天然記念物コミュの角館(ｶｸﾉﾀﾞﾃ)のシダレザクラ

　秋田県仙北市角館町

　1974年10月09指定

　被子植物門双子葉植物綱薔薇亜綱薔薇目薔薇科
　Prunus Itosakura Sieb.

　枝垂れ桜は、老婆彼岸(ｳﾊﾞﾋｶﾞﾝ；Prunus Itosakura Sieb. var ascendens Makino)の一変種で糸桜とも言う。枝垂れ桜が先に学名を付けられたため学名上では老婆彼岸が枝垂れ桜の一変種となっている。
　角館は秋田藩の藩内領主領として最も栄えた町で，380年程前に整えられた町並みには，幕末からの武家屋敷が立ち並ぶ。春ともなるとこの武家屋敷を彩るように街路の両側に見事な枝垂れ桜が咲く。
　寛文４(1664)年、京の右大臣三条西実条(ｻﾝｼﾞｮｳﾆｼｻﾈｴﾀﾞ)の孫娘が角館領主佐竹義明の正室になった際、姫の母は姫が寂しくないようにと嫁入り道具とともに京都の枝垂桜の苗木３本を持たせた。この桜が、家臣の屋敷などにも植えて増やされたのが始まりである。
　梅津定之丞(東勝楽丁西側)邸宅内にあった枝垂れ桜は最も古い巨樹で，角館枝垂れ桜の親木と言われていたが，明治36(1903)年５月の大火で焼失した。
　枝垂れ桜の中には，樹齢250年，直径が１ｍにおよぶ老古木もあり，武家屋敷の風格と枝垂れ桜の町並木は全国的に希少である。
　角館の枝垂れ桜の開花は通常４月下旬で，比較的長期間咲いている。

＊城下町角館
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