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裕史くんと沙織ちゃんの二次創作コミュのオカルト探偵・KAMAJI〜6〜

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ガガガガガ…

   ドドドドド……


とある公園の隣にある沿道沿いの空き地。

しかし、雑草が生い茂り空き地というにはあまりにも広いその場所は、野原と表現したとしても、当たり障りはない。

この辺りは普段から交通量が多く、渋滞が発生し易い為、空き地を整地し、車線を増やす工事が深夜にも関わらず行われていた。



『おい! もっと工事のピッチをあげろ!』



今回この工事を任された現場監督の男は、作業をしている男達に大声で克を入れる。

本来なら、この工事はとっくに終了し、既に車が走っている筈だったのだ。

しかし、悪天候や【ある理由】により、完成は延び延びとなり、実際には全行程の1/3も進んでいない。

都より依頼されたこの仕事は、金も良い。

ここで良い仕事をすることが出来れば、今後も懇意に仕事を回してくれる可能性がある。

この不況下、仕事が来なくなるということは自身にとっても、会社にとっても、死活問題だ。

だが、実際に蓋を開けてみると、この有様。

それが彼に焦りと苛立ちを呼び込み、普段の冷静な判断を麻痺させていた。

それが無ければ、あるいは【あの時、あんな判断は下さなかった】のかもしれない。



「監督!」



作業の音に紛れ、男を呼ぶ声がする。

振り返って見ると、何か気まずそうな表情が見て取れた。



『…またか。』



再び、何か不都合でもあったであろう事は、容易に想像することが出来た。

この工事が始まってからというもの、何度呼ばれ、何度判断を求められたか。

そして大概が、工事の進捗に悪影響のあるものばかりだった。



『…今度は何だ?』

「いや…あの……」

『さっさと言え! どうせ、ろくでもない事なんだろうが!』

「は…はい!
セメント流し込む為に地面を掘っていたらですね、変なモンが出てきまして。
もしかしたら、まずいモンなんじゃないかと…。 一度、見て貰えませんか?」



正直、これ以上の不都合など見たくはなかったが、現場監督という責任上、確認をしない訳にはいかない。

男は「チッ」と、明らかに不機嫌そうに舌打ちをすると、地面の下から出てきたという物を見に、現場へと向かった。










『…なんだありゃ? 石か?』



男の視線の先には、さほど深くは掘られていない地面の底から、少し頭を出している灰色の物体。

大きさや質感から、それが石…いや、岩であろうことが確認出来た。



『あんなモン、掘り起こして退けちまえ!』

「でも監督…。
あの岩、何か変なんですよ。」

『……変? 何がだ?』

「いや…、岩の表面に、文字というか、模様みたいなの見えませんか?」



そう言われて、男はライトで照らされた岩の表面へと、目を凝らす。

すると確かに、何か模様のようなものが描かれているのが見えた。

明らかに、人の手で行われた仕事だろう。

恐らくは、霊的な何か…。

工事や開発で土地を掘り起こす際、稀にこのような物が発見されることがある。

このような場合、たいていはその道に詳しい、近くの寺の住職や、祈祷師に依頼し、調べてもらうのが普通だ。

だが、この時の男は、その【普通】ではなかったのだ。



『あんなモン、関係あるか!
ただでさえ工事が遅れてて、上から怒鳴られてんだ!
いいから、さっさとあの岩をどけろ!』

「は…はい!」



男の指示通り、岩は掘り起こされ、持ち上げる為のチェーンが、何重にも巻かれる。



ズズズ…ゴゴゴゴゴ……










※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


『なぁ、知ってるか? ここで人が死んだの。』

「知ってる、知ってる。
なんか、工事の途中で何人も原因不明の怪我とかして、、死んだヤツも何人かいるってやつだろ? 気味悪いよな…」

『俺さ、そういうのに目がなくってさ。
暇潰しがてら、肝試しでもしないか?』

「え!? …嫌だよ、こんな夜中に。
それに俺、お前と違ってオバケって苦手なんだよ。」

『いいじゃんかよ〜。
ほんの数分でいいからさ、ちょっとだけ。 …な?』

「…………本当に、ちょっとだけだぞ?」

『サンキュー!
本当言うとさ、俺も好きは好きなんだけど、さすがに一人ってのも怖いからな。』



少年二人は深夜、工事が途中でストップしている空き地へと足を踏み入れた。

明かりという明かりは無く、僅かに差し込むのは沿道の街頭の弱々しい光のみ。


「うわっ」



少年の一人が、突然の段差に足を捕られ、尻餅をつく。



『はははっ! 何やってんだよ!』

