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不真面目な脳ジワコミュの不真面目な小説を書いてみるトピック

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二番煎じですが、みんなで小説を書いていきましょうるんるん

ジャンルはあえて決めません。不真面目な脳ジワを増やす方向で!

つないでいって下さい!では私から、



私の名前は、相上男、16歳。サンタクロースがお袋と知ったのは去年の冬。
眠い目をこすりながらいつもと変わらない朝。
いつも通りポストへ親父の新聞を取りに行く。

コメント(60)

土手にアサガオが咲いているのを見つけた。中学のときも通っていた通学路。
昔からここは雑草が生い茂っているだけで、春というのにそんな気配は全くない。
おそらく、子どもが理科の時間に使った種が落ちて・・・とかそんなところだろう。
この雑草の集団の中でも、たくましく一人で生きているアサガオ。
よく見ると、茎の部分がらせん状にぐにゃぐにゃになっている。
もっとまっすぐ生きて欲しい、と茎をまっすぐに引っ張ったら、勢いあまって切れた。
また、一つ俺は強くなったと思った。

気分爽快で満足気に歩いていると後ろから担任が声をかけた。
「上男君、おはよう♪」
ここで はじめて自分の名字が
『相』だと知った春のあけぼの。

先生は 拙者に
「貴様の将来の ビジョンは?」
と 聴かれ
「はっ。拙者は隠密でござる。」
と 返した。

それに対して先生は
「・・・そっか、上男は、歴史が好きなんだな。」
世間体を気にした、いつもの返答。
『ちっ、シャレも通じない。』と思った。
少し困った顔をしている。サディスティックな俺は、畳みかける。

「先生、さっきアサガオ倒してレベルがあがったんです!
そしたら天から、水遁の術を覚えた、とか聞こえたんですよ!」

先生は、おもむろに携帯を取りだして電話をし始めた。ボタンを3つ押すのを確認する前に、
手持ちの手裏剣を投げつけた。

また強くなった。

今日は気分がいい。また何か良いことがありそうな気がする。

前を見ると、同じく赤い全身タイツを来た女子。ベヘリットちゃんがいた。
ベヘリットちゃんは 朝から憂鬱だった……
「おかあさん 今日は緑のタイツにするっていったのに どして洗濯しちゃうのよ」独り言をつぶやきながら歩いていると
前から 軽快にスキップを踏みながら近付いてくる ガチャピンがうれしい顔ベヘリットちゃんは考えた電球ガチャピンと衣装を交換してもらおうと……
へべ)「なぁガチャピン衣装交換してくれへん?」ガチャ)「いやいや交換したらムックになっちゃうやん手(パー)衝撃」
ガチャピンは泣きながら走り去った走る人走る人走る人
それを追いかけてみた走る人

