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ブラックラグーン 応援コミュコミュのサイドストーリー

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レベッカ





レヴィ、汗をかいて。目を覚ます。
汗をぬぐって頭を抱える。
「くそっ」
いまいましげにタバコに火をつける。
遠い目をして天井を見つめるレヴィ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


10歳。
まだレベッカと呼ばれていたころ。
朝、汚い部屋で目覚め、あくびしながらキッチンへ。
酒のビンがテーブルや床に転がる。
小さくため息をつくレベッカ。
オヤジはテーブルにつっぷして寝ている。
「オヤジ、行ってくるよ。」
レベッカの仕事は万引き、かっぱらいだった。
出かけるレベッカ。


人生で一番いまいましい日がやってきた。
オヤジが知らない男と上機嫌でレベッカを待っていた。
オヤジが言う
「今日の稼ぎはどうだったよ」
「まあまあだよ」レベッカ、ぐしゃぐしゃになっているお金をテーブルに出す。
突然男がレベッカに襲いかかる。
髪を引っ張られ奥の部屋に連れ込まれる。
「どういうこ・・・、オヤジ、なんで・・・」
言葉にならない。
レベッカの言葉にならない叫び声が聞こえる。

悪夢のような時間がたち、レベッカ、丸くなって呆然としている。
足には血がつたう。

ケンカもたくさんした。
最初はやられてばかりで獲物も取られ、
汚い水たまりに倒れていた。
少しずつ経験を積んで、なんとかまわりに
負けないようになってきた。


11歳。
仲間達とつるむようになったのもこの頃だった。
少し寒い朝、今日の強盗先を相談している。
リーダー格の少年が言う
「最近はここらも用心深くなってるからな」
結局パクの屋台を襲うことにする。
レベッカ、ナイフを確かめるように出してみる。
最初にレベッカがナイフでパクに襲いかかるが、パク、銃で
レベッカを撃とうとする。
仲間がパクを撃つ。
崩れ落ちるパク。下敷きになったレベッカ。
生温かい血がレベッカに流れ落ちる。
はじめて人の死ということを実感し、
えも言われぬ感覚に襲われるレベッカ。


12歳。
「お前もそろそろこれが必要だろう」
はじめて仲間から自分の銃を渡される。
銃の練習を始めるが、5メートル先のカンにも当たらない。

それでも時がたつにつれ、25メートル先の
カンに正確に当てられるようになり、
しだいに銃が体の一部になっていった。


13歳
このころには銃の腕も上がり、ギャング団の中でも顔になっていた。

ある日、仲間の一人がヤクの取り引きにしくじって
関係のないレベッカが捕まってしまう。
警察はレベッカの言うことなど信じない。
取り調べという名の暴力と暴行をうける。
レベッカ、ボロボロになるまで殴られて抵抗する気力もない。
心の中で「必ず殺してやる」と復讐を誓う。
刑務所に入れられる。


14歳
刑務所内は暴力の支配する世界。
新入りのレベッカは、そこでも暴力を受けた。
自分の力のなさを痛感するが、次第に刑務所のしきたりに慣れていくレベッカ。

出所して最初にしたことは、オヤジに会いに行く事だった。
オヤジは相変わらず飲んだくれていた。
「よお、レベッカ。仕事する気になったのか?」
無言でオヤジを撃つレベッカ。
首にかけていた十字架をちぎって死体に投げ落とす。

その後、昔の仲間に誘われるが断り、駆け出しのガンマンとして
一人で行動するようになる。
銃の腕を磨いていったレベッカは、たんたんと復讐の機会を狙っていた。


15歳
レベッカは住みなれた貧民窟に身を隠してチャンスを狙ってい、
自分を暴行した警官がパトロール中に一人ずつ処刑していく。
警察署も自分のことに気付いていることをわかっていたが、
隙をみて処刑を続けていき、
最後の復讐を成し遂げて、足元に転がる警官の死体を
レベッカは死んだような目で見つめていた。



コメント(5)

【血の洗礼】


レベッカがNYでガンマンとして名前が売れだした頃、
いつもボサボサの頭に革ジャン、ブーツといういでたちで仕事をしていた。
一番のお得意先はマフィアのボディガードだった。
お尋ね者や裏切り者の始末、賭決闘(デュエル)、押込み強盗、
とにかく金になることは何でもしたが、
半端な仕事はせず、信頼されていた。