「うるせえな! 暗くて足元が見えないんだって!」


その後、暫く辺りを探索してみるも、特に怪現象が起きるでもなく、ただただ虚しく車の通る音のみが聞こえるだけ。

二人はつまらなそうな、それでいて少し安堵した様子で、始めに足を滑らせた場所に戻ってきていた。



『……やっぱ、何も起きねえな。』

「つーかさ、事故の話もガセなんじゃね?
実は、ただ資金繰りが上手くいかなくて、中断してるだけとか。」

『ははは…有り得る。』





〜〜〜……





二人がそんな話をしていると、どこからか車とはまた別の音…いや、声のようなものが聞こえてきた。



『………何、今の。』

「……わかんねぇ。」



辺りを見回すが、これといって誰がいるでもなく、音がする要因も見当たらない。



『…やっぱ、聞き間違い…だよな。』

「……だよな。 ハハ……。」



〜〜〜〜………



『………!』
「………!」

『聞こえた! 今、確かに何か聞こえた!』

「どこから!?」



耳を澄まし、この音がどこからしているのかを探る。

遠くはない。

自分達に程近い場所から、している。

そして、二人の意識と視線は、ある場所で同時に止まった。

最初に足を滑らせた窪み。

その更に中央。

そこに大きな穴があった。


『な、なんだ…この穴。』

「よく見ると、掘り返されたような感じがあるな…。」



二人は恐怖に戦きながら、恐る恐る穴へと近付く。



『ここから……?』



耳を寄せ、音の正体は何なのかを確かめる。










ォォォ〜〜……

ハラ……ヘッタァ〜〜……

コノウラミ、ハラサデオクモノカァァ〜〜……










『………!
ひいいぃぃぃ〜〜…ッッ!!??』
「うわあぁぁぁ……ッッ!!??」



何かがいる!

勝っていた興味は、完全に恐怖に飲み込まれ、二人はその場から逃げようとする。

だが、腰が抜けてうまく動くことが出来ない。

穴の中にいる何者かが、今にも出てくるかもしれない。

動かない体で、視線だけは穴へとくぎづけになっていた。



…ズシャッ



二人の背後で、重い音が鳴り響く。

それと同時に、纏わり付くような殺気が絡み付く。

汗、涙、鼻水、尿、体中からありとあらゆる体液を垂れ流し、恐怖で歪んだ顔で後ろへ振り向く。

暗く、重苦しい闇の中、二つの緑色に光る獣の目が、二人を凝視していた。





……ドスンッ





       グシャリ









つづく。

コメント(138)

> R嬢さん


リナはお金…持ってないっぽいです。
> ましろん@逆転検事中さん


私も逆転検事中です指でOK
> 卷屋さん


続きはまたそのうち!!(笑)
『お願い…?』




ミンチ殺人のニュースを観た後から、リナさんの様子は明らかにおかしい。

どんな言葉が飛び出してくるのかは解らないが、何にしても、まずは彼女から話を聞く外あるまい。




『なんでしょう? まずは聞かせて貰えますか?』




リナさんはゴクリと唾を飲み込むと、自身を落ち着かせるように深く深呼吸をする。

かなり緊張しているのだろう。

それがヒシヒシと、こちら側まで伝わってくる。

そして、少しの間の静寂をおき、彼女は口を開いた。




「私を…ミンチ殺人の犯人のいる場所まで、連れて行って欲しいんです。」


『犯人のいる……場所まで?』


「はい。」




どんなお願いがあるのかと思えば、「犯人の所まで連れて行け」?

なんとも不思議な願もあったものだ。

それに、あの大量殺人犯の所に連れてゆくなど、危険極まりない。

あのニュースを観た反応から、彼女がこの事件に何かしらの関わりがあるのは、容易に想像がつく。

だが問題は、【彼女とこの事件には、一体どんな関係があるのか】だ。

犯人を探すことに、協力をするつもりが無いなどと言うつもりは、毛頭ない。

しかし、その【関わり】の内容次第で、こちらの出方が違ってくるのも事実。




『質問をさせて頂いて、宜しいですか? 答えられないものは、答えて頂かなくてもかまいません。』


「…はい。」


『ではまず…、貴女とミンチ殺人の犯人。
一体、どのような関わりがあるのでしょう?
こんな常軌を逸している殺人事件。 警察や我々のような探偵以外は、まず近付きたくない、関わりたくないというのが普通でしょう。』


「……お答えできません。」




彼女の表情は真剣そのもので、いつも見せてくれる屈託の無い笑顔の面影は、微塵も感じられない。

これ以上、同じ質問で問い詰めたところで、返答に変化はないだろう。




『では、質問を変えます。
貴女はこの事件の犯人に、心当たりがあるのですか?』


「…あります。」




……!!

この数ヶ月、警察がどんなに調べても殺害方法や動機、犯人像までもが不明なこの犯人を、知っている!?




