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創作恐怖話〜新感覚恐怖へ〜コミュの【黒百合は枯れない】 七話

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木曜日

「あー、みんな…もう…いいからさ。」
龍太は昼休み、今日も図書館へ向かおうとする4人へ言った。
「え、いいって…。」
「いや、もうどうせ本読んだってわかんねえだろうしさ。みんなに迷惑かけているだけだよ。」
その発言に4人は言葉を失うが、「龍太がそういうなら」と言い、
4人の反応を見て龍太はそのままどこかへ言ってしまった。
残された4人は、歩いていく龍太の背中をただ黙って見ていた。

(明日か…。)
龍太は校舎の屋上のフェンスにもたれ、青空を見上げた。
「やっぱ…誰も犠牲になんて…できねえよ。」
ぽつりとつぶやく。
しかし、その選択は、龍太に一つの覚悟を強要することになる。


(俺が行くしかないよな…。)


泣くわけでもなく、怒るわけでもなく、ただ冷静にそう思った。
程度の差はあれ、あの夜からこうなる覚悟はできていた。
いや、覚悟を決めるための心の準備をしていたと言った方が正しいのかもしれない。
そして今日、その準備が整ったのだ。
しかし、ただで自分の命を捧げるための覚悟ではない。
命をかけて、最後までやれるだけの抵抗を試みようとする覚悟である。
ただ、その抵抗するすべがわからないのだ。
そのためにこの一週間、色々調べたわけだが、結局なにもわからずじまいだった。
(それでもやるしかない。こうなったら正面から行ってやるしかない。)
一つ深呼吸したあと、また校舎の中へと向かった。

自分の人生の中で大きな決心をしたと思うと、授業を受けていることがバカバカしくなり、
龍太は仮病を使い、学校を早退することにした。
かといって、何か目的があって早退したわけではなかったので、
見納めになるかもしれないということで街中を歩き回ることにした。
とりあえずまずは、学校を境に、家と逆方向にある駅方向へ向かうことにした。

そこは学校から最も近い駅であったが、それなりの大きさを有している。
周辺にも比較的大きな建物が目立ち、龍太が住む街の中では最も人が多い場所であった。
そこについたときには2時を過ぎており、周りは多くの人であふれていた。
(結構若い人が多いんだな。)
平日のこの時間は学校にいるため、少し新しい事実を発見した気分になっっていた。
しかし学校からそのまま足を運んだため、格好が学生服のままだった。
そのため、警察のお世話にならないように建物の中には入らず、
大通り沿いをそのままノンストップで進んでいこうとした。


その時だった。


龍太の目の端は、無意識にあるものをとらえてしまった。










左側の少し狭くなった路地から、









白い服を着た女がこちらに近づいてきている。



それに対して体は無意識に反応してしまう。

一瞬ビクッと震えてしまい、心臓はバクバク、皮膚からは冷たい汗が噴出す。

まさかこんな時、こんな場所、こんな状況で出会うことはまったく想定していなかった。

(な、なんなんだ…。また脅しにきてんのかよ…。)


その間にもどんどん女は近づいてくる。




龍太はゆっくり首を左に向けた。





















ホッと体の力が抜けた。

ただ白いワンピースを着ただけの、ヤツとは似ても似つかない女性だった。

女性はチラッと龍太のほうを見るが、そのまま目の前を横切り、大通りの雑踏の中に見えなくなった。

龍太は額の汗を手のひらでぬぐうと、足早に自宅への最短ルートへ向かった。




駅を離れ、自宅へ近づくにつれて周りの風景がどんどん質素になっていき、
道を歩く人間も雑音もすくなくなっていった。
龍太は歩きながら、駅での一場面を思い返していた。
(クソ!覚悟を決めてたつもりなのに…。あんな見間違いしちまうなんて…。)
絶対に間違えることはなかったはずである。
しかし、ありえないことが起こっているのは、龍太の心の中にヤツの影が大きく影響しているためで、
それは龍太自身もわかっていた。
(へへ…。強がったってだめだな。)
一度覚悟を決めても、その場面になれば揺らいでしまうのが大多数の人間である。
ましてや、龍太はまだ一高校生である。
一度決心したことをゆるめるなというほうが酷であろう。


家まであと数百mのところまで来ると、龍太は足を止めた。




その肩は小刻みに震えていた。








































(…死にたくねえよ。)

























龍太の目からは、熱い涙が流れた。




















そして…金曜日を迎える。




続く

コメント(14)

いやあ、前回のミスから立ち直れてませんふらふら

そろそろクライマックスだってのに…

果たして、僕はみなさんの期待に応えることができるのか…

とにかく、必死になってがんばりたいと思いますひよこ

あともう少しなので、最後までお付き合いしていただければうれしいですひよこひよこ
ダメ元でお祓いにいこうよ泣き顔あせあせ(飛び散る汗)

ラストが近づいてきましたね。正直、どうなるのかまったく想像がつきません┐('〜`;)┌
続き楽しみにしていますわーい(嬉しい顔)
ひよこピヨ
かず99さん
彼はもうダメです。
そろそろ僕とともに力尽きますふらふら

オッキーさん
中々頭の中のイメージと違ってきてます泣き顔
みなさんのコメントを支えにがんばります。

R嬢さん
そ、それは…
こいつらがお払いすればいいという頭がないということで勘弁してください乙女座

あやっぺさん
延長されますか?
延長料金は一日5000円となっておりますひよこ

モグさん
そのドキドキ止めてやるぜ!
くらえ!ハートブレイクショットパンチ

誉さん
え!?
も、もしかして、僕のこと好きなんですかハート

あかしょo(†∀‡)o
??????????
が、がんばりますあせあせ(飛び散る汗)
あぁ栞ってのは後で読む用に挟むあれ♪

帰ったら読みますo(≧∀≦)o
かわいそうexclamation
友達を疑う気持ちも解るなぁ。
本当の事知らないからめんどくさいのも解るけど台風
次楽しみです電球電球
うわぁー(長音記号2)めちゃめちゃ気になりますってーーexclamation ×2(笑)
そら死にたくないよね〜龍太くんあせあせ(飛び散る汗)

はぁ〜気になりすぎてソワソワしてしまうたらーっ(汗)
頑張ってくださいねわーい(嬉しい顔)ぴかぴか(新しい)

楽しみにしていますからウインクるんるん


龍太はどうなるんだろうあせあせ(飛び散る汗)


あかしょo(†∀‡)oさん
あ、栞はわかってたんですけど、なぜそう書き込んだのかがわかんなくてあせあせ

ももこさん
そう言ってもらえるとうれしいですわーい(嬉しい顔)
そのあたりかなり無理やりっぽく書いたんでたらーっ(汗)

ねぇさん
「死にたくねえ」っていう部分がこのシリーズ最大の泣き所…だと思います冷や汗
さあ、ないてくださいひよこ

しょくぱんまんさん
この後意外な展開、龍太は死ぬかもしれませんひよこ
しかし、予想外に生きるかもしれませんひよこ

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