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あした順子・ひろしコミュのあした順子・ひろしさんの漫才

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紙切りの林家正楽師匠と飲むと、必ずいつも寄席や落語や芸の話になる。ぼくと正楽師匠の見解はほぼ一致している。師匠曰く「あした順子・ひろしさんの漫才は人間国宝だと思っています」。ぼくも深く肯くのである。順子・ひろしさんのネタはいつも同じである。でも、いつだっておかしい。「間」で笑わせているのである。芸というのは「間」なのである。その昔、キャバレーのどさ回りをしていた頃はもっと泥臭い芸だったらしい。寄席に出るようになって、芸が洗練されてきたのである。志ん朝師匠や談志師匠が順子・ひろしさんの漫才を大絶賛していた。
一度だけぼくがやっている鎌倉はなし会に出演してもらったことがある。ぼくは二人の漫才を数え切れないぐらい見てきたが、あのときの高座がベスト1だと思っている。順子・ひろしさんはイキイキと輝いて、乗りに乗りまくっていた。客席は爆笑に次ぐ大爆笑の連続だった。間違いなく漫才の神様が二人に降りてきていた。漫才としては異例の30分以上もの高座だった。音源を録っておかなかったことがいまでも悔やまれる。ちょうど拙著「寄席の人たち」(集英社)が発売された直後だった。会場で本を売った。もちろん、「寄席の人たち」には順子・ひろしさんも登場する。順子・ひろしさんはお客さんに向かって「秋山先生の『寄席の人たち』を買って下さい。どうぞよろしくお願いします」と頭を下げて頼んでくれた。本当にありがたいなと恐縮したことを覚えている。自分でも「寄席の人たち」の中で、順子・ひろしさんのところはよく書けたほうだと思っている。
ひろしさんが膝を痛めて入院して以来、二人の漫才はやっていない。もう復活することはないだろう。しかし、順子・ひろしさんの漫才は永遠に不滅である。

https://www.youtube.com/watch?v=Igra5IMKiQo

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