『犯人の事…、詳しく教えて頂けませんか?
何かの手掛かりになる可能性がある。』


「すみません。
それも、お答えできません。」


『…何故ですか?
貴女の願い…依頼を達成するうえでは、貴重な情報になり得る。
それに、教えることによって、貴女に対してデメリットは無いかと思いますが?』


「すみません……。
頼んでおいて、非常に勝手なことは重々承知のうえです。
でも、本当に私を連れて行って頂けるだけで、後はいいんです。
それ以上は、あなた方に危険が及びます。」


『………。』




参ったな…。

彼女がまともに話すのは、【犯人の所へ連れて行け】の一点張り。

聞きたいこと、知りたいことについては【答えられない】ときたものだ。




「八木さん…。」




リナさんは藁に縋り付くような瞳で、私を見つめる。

しかし、この状況・条件で、どう協力したらいい?

私が考えあぐねいていると、隣に座っていたパンくんが、口を開いた。




「先生…。
確かにリナさんは、物も知らないし、KYだし、鈍感です。
だけど…だけど、信用できる女性だと思います。
私からもお願いします。 リナさんに協力してあげて貰えませんか?」


『…パンくん。』


「俺からも、お願いしますっス!
こんなボンッ・キュッ・ボンッの美人に、悪い人はいねぇっスから!!」




パンくんの後に、シェル君が続く。

そんな二人の必死な顔を見て、私はフッと笑う。




『何を言っているんだ、二人とも?
私はリナさんを疑ってなどいないよ。 ただ、確実に解決させる為の情報が、欲しかっただけさ。』


「……! それじゃあ!!」




少し、俯き加減だったリナさんの顔が上がる。




『この依頼、確かに承りました。
貴女を必ず、犯人のもとへお連れしましょう。』


「先生ッ!!」

「やったっス! さすがは兄貴っス!!」




三人の表情は、安堵と喜びで満面の笑みを見せていた。




『リナさん、最後にひとつ…いいですか?
何故、私達に依頼をしようと思ったんです?
貴女にとって、これ以上ない程に、重要なことであると見受けましたが。』




私がそう、最後の質問を投げ掛けると、リナさんは再び表情を引き締め直して答えた。




「私一人の力では、到底、犯人を見つけ出すことが出来ないと思ったこと。
八木さんの、探偵としての資質と、霊能力という普通の方が持っていない力を持っているということ。
そして何より……」


『何より…なんですか?』





「何より…あなた方が、とても優しくて、とても強くて、信頼できると思ったからです!」






それを聞いた私は席を立つと、足早に店のドアへと向かった。




『それではまず、私の事務所で対策会議でもするとしましょうか。』


「八木さん…ありがとう。」


「先生! こうなったら、善は急げですよ!! 早く事務所に戻りましょう!!」




私が店を出ると、それにパンくんとハマーが続く。

そして最後にリナさんが出ようとした時だった。










「Hey! ミス・リナ!」




ピアノを弾いていたナマコマンが突然、リナを呼び止めた。




「…え、私? 何か用かしら?」




リナは立ち止まり、ナマコマンに聞き返す。




「最初にYouを見た時から感じてしたんだがネ。
何故…隠すんだイ?」


「……!!」




ナマコマンのその言葉を聞いた瞬間に、リナの顔からは血の気かま引いてゆく。



「まあ、いいサ。
女の嘘と隠し事は、笑って許してやるのが、漢(ヲトコ)ってもんダ。
よっぽどな事情もありそうだシ、ヲレも余計なことは言わず、黙っていてあげるYo。」




そう言ってナマコマンがバチンとウィンクすると、リナは一礼し、鎌司達の後を追っていった。










「Fu〜…。
モテるヲトコは辛い…」




リナが去った後、訳のわからない勘違い発言をしようとしたナマコマンだったが…






…ムンズッ






「……!?
フワッツ……ッッ!?」




浅黒い極太の腕が、ナマコマンのリーゼントを握りしめた。

その腕の正体は、無表情で眉間に皺を寄せた、マスターだった。




「ボ…Bossッッ!?」




マスターはその叫びを無視すると、そのままリーゼントを持って、ナマコマンを引きずりながら店を後にした。




「マスタ〜…。
どこに行っちゃうっスかぁ〜〜…。」




喫茶・ファルコンには、シェルが一人、ポツンと取り残されていた。










つづく。
な…ナマコマンが…!

最近シャーマンキングを買い始めてナマコマンの姿が木刀の竜になりました(笑)
> ましろん@逆転検事中さん


正に、イメージはあんな感じですよ!

モノホンのぢゅんさんは、あんなモッサリしてないですが(笑)
ボンッ!キュッ!ボンッ!の美人だなんて(〃ω〃)アセアセあせあせ(飛び散る汗)

