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目指せアート鑑賞の達人コミュの取材してきました(20世紀のはじまり ピカソとクレーの生きた時代)

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◆◆◆ 20世紀のはじまり ピカソとクレーの生きた時代 ◆◆◆
   開催中 - 03月22日(日) / 会期中無休
   10:00 - 19:00 / 金・土は21:00まで、入館は閉館の各30分前まで
   Bunkamuraザ・ミュージアム/東京・渋谷/03-3477-9413
   一般1,400円 大学・高校生1,000円 中学・小学生700円(団体割引あり)
http://www.bunkamura.co.jp/

 ドイツのデュッセルドルフにあるノルトライン=ヴェストファーレン州立美術館。まだ設立されて50年にも満たない、
ヨーロッパでは比較的新しい美術館だ。しかし新参者ゆえにだろうか、コレクションのコンセプトははっきりしている。
かつてナチスに弾圧され、作品の多くが国外に流出したパウル・クレー。その作品を大金を惜しまずに米国人コレクター
から買い戻したのを始め、ピカソやマティス、ブラック、そしてもちろん表現主義をはじめとしたドイツ絵画などが核に
なっている。これらは初代館長のヴェルナー・シュマーレンバッハが主導して集めたものだ。さらに次の館長により、
ポロック、ウォーホル、ボイス、リヒターなど、戦後の現代美術作品も充実した。
 本展ではそのうち同美術館の原点ともいうべき20世紀前半の作品を、計64点展示する。中でも中心となるのは、27点の
クレーと6点のピカソだ。

 20世紀前半は、西洋で絵画のスタイルが一気に多様化した時代である。フォーヴィズムやキュビズムが相次いで誕生し、
ドイツでは表現主義が花開いた。さらに抽象画やダダ、シュルレアリスムなどが続いた。エコール・ド・パリと呼ばれる
一群の人々もいた。近代絵画の総決算といってもいいかもしれない。
 環境がガラリと変化するとその中の生物が一気に多様化する。これは生命進化史が教えるところだ。圧倒的な強者が
君臨する下では、それに対抗するごく少数の「野党」がいるだけだが、強者がいなくなると野党が分立する。そんな説明
ができるかもしれない。19世紀にはまだまだサロンの力が強かった。印象派が起こったとはいえ、ルノワールにしても
モネにしても、何となく目がサロンの方を向いていた。20世紀のフランスは、そんな呪縛がほぼ消え去った時代といって
もいい。それでさまざまなスタイルの美術が切磋琢磨し、また外国からも多数の芸術家を呼び寄せた。バルビゾン派や
印象派とは違う、20世紀ならではの鑑賞の楽しみ方ができるはずである。

 20世紀前半はまた、世界大戦にゆれた時代でもある。第一次世界大戦に出征し、そこで初めて本格的に使われた戦車に
ショックを受けた芸術家も多かったという。機械がいとも簡単に人間を踏みつぶす。そんな光景は初めてだったからだ。
それが絵画に影響を与えないわけがない。そしてさらに規模が広がり、核兵器まで使われた第二次世界大戦。その一方の
主役であったナチス・ドイツがクレーを迫害したことは前述した。そしてナチスによる祖国の空爆に憤ったピカソは、
一気呵成に「ゲルニカ」を描きあげる。
 そのクレーとピカソが、今回の展示の特に中心となっている。いやこの2人はノルトライン=ヴェストファーレン州立
美術館の作品全体の柱でもある。あえてそういうコレクションを実現したのは、ナチスによる文化破壊に対する、ドイツ
なりのけじめのつけ方なのかもしれない。

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