ある日予想外のアクシデントが起きた。
護衛についていたマフィアのボスを含めた幹部達が、別のマフィアに襲撃されて皆殺しにされた。
体中に血しぶきを浴びながらレベッカ自身も逃げまどい、
右肩に深い傷を負った。
しかしマフィアは仲間が死んだのはレベッカのせいだと、
彼女を探し出し殺すように懸賞金をかけた。
レベッカはNY中を逃げ回ってみたものの、周りは敵だらけだった。
懸賞金欲しさにチンピラやゴロツキさえも襲いかかってきた。
レベッカは、必死で応戦していたが、右肩の傷はひどくなるばかりで身の危険を感じた。
NY(ここ)では逃げきれないと悟って、長距離バス(グレイハウンド)を乗り継ぎ、さまよった末LAへとたどり着いた。

LAでも噂は広がっていたが、
レベッカは同じ米系華人(アメリカンチャイニーズ)にかくまってもらい、
その間に闇医者から傷の手当てを受けた。
もう国内(ステイツ)は逃げ場がないと悟り、脱出できる手段を探していると、
密輸船の船長がなぜかただで乗せてくれるという。
罠かとも思ったが、今はそんなことは言っていられない。
とにかくUSA(ステイツ)を離れることを最優先にした。
行き先などどうでもよかった。

密輸船はいつもオイルの臭いが鼻をつき、錆びついたドアがいつも軋んだ音を立てていた。
船長はそんな中レベッカを水夫長の下で水夫として働かせた。
初めは右手をかばいながらぎこちなくデッキ掃除、ロープの結び方、食事の仕度など、水夫としての基本的な仕事を覚えていき、その後船でのしきたりや操船を教えてもらい、一人前の水夫に成長していった。
ただ、食事だけはどうにも上達せず、水夫達に「まずい飯だぜ」と文句を言われた。

水夫の仕事に慣れてくると、いつ終わるとも知れない、海しか見えない航海にあきあきしていき、水夫達と賭けポーカーをして暇をつぶしていた。
ある日、水夫長が「お前、ガンマンだって?」と鼻で笑うように言ってきた。
「だからどうした」ムッとするレベッカ。
「この瓶を全部撃ち落とせたら
こないだのポーカーの負けをチャラにしてやるよ」
そう言って三本の瓶を海に向かって高く投げあげた。
レベッカは右手で撃つが、右肩に痛みが走り銃をとり落としてしまった。
瓶は全く撃ち落とす事が出来ず、波間に沈んでいった。
水夫長は大笑いして「こんなガンマン見たことねぇ」と言った。それを皮切りに、水夫達も侮蔑の表情で笑いたてた。

それからしばらくたって、
レベッカに悪夢のような事件が起こった。
いつものように船倉を掃除していると、数人の水夫がやってきた。
にやにや笑いながら「ようガンマン、調子はどうだい?」
「俺達も手伝ってやるよ」
そう言うとレベッカを取り囲んで
一斉に飛びかかってきた。
痛む肩に反撃ができない。
ねちっこい視線で「お楽しみはこれからだ」
押さえた腕に力が入る。
痛みに顔を歪めながら、NYで地べたをはいずりまわっていたガキの頃を思い出した。
あの頃と同じ、誰も助けてはくれない。
レベッカの作業服に手がかかり、ボタンがちぎれ飛んでいく。
それでも抵抗していると、
「なにしてやがる!」
水夫長が走ってきて水夫達を殴りつけた。
「ただのお遊びですよ」水夫達が言った。

すんでの所で助けられたレベッカ。
右肩さえ使えれば。
レベッカは悔しくてたまらなかった。

それから毎日、左手で銃を扱う練習を始めた。
ガキの頃のように最初は5メートル先の瓶にも当たらなかったが、
2か月もすると、右腕と遜色ないまでになった。
その頃には右肩の傷もほぼ癒えていた。
するとガンマンとしての血がさわぎ、今度は両手撃ちの練習を始めた。
左で撃てるようになったとはいえ、なかなか難しかった。
どうしても目標を目で追ってしまう。
水夫達はレベッカがいつ両手撃ちをマスターするか賭けをしていた。
その事も闘争心に火をつけた。
いつしかレベッカは両手撃ちをものにしていった。
再び水夫長が「今日は四本の瓶を同時に撃ち落としてみせろ。
今度こそポーカーの負けをチャラにしてやるよ」ともちかけた。
レベッカは両手撃ちで見事にすべての瓶を撃ちぬいた。
賭けは水夫長の勝ちだった。
「見直したぜ、二挺拳銃(トゥーハンド)」水夫長は満足そうに笑った。

【血の洗礼】2

長い航海の末、船はロアナプラへと到着した。
レベッカの髪は伸び、風にそよぐほどになっていた。
名も知らぬ街だがそんなことは今のレベッカにはどうでもよかった。
船を降りるとき船長が、給料代わりだと言って二挺の銃を渡し、
とりあえずイエローフラッグという店に行ってみろと声をかけた。

