートをみんな聴きに行くねん。但し、そのチケットはウルトラプラチナチケットで、倍率１万倍。ダフ屋で買うと１枚５万円。それが今年手に入ったんやー」ボクは地獄で舌を抜かれるだろう。

コンサートはサイコーだった。ここ１０年間に観たコンサートの中でのベストワン間違いなしである。まじめな顔した４０人の神戸市混声合唱団を従えて繰り出されるチープ感あふれるＣＭ、番組テーマソングの数々。ラストは「アホの坂田」がシンフォニックにハモられた。それから絶対に曲の演奏時間よりも長かったキダタローの絶妙、爆笑、風刺のトーク。キダタローの話は、ずっと聞いておきたかった。曲作りの裏話。小中学生時代の話。司会者や指揮者、はては、合唱団の歌い手までいじるいじるいじりまくる。おん年ちょうど８０歳。「１２月６日押尾学とおんなじ日に生まれたんやで」お誕生ケーキのろうそくが消えていたら「あかんわ。これは不吉やわ」すべての間合い、しゃべくりが関西そのもの。８０歳のキダタローにはもう何も怖いものがない。見ていてキダタローが関西の森繁に見えてきた。でもどこかに知的なもの、思いやりを感じさせるキダタロー。ボクはこれからキダタローを目指す。
この日、キダタロー先生はボクの人生の目標になったのだ。