まだまだ謎がイッパイだなぁ。続きが気になりますぅ!!
つづき。










バサッ




私は机の上に、都内の地図を広げ、赤のマジックを握りしめた。




『パンくん、そこの棚から【ミンチ殺人】のスクラップファイルを取り出して、発生した箇所を教えてくれ!』


「はい!」




私は依頼を受けておらずとも、世間を賑わせたり、個人的に気になっている事件に関しては、常時、新聞の記事を切り取ってファイルをするようにしていた。

こうしておく事で、突然の依頼や、思いも寄らぬ事件の関連が見えてきたりするのだ。




「え…と……。
まずは、○○区△丁目……」


『○○区△丁目だな…。』




パン君が記事を見て、事件発生場所を発生の時期の準に読み上げ、私は地図のその箇所を丸で囲ってゆく。




「××区□□丁目。 …これで、今の所全部ですね。」


『××区□□丁目…。
これが今朝のニュースで言っていた直近の発生現場だな。』




私は最新の事件発生現場のポイントを丸く囲むと、一度地図から離れて全体を眺める。




「八木さん、どうですか? 何か…わかりますか?」




地図を黙って睨み付ける私に、リナさんが声を掛けてくる。




『そうですね…。
最初の発生現場が、この事務所から程近い…私がリナさんと初めてお会いした公園。』




私はそう言って、地図上の赤丸に、再度、マジックの先を置く。




『次がその場所より南東の、この場所…。
そしてその次が、ここより南西の、この場所。』




赤丸で囲った箇所を、事件発生の時系列準に、線で繋いでゆく。

すると、事件が発生する場所には、ある一つの法則があるのに気がついた。




『…そうか。 わかったぞ。』


「本当ですか!? 先生ッッ!!」


「八木さん! 【わかった】…って、何がですか!?」




私の一言に、パンくんとリナさんは即座に食いつき、問い詰めてくる。




『事件が発生する場所には、ある法則があるんだ。
それは……』















「……円を描くように移動している。」










背後から聞こえた、太く低い声が、私の言葉の先をとって答えた。




『……え?』




いま、この事務所内には無い筈の声に、私をはじめ、パン君やリナさんも、声のした背後へと振り向く。

そこには、泡を噴いて白目を剥き出しにしているナマコマンを引きずったまま、仁王立ちをするマスターの姿があった。




『マ、マスター!? 一体、どうしたんですか!!??』




予期せぬ突然の来訪者に、私を含めた皆は、驚きを隠せずにいた。




「お前達だけじゃ、どうも頼りないからな…。
数々の修羅場をくぐり抜けた俺が、一肌脱いでやる。」


『は…はぁ……。』




私のこの返事が、どうも納得がいっていないように聞こえたのだろう。

マスターのサングラスの奥から、刃物で心臓を貫かれたような殺気の篭った視線が送られてきた。




『あ…ありがとうございます!!』


「フン…! そこまで感謝されちゃあ、仕方ねぇな。 手伝ってやるぜ。
まぁいい…。 分析の続きを始めるぞ。」


『は…はいぃッッ!!』




仕方ないというわりに、嬉しそうに、リナさんへチラチラと視線を送っているように見えるのは、気の所為だろうか?

とりあえず、気をとりなおすと、私は先程の話を続けてゆく。




『マスターの言う通り、犯行現場は円を描くように移動をしている。
そして、報道にもあったように、犯行は深夜の人気の無い場所に限って、行われている。
それを考慮して推測される、次の犯行現場は…』




私は直近の犯行現場の北東に位置する場所を、新たに赤丸で囲い込む。




「ここが、次の……!」




リナさんの表情に、緊張が走る。




「早く…早く、現場に向かいましょう!!」
『まだ話は途中です! 待って下さいッッ!!』




焦ったように、急いで現場に向かおうとするリナさんを、私は制止する。




「え…何で止めるんですか!?」


『ここまでの分析で、【ある程度】、次に起こるであろう犯行現場は絞られました。
しかし、地図上では狭い範囲に見えるかもしれませんが、実際はかなりの広範囲です。
何の準備も作戦も無しに行っても、到底、犯人を見つけるのは不可能です!』


「そ…そうですよね。」




リナさんは私の指摘に、少し肩を落とすと、また席へと戻っていった。




『それに、もう一つ問題もあります。』


「問題?」


『えぇ。
現場や時間は特定できたとしても、【どの日】に起こるのかまで、特定出来ていません。』


「………。」




思いの他、スムーズに犯行現場の特定まで行き着いたと感じていたリナさんは、それを聞いて更に肩を落とした。

私にしても、同じことだが…。

しかし、そこへマスターの一言が入ったことにより、立ち込めていた暗雲に、光明が差し込んだ。




「鎌司…。 犯行日の特定は、そう難しくはないかもしれん。」


『……!?
どういうことですか!?』




私がそう問うと、マスターはパン君に、犯行があった日付を読み上げるように指示した。




「…やはりな。」




マスターは全ての犯行日を聞き、そう一言呟いた。




『今ので、何か解ったんですか!?』


「あぁ…。
俺が昔、天文学の研究をしていたのは、知っているな?」


『え? …そう言えば、せんな事を聞いたことがあるような、無いような……』




…正直言って、初耳だ。

この人は話す度に、過去の経歴が、コロコロと変わるのだ。




「これらの犯行日にも、ある一定の法則があるみたいだな。」


『…どのような?』




コロコロと話す経歴が変わったとしても、この人が行う全ての事は、それらが真実である事を裏付けるかのように完璧だ。

今回も、信じて間違いはないだろう。




「犯行は全て、【満月】もしくは【新月】に行われている。」


『ほ、本当ですか!?』




私はすぐにPCの電源を入れ、ネットで当時の月の状態を確認し、犯行日に照らし合わせる。

すると、マスターの言う通り、犯行の全ては【満月】と【新月】、しかも規則正しく交互に行われていたのが確認出来た。

これによると、次の犯行日の月の状態は【新月】。

しかも…明日の夜だ!!




