球のたわごとコミュのCZ-501-Dについて

NECの電気通信総合技術 No10(1950.7)にはCZ-501-Dに至る歴史が記されています。
①まず、最初に高い増幅度の5極管MC-622-Bを昭和10年に完成させた。
　特性はUZ-57に近いものであり、後にMC-656-Aへと改称（改良？）した。
②昭和13年には更なる高増幅度管開発のため、STC社の8A1をﾍﾞﾝﾁﾏｰｸとした
　MC-656-Cを生産。しかし、量産に適した品質は得られなかった。
　　※MC-656-BはMC-622-Bのﾋｰﾀｰ違いで後にCY-501-Fへ改称。
　　※MC-656-DはMC-622-Bのﾋｰﾀｰ違いで後にCZ-501-Vへ改称。
③そこで昭和14年NECは8A1によらない独自設計からなるCZ-501-Dの開発に
　着手・成功した。･･･とあります。(歴史はここまで)

しかし、MC-656-CとCZ-501-Dのダブル表記された真空管が普通にあります。
なぜ？
単独開発したCZ-501-Dですが、規格はMC-656-Cとまったく同じ（それとも合わせることが目標？）なのでMC-656-C(CZ-501-D)としたのでしょうね。
一方で501ｼﾘｰｽﾞ球はそれぞれ規格が違っているのにﾋｰﾀｰ違いと説明するのは少し乱暴な気がします。
手持ちの球ですが、残念ながら初期球のMC-622-Bは持っていません。
写真左：左からMC-656-A/B/C/D
写真右：CZ-501-D､CY-501-F､CZ-501-V
　　　　ちょこっとクイズです。(ギター漫談の堺すすむ風で書いてみました)
　　　　CY-501-Fは6本足なのにCZ-501-Fにはなってい～ない！な～んでか？