シャンチー（中国象棋）コミュのドーピング防止研修会行われる

７月19日、シャンチーのプレーヤーを対象としたドーピング防止研修会が開催されました。

これは昨年のアジアインドアゲームズ（ベトナム）、今年のアジア競技大会（中国・広州）と、シャンチーがアジアオリンピック評議会（ＯＣＡ）の主催する国際総合競技大会の実施種目として採用され、こうした大会に出場するシャンチーのプレーヤーにもドーピング検査が義務付けられるようになったことを受けて、ドーピングの基礎知識を提供することを目的に行われたものです。

シャンチーをはじめとするマインドスポーツ系のアスリートに対して現在のドーピングの基準をそのままあてはめることが科学的、合理的かどうかは別として、スポーツ一般に適用されるルールがシャンチーにも適用されるのは当然のことです。シャンチーのプレーヤーにドーピング検査が実施されることは、シャンチーがまぎれもなくスポーツであることの証明であり、自分の体がアスリートとしてクリーンなものであることを証明する絶好の機会であると前向きに考えていきたいものです。

現在の禁止薬物の基準がマインドスポーツを想定していないことは事実であり、現状はマインドスポーツが国際総合競技大会の実施種目として採用されているという現実に追いついていない、いわば過渡期の状態にあるということができます。将来、ある薬物がマインドスポーツの競技力を向上させる作用があるということが証明されれば、当然そうした物質が禁止リストに上がってくることになるでしょう。

つまりマインドスポーツがスポーツの範疇に欠かせないものであるという認識が共有され、さらにマインドスポーツの競技力向上に資する薬物についての科学的知見が高まれば、より科学的、合理的な禁止リストが作成されるだろうと思われます。