そこ(イエローフラッグ)はガラの悪いやつらが吹き溜まっている所だった。
カウンターに大きな黒人が座っている。レベッカは妙にそいつが気になる。
タバコに火とつけ酒を飲みながら、「クソみてえな店だな、せっかくの酒もまずくなる」とつぶやくと、
マスターのバオがムッとして
「飲んでくれなんて頼んでないぞ、姉ちゃん」
するととびきりガラの悪い男が近付いて
「そうだぜお嬢ちゃん、お家に帰ってミルクでも飲みな」
レベッカ、振り向くことなく裏拳を叩き込む。
男とその仲間が真っ赤になって怒る。
「てめえ、ぶっ殺してやる!」
男達が銃を構える。
「おもしれぇ」レベッカ、不敵な笑いを浮かべる。
銃撃戦がはじまる。
レベッカは水を得た魚のように二挺拳銃で次々とゴロツキを転がし、
イエローフラッグの床を血風呂(ブラッドバス)にしていくと、
レベッカの身体は返り血で紅く染まっていった。
バオはカウンターの下でショットガンを持って、
「またか・・・、またなのかよ」と情けない声をあげる。
黒人がカウンターの中に飛び込んできて、
「よおバオ、今回の修理代、俺が持とうか?」
「あいつを何とかしてくれ!ダッチ!!」
にやりと笑いおもむろに銃を取り出したダッチ、
「よぉ、トゥーハンド、落ち着きな」
「うるせぇっ!!」
ダッチに銃を向けた。
とたんにレベッカの銃が撃ち落とされる。
悔しそうにダッチをにらむが、あきらめたように肩でため息をつく。
ダッチが傷跡をちらっとみて。
「お前、なかなか威勢がいいな」
「俺はダッチだ。お前の名前は?」
顔についた血をぬぐいながら、
「アタシはレベッカだ」
「銃の腕前は分かった。船は扱えるか?」
「一応な」
「あてがないならうちに来な、レヴィ」
ちょっとけげんな顔をして「レヴィ?」ダッチを見るレヴィ。
「とりあえずうちの事務所にご招待だ」

建物の隣のドッグに見なれた船が泊まっている。
長い航海を共にしたのだから間違うはずはない。
不思議に思いながら
ダッチとレヴィは事務所に入っていく。
先客がいた。ダッチが声をかける。
「またせたな」
振り向いた客は密輸船の船長だった。
「やあ、また会ったな」
レヴィは驚いてダッチと船長を交互に見る。
「ちょっとしたヘッドハントさ」ダッチがにやりと笑う。
「腕のいいガンマンを探してくれと言ったが
こんな若い姉ちゃんとはな」
ダッチは酒瓶を投げてよこしたが、レヴィは左手で受け取る。
「飲み直しだ」ダッチが言った。

次の日の朝、レヴィが右腕をかばう様子をみたダッチは
無言で闇医者ドク・ハートランドのメモと金を渡した。
レヴィはドクの所に行ってきちんと右肩を診てもらった。
レントゲンを見ながらドクは皮肉を込めて「LAの医者は腕がいい」と
つぶやいた。
帰り際、「具合が悪くなったらいつでもおいで」と言った。
事務所への帰り道、
熱い日差しの中、マーケットをうろつくうちタトゥーの店を見つけた。
しばらくたたずんだ後、レヴィは店に入り右肩を突き出し、
過去と決別するかのように彫り師にこう告げた。
「この街のイメージで彫ってくれ。
間違っても神様なんか入れんじゃねえぞ」

事務所に帰ったレヴィには
右の首から二の腕にかけて見事なトライバルのタトゥーが入っている。
「よぉ、なかなかお似合いじゃないか」
「今日からお仲間(パートナー)だな、レヴィ」
ダッチが満足そうに言った。

ここ(ロアナプラ)でのアタシはレヴィ。
レベッカはNYに棄ててきた。
レヴィは銃を取り出し、鏡の中レベッカに向かって
幻の弾丸を撃ち込んだ。

ラグーン商会に行きつくまでのレヴィの過去編exclamation
原作に続くような感覚で、ドキドキしながら読ませていただきましたウインク
ガンマンとして腕を磨いていく展開は、とても興味深かったです指でOK

ロアナプラで腕を磨いていくレヴィの孤独感が、
ロックに出遭ってどうかわっていくのか・・・・・
ついついそんな妄想をしてしまいました電球
皆とても面白い作品を書きますね
物語の世界観にすごく引き込まれます、早く続きがきになります

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