『マスター! やっぱりアナタは最高ですよ!!』




「キャー!」という喜びの声と共に、リナさんがマスターへと抱き着く。

その瞬間、「ボンッ」という爆発音と煙がマスターの頭から上がり、彼はその場で倒れてしまった。




『ようし!
これで後は、作戦とその準備を行うだけだ!!』










つづく。
マスターの経歴…もしかしたら全部ホントだったりして(笑)…とか思っちゃいましたほっとした顔

しかし可愛いですね…マスター。引きずられてる木刀の竜…もといナマコマンは可哀相ですが…(汗)
> ましろん@逆転検事中さん


マスターは【謎の男】。

それが、魅力だったりします。

今回のナマコマンに対する扱い…かなり雑になってますね(笑)

逆転検事は、クリアされましたか?
> woody (`Θ´)さん
はい。クリアして二周目に挑んでますほっとした顔

私があまりにヘボすぎてみったんまでヘボ検事状態なのが切ないですが(笑)
> ましろん@逆転検事中さん


私も、二周やりました!!

検事・裁判共に、次回作が楽しみですね。

ちなみに今は、西村京太郎サスペンス中です。
> ぢゅんさん


うわあぁぁん! なんか、スイマセン!!

たぶん、あとで活躍する予定かもしれないので、許して下さい(笑)
マスター…素敵目がハート

腕っぷしが強くて知的だなんて最高(人´∀`)ハート達(複数ハート)
> R嬢さん


ますます、惚れちまいますね!!(笑)
つづき。











『さて…ある程度の犯行場所と予想発生日は絞り込めたな。
後は、どう犯人のいる正確な場所を突き止めるのか…』


「どうするんですか? 先生…。」





犯行が行われると予測されるのは、この地図に描いた赤い丸。

半径1キロ程の範囲だ。

犯人に次の犯行を行わせず、かつ居場所を突き止めなくてはならない。




『リナさん…。』




私は黙って話の進行を聞いているリナさんへ、声を掛ける。

私が持っていた疑惑の一つに、答えて貰う為だ。




『リナさん。
貴女は、この事件の犯人を知っていると答えました。 そして、それが誰かは答えられないとも。』


「…はい。」




リナさんは、私の話に頷き答える。




『ですが、これだけは教えて欲しい。
いや、私は間違いないと考えています。』


「……?」


『この事件の犯人。
人の…この世に生ある者の仕業ではありませんね?』


「……!!」




リナさんは反論でもしようとしたのだろうか?

すぐに何かを言おうとしていたが、それを私が先を制す形で、更に言葉を投げ掛ける。




『この犯人の特徴…。
人の業とは思えない程に、原形を留めていない遺体。
重工機でもなければ不可能だが、それを目撃も、通る音も聞いた人はいない。
更に、そんな重工機など入り込めないような場所でも、犯行が行われている。
…これは霊的な者の仕業としか考えられない。 違いますか?』


「………。」




リナさんは口をつぐみ、答えようとはしない。




『貴女は先程テレビを観て、こう呟いていましたね?
【こんな事…人間に出来る筈がない】…と。』


「……!
聞こえていたんですか!?」




驚いた表情のリナさんに、私は黙って頷く。

するとリナさんは、何か諦めたように溜息をつくと、口を開いた。




「そこまで知って…解っているなら、これ以上は隠しても意味はありませんね。
八木さんの言う通りです。 これは、人ならざる者の仕業。
警察や、普通の人間を相手にする方法では、解決出来ません。」


『…やはり、そうでしたか。』




ある程度の予想をしてはいたが、この言葉によって、それは確信に変わった。

それが、重要だった。




『ありがとう、リナさん。
これで、私の考えていた作戦が、形に出来る!』


「先生! 何か、良い考えがあるんですか!?」




私の言葉に、誰よりも早くパンくんが反応を見せる。

その表情は、この展開に「来た来た来た!」…とでも言いたげな、ウキウキしたものに見える。




『あぁ…。
まずはこれから、和尚さんの所へ向かう。
頼んでおいた事があるんだ。』


「和尚さんですか?
そういえば…、ファルコンから事務所に戻る途中、誰かに携帯で電話してましたよね。
あれ、和尚さんだったんですか?
それに、【頼んでおいた事】…って?」


『まぁ、それは行ってからのお楽しみだよ。
そうだな……、パンくん、マスター、リナさん。 全員で行こう。
明日の夜までには時間があるし、いずれ皆にも紹介することになるだろうから、今のうちに…ね。』


「……紹介? 誰を…ですか?」


『だから、それが【お楽しみ】なんだよ。
きっと、ビックリすると思うよ?』










つづく。
紹介…誰だろう?知っている人かな?
> R嬢さん


知っていると思いますよ?