「ねぇねぇ変えようよ〜〜〜〜〜〜、うち、緑色めっちゃ好きやね〜〜〜〜〜ん!」

ガチャピン速い。追いつけない。

昨日の理科の時間、先生が、「新幹線からボールを投げたら、
球速+新幹線の速さで飛んでいく」と言っていたのを思い出した。

ヌンチャクを投げた。

当たった。ベヘリットは強くなった。

倒れたガチャンピンのぬいぐるみを脱いでみたが、・・・・・・・可哀そうになってもう一回着せた。

一部始終を見ていた上男は、
ガチャピンの中に人が入っているとゆう事を知ってしまった……。
 
 
上男は、溢れる涙を止める事ができなかった。
 
 
でも今日の給食の事を考えた途端、涙は止まってしまった。
なぜなら今日の給食は、
カレーライスだ。カレーライスはいい。

『カレーライスの原型となった料理は、明治時代の日本に、インドを植民地としていたイギリスによって伝えられた。そのためインドをルーツとする料理でありながら、日本では長く洋食として扱われてきた歴史がある。日本で最初に出版された西洋料理のレシピ集(『西洋料理指南』1873年)には、長ネギや食用ガエルを使うという記述があり、食材についての試行錯誤がみられる。その後、西洋野菜の栽培が普及し、牛肉・豚肉・鶏肉のいずれかの肉と、タマネギ・ニンジン・ジャガイモという3つの野菜を食材とした調理方法が定着していった。ちなみにヒンドゥー教徒やイスラム教徒の多いインドでは、牛・豚を食べることは忌避され、食肉としては鶏・羊・山羊が主流である。さらに野菜のみの料理も多く、蛋白源として豆類や乳製品が多用される。関西では牛肉を使用したビーフカレー、関東では豚肉を使用したポークカレーが定番とされている。』≪wikipediaより≫

とウンチクを語ったところで、うちの高校は弁当制だということに気付いた。最近、妄想がひどい。そんな自分を戒め終わったとき、ベヘリットちゃんに追いついた。

「おはよう、ベヘリット♪赤色の全身タイツ素敵だね♪」
上男は ヘベリットを羽交い締めにし いつもの挨拶を交わす……

へべ)「うち 赤いタイツむっちゃイヤやねんたらーっ(汗)でもおかんが緑を洗濯して」
上男)「今日は スッキリの占いで赤がすごくスッキリだったから きっと いいことあるよ手(パー)」

上男はヘベリットを勇気づけた手(グー)天秤座
微笑むヘベリットほっとした顔
そんなヘベリットを見るのが上男はたまらなく好きだったハート達(複数ハート)
上男は、ベヘリットに淡い恋心を抱いていたのだった……。
 
 
そして、マホメットおじさんにも同じ感情を抱いていた。
 
上男は結局誰でも良かったのだ。
きっとわたしは
雌雄同体なんだ。
オールマイティーなんだ。
なんでもカモン!なんだ。

いやしかし 二人に恋心だなんて
そんな事 おてんと様が許すわけがない。

こうなったら
マホメットおじさんと ベヘリット
どちらが強いか 競わせて
どちらか強い方に 正式な恋心を抱こう。

さて 競技種目は何にするかなぁ…
上男は競技種目を三日三晩考えた………
そして四日目の朝 決めたのだ。

競技種目はCoCo壱番屋の1300カレー早食いに

決戦は金曜日にしよう
まずは二人に伝えなければ・・・
「ココイチでカレー早食いして下さい.」

次にこう聞かれるだろう.
『何のために?』
こう答えよう.
「どちらか選ぶためです.」
『何を選ぶの?』
「二人を,です.」
『何のために?』
「二人が好きなんです・・・勝ったほうと・・・」

完璧だ.木曜日の夜,逆立ちで訪問し,充血した顔でこう伝えた.

「二人にココイチの好きなカレーを選んでいただき,早食いできたら,私の勝ちです.」

当日,10辛の1300カレーを食べさせられたが,完食した.
カレーとかぶった黄色いタイツが誇らしげで,まぶしかった.

明日は土曜日,何をしようかな?
とりあえず本場のカレーが食べたくなったのでインドに行ってみよう。
1人で行くのは寂しいから、どっちを誘おうかな…
あ電球
友達の トリートメント と 行こう!
トリートメントは,小学校からの親友で,休み時間はいつも本を読んでいる.
「藤 隆生」,「結城 彩雨」,「藍川 京」などどれもこれも難しい本ばかりだ.
こいつとの出会いは小学校の頃,昼休みに図書館でたまたま真向かいに座ったときだった.
隣に10冊は詰んであっただろう本に驚いて,尋ねたのがきっかけ.
頭もキレるのだが,学校では必ず2番をとる.本気を出せば,1番なはずだが・・・・・・
多分,目立つのが嫌いなだけだろう.
こいつ自身友達は少なく,話掛けるのは俺くらいのものだ.社交辞令的な言葉は一切なく,
正直なのがこいつの好きなところだ.

