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イタリア世界遺産(JITRA)コミュの国際ル―ルを無視する中国人

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五島列島・奈良尾港(長崎県新上五島町)から出港した遠洋巻き網漁船「第28野村丸」(135トン)の魚影探知機が大きな魚群を捉えた。

【フォト】集魚灯で海面を照らす中国かぶせ網漁船

 「よし、このあたりだ。集魚灯をつけろ!」。昨秋、漁労長の吉本洋一郎(66)がこう命ずると、5隻の船団は巻き網漁の陣形を整え、集魚灯が漆黒の海面を照らした。

 「これは大漁だ…」。吉本がそう思った直後、レーダーに別の船団が近づいてくるのが映った。

 「虎網の連中だ!」。まもなく400トン以上もある大型漁船が野村丸の数メートル先にまで接近してきた。ぶつかればこちらの損害も大きい。吉本はせっかく見つけた漁場をあきらめざるを得なかった。中国漁船は魚群を自力で探そうとはしない。漁場をよく知る日本漁船が集魚灯をつけたのを見計らって横取りするのが、常套手段なのだ。

 しかも「虎網漁」と呼ばれる新手の漁法を編み出した。400〜500トンの大型漁船が強力な集魚灯で魚群を集め、長さ1キロ以上の袋状の大型網に魚群を追い込んでホースで根こそぎ吸い上げる。一回の漁に要する時間はわずか1時間余り。乱暴なやり方なので魚は傷むが、巻き網漁の数分の1の人手で数倍の漁獲量を見込める。網を広げた時に袋状の部分がトラの顔のように見えることからその名が付いたという。

 野村丸が被害を受けたのは1度や2度ではない。吉本は憤りを隠さない。「とにかくむちゃくちゃさ。他の船が漁を始めたら接近しないという漁師の常識がまったく通用しないわけよ。『どうせ日本の漁船は逃げるだろう』と図に乗ってるんじゃろ。ケンカしたら国際問題になるし、船が損傷したら大変なんで悔しいけど泣き寝入りしかないわけよ…」

 東シナ海でのサバ・アジの良好な漁場は、日中両国の排他的経済水域(EEZ)が重なり合う「日中中間水域」にある。日中漁業協定により、両国の漁船が自由に出入りできることになっており、どんな乱暴な操業をしようと日本側が一方的に摘発できない。

 ここで中国漁船が虎網漁を始めたのは4、5年前から。年々その数は増え、昨年1年間だけで、水産庁は約280隻の虎網漁船を確認した。その多くが福建省や浙江省を拠点にしているとみられる。

 これに対して、この海域を漁場とする日本の漁船はわずか10船団50隻余り。しかも日本は過去の乱獲への反省から、巻き網漁船の集魚灯の強さや網目の大きさ、漁獲可能量などを厳しく規制している。

 中国にはそんな規制はない。というより、中国当局は虎網漁船の操業実態をきちんと把握していないとみられている。虎網の網目は小さく稚魚や小魚まで吸い取るため、東シナ海の水産資源はすさまじい勢いで枯渇しつつある。

 虎網漁船がさほどいなかった平成21年の長崎県のサバの漁獲量は9万1千トンだったが、24年は6万8千トンに激減した。アジの漁獲量も21年の5万2千トンから24年は4万6千トンに減った。

 15歳から船に乗り、東シナ海の漁場を知り尽くしている吉本は、魚群がかつてないほど少なくなったと感じている。

 「虎網のせいとしか考えられん。連中には子や孫の代まで資源を守るという考えはないので稚魚も関係なく捕っていく。今もうかればいいんじゃろ。彼らが集まる海にはもう行かんよ…」 (敬称略)

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