意外な登場キャラだと思います。

当然、ヒロサ本編にも登場してますね。

キャラの性格などは、少し弄ってますが(笑)
つづき。










ブルン…ブルルン……


キキーー……




『さぁ、みんな着いたぞ。』




私達は今回の事件を解決する助力を得る為に、昔からお世話になっている和尚さんの元へとやって来た。

困った事…特に霊現象に纏わる事があると、度々、私はここへ来て、和尚さんに相談に乗って貰っているのだ。

ちなみに今回、私は自分の車でここまで乗りつけている。

何故、こんな事を言うのかというと…

実は以前、私がまだ車は勿論、免許も取得していなかった頃、ある事件の関係でマスターの車に乗せられて、ここまで来たことがあった(第2話〜エピソード〜参照)。

その時のマスターのアグレッシブな運転が凄まじく、到着と同時に嘔吐を余儀なくされた…という苦い思い出があった。

事件の解決後、私は急いで車の教習に通い始め、その後、取得をすると同時に、車を購入したのだ。




「フン…こんな狭い車なんぞ買いやがって……」




「ギギギ…」という、金属のひしゃげる嫌な音をたてながら、私のミニクーパーからマスターが降りてくる。

彼の巨体を乗せるには事が足りなかったらしく、私の愛車の天井は変形し、隆起していた。




「男がこんな小さいのに乗ってんじゃねえぞ、鎌司。」


『…普段は私とパンくん、ハマーしか乗らないから、これで充分なんですよ。』






…ドサドサッ






マスターが降りた後、酸欠により紫色の顔をしたパンくんと、舌と泡を口から垂れ流したハマーが、崩れ落ちるように下車をする。

常人の二倍はあろうかというマスターの巨体に、狭い二人座席の空間で押し潰されていたのだから、無理もない。

ゲストのリナさんは助手席に座っていた為、その拷問を受けるのは免れたのだが(ナマコマンはマスターに無理矢理、荷台に押し込まれた)。




『では入りましょうか?
中では既に和尚さんが待っている筈です。』




そう言って瀕死の一人と一匹を引きずりながら、門を潜る。

すると、ちょうど奥の本堂から和尚さんが出て来るのが見えた。
「おぉ…! 待っておったよ、鎌司くん。 他の皆もよく来たね。
……パンちゃんとハマー。 なんか顔色が悪いが、大丈夫かね?」


『ハハハ…。
少し休めば大丈夫だと思います。』


「そうかね?
……ん? もしかして、そちらのお嬢さんが今回の?」




和尚さんが、私の斜め後ろに立つリナさんに気付く。


リナさんは少し緊張したような様子で、ペコリと軽く会釈をして返す。




『ええ。 今回の依頼人のリナさんです。』


「………ほう。」




和尚さんはそう一言だけ言うと、少しの間を置き、再び話し始めた。




「なんとも不思議な風を持った、お嬢さんだね。」


『……風、ですか?』


「うん。 その人の持つ霊気やオーラの事じゃよ。
ワシはそれを【風】と表現しておる。
…それにしても本当に不思議じゃ。 まるで……」




和尚さんがそこまで言いかけると、リナさんは怯えたように私の背中へと隠れてしまう。






…ゴンッッ


(アウチッ!? Boss、なにするのYo!?)






私の隣では、何故かナマコマンがマスターに殴られていた。
『それよりも和尚さん。 頼んでおいた例の件は…』


「…おっ!
そうじゃったな。 おーい! 彼らをここに……。」



和尚さんはキョロキョロと辺りを見回すと、近くで庭掃除をしていた小坊主さんに声を掛ける。

するとその小坊主さんは、いそいそと本堂の裏の方へと駆け出していった。




「そういえば、まだ事件の詳しい話を聞いていなかったな。
なんでまた急に、彼らが必要になったんだい?」


『実は…』




私は今回の事件の経緯と、犯人の行動パターンを絞り込んだ話を、和尚さんに話した。




「…なるほど。
後は明日の夜に、犯人がどこに現れるのかを、更に絞り込めればいいんじゃな。」


『そういうことです。』


「フフ…。
ならば、正に彼らの力はうってつけ…という訳か。」








「…お待たせ致しました、和尚さま。」




和尚さんへ経緯を話し終わったところへ、先程、和尚さんに声を掛けられた小坊主さんが戻ってきた。

その後ろには、三匹の犬の姿が。




「おお、ご苦労様。」




和尚さんは、そう小坊主さんに労いの言葉を掛けると、彼が連れて来た犬の背中を撫で始める。




「先生…そのコたちは?」




ようやく体調の戻り始めたパンくんが、三匹の犬を見て、私にその正体を問う。




『あぁ…。
彼らが、私が和尚さんに頼んでいたものだよ。
…と言っても、私も実際にお目に掛かるのは初めてだがね。』


「そのコたちが、例の? 一体…何なんですか?」




上手く飲み込めないという表情のパンくんに、和尚さんは撫でていた手を止め立ち上がると、私の代わりに説明を始めた。
「では…彼らの紹介がてら、パンちゃんの質問に答えようかの。
まずは、この太っちょの偉そうな犬。
こいつの名前は【ジャイン】。 この三匹の中ではボス的な存在だ。」