「お〜い,トリートメント.インドにいかないか?」

「ふざけろ,殺すぞ」

いつも通りの返答.問題はない.明日の弁当は,“ナン”とカレーにしてもらおう.
上男は さっそく家にもどり 母親にナンとカレーのリクエストをした。困る母親………
「ナンなんて作れないわ」そう言うと おもむろに電話をかけだした。
相手は 母親の義理の弟のインド人のチャドだった。
「チャド!ナン作りたいんだけど 何が必要かしら」『石釜でーす』

母親は上男を連れてホームセンターへ走った。
「石釜だけでいいのかよ.香辛料とかあるだろうよ.お袋よ.」

上男はチャドに電話を掛けた.

「ナンの原材料はナーンなんですか?」『小麦粉でーす』

相変わらず,ロボットみたいな喋り方だ.

「ちっとは面白いこと言えよ」『・・・・・・・・・モキュ』

どうやら,質問にしか答えられない仕様らしい.

「インドの主食は?」『ライスでーす』
「日本で一番高い山は?」『富士山でーす』
「エレベストって10回言ってみろ」『・・・・・・・・・モキュ』

ちっ,やっぱ質問だけか.

「私は嘘つきです.」「さぁ俺は嘘つきか,正直者か?」『・・・・・・・・・・ボフっ』

上男は知的面でもレベルアップした.ナンはさっさとネットで調べて,一通り準備した.

「お袋〜ナンおいしいよ〜」

そのときの姉の反応は・・・
姉は 洗いたての緑のタイツに身を包み上男を見つめる。どうやらヘベリットとタイツを共用しているらしい。「そのナン私も食べたいナン」………ギャグのセンスは最悪だ。上男は軽くスルーした。
すると姉は
「ナンバラバンバンバンるんるん
ナンバラバンバンバンるんるん
ナンバラバンバンナンバラバンバンナンバラバンバンるんるんるんるん」


意味不明な歌を歌い始めた。
一応・・・紹介するが,この奇妙な歌を唄ってるのは俺の一個上の姉だ.名前は舞弥.

(ナンバラバンバンバン♪ナンバラバンバンバン♪)
「・・・」

学校では清楚で通ってるが,家に帰るといつもこんな感じだ.

(ナンバラバンバンバン♪ナンバラバンバンバン♪)
「姉貴,うるさいから黙ってろ」
(ナン・・・・・・ナンバラバンバンバン♪ナンバラバンバンバン♪)
「・・・」

友人曰く,といっても少数の参考になりそうにない友人の偏見に満ち満ちた意見だが,どうやら綺麗なほうらしい.

(ナンバラボンボンボン♪バラバラボンボンボン♪)
「姉貴,歌詞変わってるぞ」
(バラ・・・・・・ナンバラバンバンバン♪ナンバラバンバンバン♪)

本人はそういったことに興味がないらしく,先日も,学校で有数の美男子に告白され,颯爽と断ったとか.

(ナン・・・うつみ宮土理ケロンパ.ナンバラバンバンバン♪)
「そうか」

おそらく俺は,この姉貴を反面教師にして生きてきた,と思う.

「姉貴,ナンが冷めるぞ」
「ナン・・・そのナン私も食べたいナン♪」

とにかく,俺が一番苦手とするのが,この姉なのだ.

明日は学校だ.時間割はナーンだったか・・・
上男はトリートメントに電話をかけた。

「おいトリートメントか?明日の時間割おしえてくれよ」
『知らねぇ』ガチャン衝撃
予想はしてたが虚しい……

しょうがないので上男はありったけの勉強道具をスーツケースに詰め込んだ。これで忘れ物はあるまい……うん。

明日は バイトだ!早く寝よう。そう明日から上男はバイトを始めるのだ
そのバイトは
ファミリーレストラン「ダスト」の店員.生まれてはじめてのバイト.
廻りの雑草がいつもより活き活きしているように見えた.
太陽は俺だけを照らしている.月は俺のためにいつも表面を見せている.
気分が良かったので,逆立ちして地球を持ち上げるフリをしてみた.

