1949年11月1日、カナダ:ブリティッシュ・コロンビア州のヴィクトリアで生まれたフォスターは4歳の時に絶対音感を持っていることが解り、ピアノの神童として周囲が注目。もちろんスタートはクラシックだったが、10代前半のビートルズとの出会いが彼を変えた。そして地元ヴァンクーヴァーで結成したグループ、スカイラークで彼のサクセス・ストーリーが幕を開ける。1973年に「Wildflower」が全米9位まで上がるヒットを記録し、その成功を糧にL.A.に進出。そこでも完璧なピアノ・プレイが認められ、直ぐにリンゴ・スター、および、ジョージ・ハリスンのレコーディングに参加。その後も数多くのスタジオ・ワークをこなし、プロデュース業もスタート。ホール&オーツで「Wait For Me」(79年、18位)他複数のヒットを生み、作曲家としてもシェリル・リン「Got To Be Real」(78年、全米12位)、アース・ウィンド&ファイアーの「After The Love Has Gone」(79年、全米2位)といった不滅のクラシックスを世に送り出す。そしてアースのその曲でグラミー賞の"Best R&B Song"を獲得した。
数々の名曲を生み出した、スーパー・プロデューサー
80年代に入ると時代は完全に彼のものとなった。ボズ・スキャッグスとの仕事でヒットを連発し、82年にプロデュースしたシカゴ『16』からは「素直になれなくて:Hard To Say I'm Sorry」が全米No.1に輝きフォスターもそれまで以上の脚光を浴びることに。それ以前に低迷していたシカゴはフォスターとの仕事で完全に息を吹き返し、その後もヒットを連発。また、グループを抜けソロになったピーター・セテラとも引き続きコラボレートし、1986年の「Glory Love」は全米No.1に輝いている。
デイヴィッド・フォスターがアーティストとしてのステータスを築き上げたのもこの1980年代中盤だった。まずは、85年、自らが音楽を手掛けた『St.Elmo's Fire』のサントラから、ジョン・パーが歌ったテーマ曲「St. Elmo's Fire(Man In Motion)」が全米No. 1を獲得し、さらにフォスター自身の名義によるバラード「Love Theme From St. Elmo'sFire」がインストというハンデを物ともせず全米15位まで上昇。翌86年にはメジャーAtlanticからアルバム『David Foster』をリリースし、オリヴィア・ニュートン・ジョンとデュエットしたバラードの「TheBest Of Me」がスマッシュ・ヒット。この曲は、以後、数え切れないほどのカヴァーを生み、フォスターの数あるバラードの中でも最も人気の1曲になっている。また、1987年にはオーケストラと共演した『The Symphony Sessions』を発表し、その中の「Winter Games」が翌88年にカルガリーで行われた冬季五輪のイメージ・ソングとしてABCテレビで使われシングル・ヒットした。
1990年代以降は、楽曲そのものの魅力をそれまで以上に重要し、さらなる成功を収めるようになる。その良い例がナタリー・コールの『Unforgettable With Love』(1991年)であり、ホィットニー・ヒューストンの「I Will Always Love You」(92年)だ。どちらも記録的なヒットとなり、フォスターは複数のグラミー賞を受賞するが、以後もポップスという言葉の中で、ジャズに行ったりクラシックに行ったり振り幅を広げ、プロデューサーとして大成功。そして、セリーヌ・ディオンからマイケル・ブーブレ、シャリース、ダーティー・ループスといったと若い才能を発掘、紹介する手腕も健在で、最近は『Asia'sGot Talent』の審査員も務めている。
全公演、終わりましたね。
昨日12/2(日曜)のセカンドステージ(たびたまさんと一緒?)で、セットリストをメモしてきました。
Jordan Johnの部分の後半以外は、コメント7で引用した記事に記載のものと、あまり変わりませんね。
カッコに入れたのは、1曲ちゃんとやったのではなく、ピアノとシンセくらいをバックに、一部分を軽くやった感じのもの。
<>で示したのはボーカリストで、示してない部分のインスト曲以外のものはDavidが歌ったり録音を重ねたり(Glory of Love)でした。
そういえばコーラスなども録音(サンプリング?)でやってましたね。
CAROL OF THE BELLS
(WILDFLOWER)
<インドネシアの女性ボーカリスト、お名前がわかりません。
DIORAと言ったような気がしましたが・・・>
(POWER OF LOVE)
UNBREAK MY HEART
THROUGH THE FIRE
LOVE THEME FROM ST. ELMO’S FIRE
<客席にいたTOMOMIさん>
(I WILL ALWAYS LOVE YOU)
(HARD TO SAY I'M SORRY)
(YOU'RE THE INSPIRATION)
(THE PRAYER)
(GLORY OF LOVE)
TEEN TOWN
<SOHYANG>
I HAVE NOTHING
I WILL ALWAYS LOVE YOU
<JORDAN JOHN>
MORNIN’
AFTER THE LOVE HAS GONE
I SWEAR
CHANGE THE WORLD