和尚さんがそう紹介すると、ジャインは「ボエ゙〜…」という、聞くに堪えない汚らしい声で鳴く。




「他の犬の持ち物を、自分の物と思い込む、悪い癖がある。
また、普段は周りの犬に威張り散らす嫌な性格をしているが、いざピンチになると、急に人…いや、犬が変わったように友情に厚くなるという一面もある。


では次…」




和尚さんはジャインの隣にいる、前髪が前方にヒョロッと伸びた、細身の体に口先の妙に尖っている犬の傍に立った。




「こいつは【スネーク】。
いつも自分に得になる事にしか興味を示さない、嫌な奴だ。
とにかく他を蹴落とすことしか考えていない。
自分がたいした力を持たないので、常に強者の下についている。 虎の威を借る狐…というヤツだな。」




スネークは意地悪そうに口の端を上げ、「ケシシシ…」と、これまた意地悪そうに笑う。




「そして最後。
この犬が、【シズク】。 唯一のメスで、紅一点のアイドルだ。
趣味は水浴びで、いつも暇さえあればやっとる。
それにかなりのオス好きでな。 気の無いフリをして、オスを手玉に取るのが抜群に上手い。」




シズクは私を見ると、ウィンクをし、なまめかしい動きをしながら誘惑をしてくる。

少し、頬を赤らめてしまった自分が憎い…。
「あの〜…
見た目以上に、中身も可愛いげの無い三匹だということは解ったんですけど。 結局、このコたちは何なんですか?」




三匹の紹介が終わったところで、パンくんの質問が入る。




『…パンくん。
ハマーが元々は、ある霊能力者が育てた霊能力犬で、和尚さんを介して私達のもとへ来たのは知っているね?』


「はい。
私の…お姉ちゃんの事件ですよね。」




未だ解決を見ない肉親の事件に、いつも明るいパンくんの表情が陰る。




「でも…それが何か?」


『うん。
パンくんも解っているように、犬の霊力は人間の比ではなく、今やハマーの力は私達にとって無くてはならない。
それはきっと、私だけではなく、全国に散らばる霊能力者にも言えることだと思うんだ。』


「それはそうですよね。
霊と対峙する人にとって、少しでも力の強いパートナーがいてくれれば、心強いですものね。」


『……正にそれだよ、パンくん。』


「え?」


『私はハマーと出会い、その重要性に気付いた時から、和尚さんに頼んでいたんだ。
…………霊能力犬の育成をね。』


「……ッッ!!
じゃ、じゃあ…このコたちって!?」




パンくんの驚く顔に、私はニヤリと微笑んで答えた。




『そう…霊能力犬だ。』










つづく。
三匹の霊能犬が、ジャイアン、スネ夫、しずかちゃんに思えましたU^ェ^U U^ェ^U U^ェ^U
R嬢さん


この3匹は、本編の「リトル・へご」「ミドル・へご」に出てるんですよ!!
つづき。










「…このコ達もハマーと同じように、退魔の力を?」


『あぁ…そうだよ。』




私がそうパンくんの問いに答えると、急にズボンの裾を引っ張られる感覚を覚えた。

ハマーだ。




『そうだったな。
これから行動を共にする仲間だし。 お前の事も彼等に紹介しないとな。』




三匹の霊能犬の前にハマーを連れてゆき、我が相棒の紹介をする。

ハマーも尾を振り、友好の感情を示している。




『ジャイン、スネーク、シズク。
コイツは私の相棒のハマー。 霊能犬としては、君達の先輩にあたる。 宜しくな。』




ハマーも私の言葉に合わせ、「バウッ」と一吠えして挨拶をする。

それに対し、スネークは相変わらずの嫌らしい笑みを浮かべ、シズクに至っては早くも色気を振り撒いている。

どうにか、受け入れてくれたのか?