上男はワクが胸胸で,いつもの通学路を歩いていた.
前にトリートメントがいた.荷物が多い.

・・・本当に時間割が分からなかったんだな・・・

  上男は「トリートメントと親友だと思ってるのは自分だけであり,
  この思いは一方的なのではないか」上男は心の防御本能で
  この事実を考えることができなかった.
  そういったなか,電話で嘘をつかれたわけではない,と
  このときばかりは,上男も少し嬉しそうな表情を見せた.
  スキップで,トリートメントへ駆け寄る上男.

「おーい,トリートメント♪荷物重いだろ?少し持とうか?」

「・・・刺すぞ」

いつも通りの返答.こいつとは一つ二つの単語だけで,心が通じ合うことができる.
上男は,また少し嬉しそうな顔をした.

学校もほどほどに今日はバイトだ♪
一緒に入るバイトの娘の名前は,さおりん,というらしい.
バイト先に着いた。

清潔感のある白を基調にしたデザイン、一日中淡色でライトアップされた正面入り口、
人の高さの倍はあろうかという大きなガラスで囲われた開放感のある店内。
ファミリーレストランとは思えないほど、お洒落な店。
上男は、この雰囲気が好きで選んだ節もあった。

入口付近で、バイトの面接時に話していた男性が、「さおりんはうちのバイトでのアイドル的存在でねぇ。
ファミリーレストランというのに、かなりの人気者なんだよ。」と言っていたのを思い出していた。
第一印象が肝心と、上男は黄色い全身タイツを、シックで大人な雰囲気の黒い全身タイツに着替えていた。
最初の印象が大事と、昨日は寝ずにシミュレーションしていたのだった。

店内に入ると、さおりんと思われる店員は既に仕事をはじめている。上男は、第一声を発した。
「殿中でござる!殿中でござる!」
必死にさおりんに報告した。あっけにとられているさおりん。上男は言葉を間違ったと感じた。改めて、
「殿中でごじゃる!殿中でごじゃる!」
さらに必死な顔で報告した。さおりんは、何か異物でも見るかの視線になっていた。
それはそれで嫌いではなかった。続けざまに

「昨日、妖精を見たんです、妖精。このくらいの。」

上男は机の上にある銀製のスプーンの先を指さして言った。

「そして、俺に向かって言ったんです。『明日は火曜日だよ』って。
俺は突っ込みました。『明日は水曜日だよ』ってね。
そしたら、恥ずかしかったのか、『昨日寝てなくて・・・』とか、
言い訳したんです。妖精ってかわいいですよね。」

「・・・」

さおりんのそれは異物を通りこして、バクテリア・・・いや鼻くそでも見るかの視線に変わっている。

「はじめまして、相上男と申します。」

「・・・はじめまして、洋子です。」

人違いだった。今日は風邪で休んでいるらしい。

店の片隅を見ると、赤色の全身タイツを着たベヘリットちゃんがいた。
実はベヘリットがここによく来ることを知ってたし,そんな理由もあった.だが今日は・・・よく見ると,憂鬱な顔をしている.

  『タイツが赤色だからだ・・・』

以前,上男は,ベヘリットが赤色タイツが嫌という理由でガチャピンを追い込んだ挙句,気ぐるみをはぐ光景を目の当たりにしている.多分,今彼女のバイオリズムはどん底なのだろう.

こんなときどう対応すればいいのか・・・迷った挙句,上男はベヘリットの前に座り,遠い目でこういった.
上男「お前、また緑のタイツ、洗濯されたのか…
 3枚くらい用意しとけよ。てゆうかそんなに赤がいやなら履くなよ」

べへ「だって、うち、タイツはかんと…足が…あ、あし あししししが…あああああああああああ!!」

『やばい…!!なんかやばい!!』

足になにか秘密があるのか、ベヘリットは興奮し、どもりはじめた。
さらに何か目玉がぐるぐるしている。
その瞬間、右目が…

…ポロっ ゴロゴロゴロ…

「うわあああああああああああ!!!」
上男は驚きの余り、ベヘリットを背負い投げしてしまった。

しょーりゅーけん!!