SIGNED SEALED DELIVERED I'M YOURS
Blue Note Tokyo 30th Anniversary presents AN INTIMATE EVENING with DAVID FOSTER
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
http://www.bluenote.co.jp/jp/reports/2018/12/01/blue-note-tokyo-30th-anniversary-presents-an-intimate-evening-with-david-foster.html
セレクションに関しては、まさに"名曲の花束"といっていいでしょう。セットによって変化があるでしょうし、ここでは数曲を挙げるにとどめようと思いますが、特に'80〜'90年代を過ごした洋楽ファンであれば、その曲のイントロを聴いただけで一気にテンションがあがること確実です。驚異的な音域の広さとメリハリを持つ韓国の歌姫ソヒャン('96年デビュー)は、『ボディガード』のサントラでホイットニー・ヒューストンが歌った「I Have Nothing」を絶唱。いっぽう、ブライアン・マックナイトは、少年の頃から大好きな曲だったというアル・ジャロウ「Mornin'」やアース・ウィンド&ファイアー「After the Love Has Gone」等を、エモーショナルに歌いあげます。"まさに唯一無二という言葉を体現するシンガー。彼のスケジュールが確保できて、一緒にプレイできることを本当に嬉しく思う"とフォスターはMCで語っていました。
2018 11.30 FRI.
1st
1. CAROL OF THE BELLS
2. POWER OF LOVE
3. THROUGH THE FIRE
4. ST. ELMO’S FIRE
5. CHICAGO MEDLEY
6. TEEN TOWN
7. I HAVE NOTHING
8. BRIDGE OVER TROUBLED WATER
9. MORNIN’
10. AFTER THE LOVE HAS GONE
11. I SWEAR
12. HAVE YOURSELF A MERRY LITTLE CHRISTMAS
13. BACK AT ONE
14. SEPTEMBER
2nd
1. CAROL OF THE BELLS
2. POWER OF LOVE
3. THROUGH THE FIRE
4. ST. ELMO’S FIRE
5. CHICAGO MEDLEY
6. TEEN TOWN
7. I HAVE NOTHING
8. I WILL ALWAYS LOVE YOU
9. MORNIN’
10. AFTER THE LOVE HAS GONE
11. I SWEAR
12. ONE LAST CRY
13. BACK AT ONE
14. SEPTEMBER
EC. WATER FOUNTAIN
Blue Note Tokyo 30th Anniversary presents AN INTIMATE EVENING with DAVID FOSTER
11/30, 12/3 18:30 21:00, 12/1-2 17:00 20:00
David Foster(p), Brian McKnight(vo, 11/3-12/1), Jordan John(vo, 12/2-3)
Sohyang(vo), David Negrete(sax), Troy Laureta(key), Charles Rosen(b), John Robinson(ds)
公演に先立って、赤坂のカナダ大使公邸でトーク&ミニライブが行われたので紹介しておきたい。
「今回で6回目の来日になります。この季節、京都に紅葉を観に行きたいのですが、時間が取れるといいのだけれど。」というあたりから初めて「ホイットニー・ヒューストンが最も勢いのあった時期に一緒に仕事ができたことを嬉しく思います。彼女との仕事を一生忘れることはありません。」そして、映画「ボディガード」を担当する中でドリー・バートン作のカントリーの曲から編曲し大ヒットとなった<I will Always Love You>について語り、デイヴィッドがピアノの前に座り、日本の19歳のR&BシンガーRIRIが登場する。RIRIは、11歳でデイヴィッドがオーディションで着目し、16歳からロサンゼルスのプロデューサー、ミュージシャンと制作を始め、精力的にライブ活動を行っているが、その歌唱力の高さに圧倒されるばかりだった。
トークを挟んで、インドネシアの中堅女性ヴォーカルとして活躍しているDira Yulianti Sugandiをフィーチャーして、チャカ・カーンの<Through the Fire>を演奏し、圧倒的な声量と表現力で観客を惹き付けた。
「ホリデーシーズンになりましたが、あなたのサンタクロースへのウィッシュリストは何ですか?」との客席からの質問に「大きな願いはカナダと日本の友好がさらに深まることです。」「小さな願いはこの部屋に居る全員でクリスマスソングを一緒に歌うことです。」とつなげて、<Silent Night>を全員で歌い、途中、(トイレから戻ったところを?)無茶振りされたブライアン・マックナイトがマイクなしでソロを歌い、最後を韓国のソヒョンを締めた。