そう私は思いかけていたのだが…。

ただ一匹、この三匹の中のボスであるジャインだけは、様子が違っていた。

威嚇するように唸り声をあげ、耳をピンッと立たせて弛んだ腹を揺れさせている。

縄張り争いのような、ボスとして…一匹のオスとしての性なのだろう。

まだ彼だけは、ハマーを仲間とは認めてくれていないようだ。

これから作戦を共に遂行する仲間として、育て親の和尚さんに頼んで仲良くするよう、躾をして貰うのはた易い。

しかし、彼等には彼等の、犬の世界のルールというものがある。

上辺だけの関係では、互いに信頼をして動くことが出来ない。

私は敢えて何も言わず、彼等の動向を見守ることにした。








「ボエ゛〜〜〜ッッ!!」




ジャインは先程と同じく唸り声を上げ、ハマーを威嚇する。

それに対し、ハマーは静かに吠えることもなく、ただジィッとジャインを見つめるだけ。




「ハマー…」




私を含め皆、この二匹の様子を見守る。

やがて、そんな状態が数分間続くと、少しずつ、ジャインの様子に変化が現れ始めた。

何か緊張の糸が切れたかのように、急に吠え始め、せわしなくハマーの周りをグルグルと回り始めたのだ。



「ボエ゛ッ! ボエ゛ッ! ボエ゛ッッ!!」




ハマーは、何も変化することなく、ただただ…その場に静かに佇むだけ。

その間にも、ジャインの動きと咆哮は激しさを増してゆく。

ここで私達は、ある事に気が付いた。

傍目から見れば、ジャインの激しい威嚇にハマーが動くことも出来ず、押されているように見える。

だが、この状態が始まってから、押している筈のジャインから襲い掛かる様子が無いのだ。

それどころか、ある一定の距離を置いて回るだけで、それ以上に近付こうとはしないのだ。

もしかして…我々にはわからない、動物の本能のようなものが、近付くのを躊躇わせているのだろうか?

…と、私がそう考えた時、これまで微動だにしなかったハマーに、初めて動きが見られた。

足も首も動かしてはいないが、大きく深く、息を吸い込んでゆく。

そして…














「 バ  ウ  ッ !!!!」










辺りの空気全てをビリビリと震わせるような、ハマーの咆哮が轟く。

明らかにジャインへ向けて放たれた咆哮ではあったが、私達ですらも驚きのあまり目をつむり、一歩引いてしまうようなプレッシャーが込められていた。

次の瞬間、目を開けた私達だ見たものは、

ハマーの前で伏せの体勢をし、ピンと立っていた耳が見事に折れたジャインの姿だった。

萎縮しているのか、巨漢のジャインが、一回り小さくなったようにさえ見える。




「どうやら…威張りんぼのジャインも、新たなボスの登場を認めざるを得ないようじゃな。」


『えぇ…。
多少の不安はありましたが、これで彼等はより深い絆で結ばれる。 厚く硬い、一枚岩になれました。』




通過儀礼は無事に終了した。

今回の作戦には、共通の認識とチームワークが要求される為、初対面の…ましてや犬の仲間に対し、どう深めていこうかと思案していたが、

計らずともこのような展開となり、その問題は解決した。

あとは、皆にこの作戦を伝え、確実に実行するのみだ!










つづく。
しばらくのぞいてなかったら、一気にアップされてた!

ハマーカッコいい犬
> ましろん@Y子さん


週に1回の更新が基本です!

前回は2週も開いてしまいました、すみませんm(__)m
> R嬢さん


最近…ハマーが少し恰好良すぎますね。

エロ犬のキャラが薄れてきている気がします。
〜トピ主より【お知らせ】と【お詫び】〜



突然ではありますが、

一身上の都合により暫くの間、創作活動を一時休止させて頂くことに致しました。

というのも、

知っている方もいらっしゃるかとは思いますが、私は仕事でアパレルショップの店長をしています。

それがこの度、会社の業績不振を理由に不採算店舗の縮小ということで、閉店することになりました。

約4年間で売上は確かに上げてきましたが、成熟しきった土地と不況の中では、赤字にしないのが精一杯。

店長としてやりたい事はありましたが、会社の一つの歯車でしかない立場では会社全体を変えるのは難しく、少しずつ改革を始めている最中ではありましたが、それが完遂する前にタイムアップを突き付けられる形となりました。

この後にはスタッフへの撤退告知、閉店セール、撤退作業など、やる事が山のようにあり、なかなかに話を書く時間が得られません。

また、この店は私が店長として初めて赴任した店であり、スタッフも含めて愛着があっただけに、それらが無くなってしまうというショックは正直、かなり大きいです。

この、無力感・脱力感に覆われ、気力に穴のあいた状態で無理に話を書くことは、

登場するキャラクターに、そして何より読んでくれている皆さんに失礼であると考え、今回、このような決断に到りました。

すぐに続きがないのなら、もう読まない…という方もいるかもしれません。

私的で甚だ身勝手な理由ではありますが、何卒、ご理解の程、宜しくお願い申し上げます。

まだ私の次の処遇も決まっていませんので、最低でも3ヶ月はお休みを頂くかと思いますが、また精神的にも体力的にも落ち着いて、書ける状態に戻ったときには、話も再び動かしていこうかと思います。

それまでは、どうか温かな目で見守っていって頂ければと存じます。









2009.7.20 Woody
> woody (`Θ´)さん
色々と大変でしたね。

私は再開を待ってます。

どうぞご自愛ください。

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