掛け声が違う気がしたが、そんなことはどうでもよかった。
目の前の現実を消すことができたなら…
俺はどうしたらいいんだ…俺は…

べへ「違うの!!これ…義目なんよ!!」

ベヘリットの右目は義目だった。
長い付き合いなのに、そんなことも知らなかったのか。。。
と上男は自分を責めた。
そんな上男をよそに、ベヘリットは何事もなかったように右目を拾い、はめた。
少し黒目のところが斜めだ…と上男は思ったが、女の子に「ねえ、右から三番目の前歯に青のりがついてるよ!!」などど言えないのと同じように、上男は言えなかった。

「お 俺さア、仕事あるからまたなっ」
と言い放ち、上男はそそくさと奥に引っ込んだ。
右目が斜めなベヘリットを一人置いて…


という怖い夢を見た.同様しながらもベヘリットに確認する上男.

「目,目・・・目って本物だよな?」
「うん?何?」
「本物だよな?答えてくれ.」
「何???本物だよ.どうしたん???」
「・・・怖い夢を見たんだ・・・ベヘリットの目がゴロって・・・」
「ん?」
「取れたんだよ,目,目が.」
「えっ?何?義眼だったってこと?」
「そう・・・」
「ぷっwwwそんなことあるわけないやぁんwww笑 私の目をよく見てよwww」

そういってベヘリットは上男の顔を引き寄せ,じっと見つめた.思わぬ展開に照れる上男.

「私の目をよく見てよ」
「んっ,あぁ」
「ほら,よく見て」
「えぁ?おぉ?」
「ねっ?本物でしょ?」

その強引さに上男はベヘリットの目を見ずにはいられなかった.ベヘリットの目を凝視する上男.うっとりとしながら見ていた.

はと,瞳の奥が光ったのに気づいた.ベヘリットの瞳の奥に動くものが・・・何? 何かが瞳の奥に??? 細かいけど何かだ.昔のSFで見たことある・・SF映画で出てきた火星人だ.
ハンドルを持って操縦している.誰を???そんなのベヘリットに決まっている.じっと見ていたらその細かい何かも照れたのか,奥にひっこんでしまった.

我に返り,ベヘリットを見た.完全に機能停止している.操縦者が操縦を放棄しているからだ.

上男は,必死になってベヘリットを揺らした.

「ベヘリット!起きろっ!どうしたんだよ!起きろよ,起きろってば!」

「・・・うるさい,一服中だ」

ベヘリットの耳あたりから,それではない声が聞こえた.

怖くなって喫茶を飛び出した.



という夢を見た.
一晩に2つもの濃い夢を見てしまった上男は、困惑したまま目を覚ました。

「???・・・いったいどこからが夢なんだ・・・?」

そうだ、昨日はバイトへ行って、それからさおりんが洋子で、べへリットが火星人で・・・?ああっ!!だめだ!!もう何が何だか・・・

困惑した上男は、とりあえず足をにおうことにした。
こうすることで、なぜか落ち着く事ができるのだ。

「うん 今日もすっぱい」

リラックスした上男は,街へ行ってみることにした.街へは歩いて4億秒.自転車で30分.

渋谷に着いた.

上男はハチ公のラベルを“猫”に変えた.ホワイト犬にフランス語で喋りかけていると,後ろから声をかけられた.

「何か悩みごとでも?お困りならわたしがお手伝い致しましょうか?」

胡散臭いやつだ.新○宗○の匂いがプンプンする.怪しいやつには関わってもいいが口で負けるな・・・父の友人の嫁が言っていた.

「は?逆に聞きますけど,あなた悩んでますよね.死相見えますよ.メシア38の宇宙神が私に伝えてきたので確実です.」

さて,どうくるか.
「あなた 今『さて,どうくるか.』と思いましたね。メシア38の宇宙神の親友のナテラ29.5の破壊神が私に真実を伝えてくれるので私には分かるのです。ちなみに今日のあなたの晩御飯はおでんだそうですよ。」

上男はひるんだ。

ま まさか…

上男はひるんだが、負けてはならぬと必死に考えた。どう返すか。
考えても、全て読み取られるのでは と思うと、何も考えないように頑張った方がいい気もして、なんだか涙目になってきた。

「おでん…」

とりあえずおでんについて考えることにした。
その胡散臭い男の顔を見ながらおでんを考えていると、どうも見たことがあるような顔のような気がしてならなくなってきた。

上男はその時、とんでもないことを思い出してしまった。

『夢に出てきたあの火星人だ!!あのベヘリットの耳のあたりにいた…』

いや、そんなはずない。あれは夢だったのだ。
上男はぶんぶんと頭を振った。
見れば見るほどよく似ている…

男が不思議そうに顔を覗き込んできた。
「どうかしましたか?やはり悩みがおありなのですね?わたくし、先ほどは心を覗いてしまって大変失礼いたしました。さぞ驚いたことでしょう。普段はみないようにしていますので、どうかご安心を・・・」

上男は怖くなって、何も言わず走り出してしまった。

一方で、ホワイト犬がじっと二人の様子を窺っていたことを、上男は知る由もなかった。
大量に人が行きかう中,愛らしく,そして誇らしく見えるホワイト犬である.
彼の趣味は人間観察だった.

彼は,以前から“こう”であったわけではない.ある日から突然,自我を持ち出したのだった.
もちろん,それがいつの日で,自分の年がいくつなのかは知らない.
陶器でできた自分の足の腐食の程度から,10年くらいだろうと考えていた.

今でこそ,観察する余裕があるが,当時はそんな状況ではなかった.
気づいたときには,大量の“もの”が目の前を行きかっていた.
目まぐるしく行きかうそのものと,耳を引き裂くほどの音が彼を苦しめた.
昼間は目を開けるたびに吐き気を催すのだった.彼にとって,早朝だけが安堵の時間だった.
数ヶ月は経っただろうか.段々とその“もの”が人間と呼ばれるものだと分かった.
言葉も理解した.言語の理解,情緒が生まれると,次第に自由でない自分が不満になった.
何も喋ることができない,瞬きすることもできない彼は,私は何のために生きているのだろうと,
考え続けたのだった.数年の間,生きる意味を模索した.
いや生きる意味ではなかった.実際は自殺を考え・・・それが自分でできないことにすぐに気づく.
その繰り返しだった.苦痛が苦痛を呼び,次第に考えるのをやめたのだった.

さらに数ヶ月経っただろうか.酔っ払った人間が彼に話しかけた.

それは酔っ払ったものの愚痴だった.それは数時間の間,延々と続いた.そして,
「お前はなぁ〜,一人で気楽だよなぁ〜.」

こういった瞬間だった.彼は切れた.今までの悠久ともいえる時間の
彼のあらゆる黒い思考が怒りとともに溢れ出てきた.
溢れ出てきた・・・事実,物理的な声となって,放出された.



「ふざけるでないでちゅ!私も苦しいでちゅ!」

ホワイト犬初めての,他物へ影響を与えた瞬間であった.
酔っ払いは驚愕した。

「それは!ち、ちびの輪か!?」

酔っ払いは歌い出した。

「ちょっちょっちょっ直径じゅーみりはっはっはっ半径ごーみりちょっちょっちょっ直径じゅーみり小池屋ちびの輪♪直径10ミリでちゅー♪つまり半径5ミリでちゅー♪」

酔っ払いはご機嫌に帰って行った。

違う……
当時の相手の反応は思ったものではなかったが,ホワイト犬は,このときから
自分には生きる意味が少なからずあり,それを生きる希望にすることができた.
“もともと”“人”の良いホワイト犬は,少しでも他者への助けになれば・・・と考えるようになった.

そこへ上男が現れたのだった.明らかに困っている顔である.

「そこのお兄ちゃん,何かお困りでちゅか?」
「ん・・・(俺か?)」
「あなたでちゅ,あなた.胡ちゃん臭いちゅう教関係ちゃに声をかけられたあなた.」
「・・・滑舌悪過ぎ.んじゃな」
「いや,そんなことじゃなくて.ちょっとは驚いてくだちゃいよ.」
「うぉ!ホワイト犬が黄土色犬になりつつある!拭いてあげようか?」
「ありがとう.拭いてくだちゃ・・・・・・・・・毎ちゅきおじちゃんが清そーに来てくれるからいいでちゅ.」
「そっか,じゃーな」
「ちょっと待って.何か困りごとがあるんでちゅよね?」
「今,お前に話しかけられてることに困ってる.大体だな,どうせお前の声は,俺にしか聞こえないって設定だろ.とすれば・・・としなくてもだが,俺は犬の像に話しかけてる変な人だと思われてるわけだ.分かるか,あ?」
「そんなそんな・・・怒らなくても・・・いいじゃないでちゅか・・・(シクシク」
「・・・」
「・・・(シクシク」
「・・・」
「・・・(シクシク」
「いや正直ごめんなさい.お前も寂しかったんだよな.」
「・・・ババーン!泣いてたの嘘でちゅー!」
「・・・(ビキ」

上男は,ホワイト犬の額にマジックペンで「忠」と書いて,その場を去った.

今日の晩御飯は何だろう♪
晩御飯は姉貴が作ってくれた.つくねにしては色鮮やかだが,不覚にも美味しかった.

「どう?上男,美味しい?」

「んっ,・・・まぁまぁかな」

「はっきり言いなさいよ(ニヤリ」

「まずいよ,まずい,まず過ぎる,おぇ〜〜〜」



「(怒)・・・じゃぁ,もう食べなくていいよ」

「嘘です,嘘です,すごく美味しいです」

「・・・そうか〜,良かった♪この絵の具,色が綺麗だったから,
混ぜてみたんだけど,どうなのかなって.
上男が美味しいって言ってるならお姉ちゃんも食べてみよ.」

「・・・いや,おぃ,やめとけ」

明日は学校休めるかもな♪
次の日。

姉貴が色鮮やかになってた。

俺も心なしか、発色がいい気がする。

姉貴がつくねにいれた絵の具って一体……

常識的に考えれば,あり得ないことだ.本人は,気づいているのだろうか.

「姉貴,すごい色」
「ん,何?」
「肌の色」
「なになに?」
「鏡見ろよ,鏡,ここにあるから」

そう言って,鏡を渡す上男.

「なっ,凄いだろ」
「だから,何が?・・・何言ってんの,普通じゃない」
「いやいやいや,姉貴の肌の色凄いことになってるぞ.」
「・・・上男・・・ふざけてるでしょ」
「ふざけてない・・・し」
「・・・上男,大丈夫?」

本当に心配している顔だ.とぼけている様子はない.

とすれば,おかしいのは俺のほうである.
よくよく考えれば,姉貴につくねを食べさせていない.
食べたのは俺だけだ.絵の具入りつくねを食べたことで,
目の すい体 のDNAが変化したか,
もしくは,脳の視覚野が変化したことが考えられる.

つまり,光を別の色として認識するようになった.

レベルアップ,進化した.

何か人間を逸脱したようで清清しかったので
「姉貴〜,とうとう新人類になれたよ〜」
と言いながら,タックルした.

タックルした肩が,すごい色になった.それは“絵の具”だった.

だ・ま・さ・れ・た

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