けっこう大きな事件があったので、ちょっと書いておこうと思いまして。もう聞いている人も多いと思うけど、 先週の土曜日11月28日(土)に、路上で暴漢に襲われました。いやぁ、じっさい、シャレになんなかったよ。その日は、いま客員研究員として所属しているInternational centre for sports history and cultureという研究所兼大学院の所長でRichard Holt先生という人の家に夕食に招かれていて。詳しく言うと、そのホルト先生の隣の家の人が、レスター大学の先生で、その奥さんが台湾の人で、おいしい台湾料理を作ってくれるから、みんなで食べようということになっていたの。そいで、ワインなんか買って、いそいそとホルト先生の家に向かっていたわけだ。オレの家からホルト先生の家までは、歩いて15分くらいかな。 この季節では、イギリスの夕方はもう真っ暗。まあ、4時半にもなれば真っ暗だし、日本ほど街灯が明るくないのは確かなんだけど、この辺は閑静な住宅街で、普段は安全なところなんだ。2本の人通りの多い通りを結ぶ住宅街のなかの道を歩いていたんだけど、土曜日の夕方で、たまたま人通りがなかった。でも、5時40分頃だぜ。 突然、ガーン!!!と頭に衝撃が。最初、なにが起こったのかわからなかった。じっさい、なにかが上から落ちてきて、頭を直撃したのかと思った。で、反射的に振り向こうとしたら、目の前にハンマーが見えて、今度は顔面をガーン!!!その場に倒れ込んだ。オレは鈍いのか、それでもまだ、なにが起きたのかを十分に理解できなかったんだけど。そしたら"Where is your wallet?"っていう声が2回聞こえて、やっと事態が飲み込めた。強盗に襲われたんだと。 「殺される。。。」生まれて初めてそう思った。もしも相手の姿を見ていたら、たぶんすごい恐怖感に襲われたんじゃないかと思うんだけど、後ろからいきなりきたし、暗かったんで、相手がまったく見えないまま、前屈みのような形で路上に膝をついて倒れ込んだ。正直、どうしたらいいのかわからなくて。結局、何発殴られたのかは覚えていないし、じっさいあんまり細かいことは覚えていないんだけど。でもちょっとのあいだ、なぜか相手の動きが止まった気がした。もしかしたら相手もそれほど慣れていなくて、殴ったはいいけど、そのあとどうすればいいのか躊躇していたのかもしれない。とにかく、その瞬間に「逃げられるかも。。。」と思ったんだ。 もう、夢中だったので、怖いという気持ちはわかなかったし、なにも考えず、とにかく立ち上がって、人通りの多い道に向かって全力で走った。こういうときには大きな声を出したほうがいいと、なにかで読んだ気がしたので、"Help !"と大声で2度ほど叫びはしたけど、とにかく全力で走った。 結局、相手は追いかけてこなかったようで、どうにかホルト先生の家まで逃げることができた。ドアを開けたときにホルト先生は電話ちゅうだったんだけど、目を丸くして、「友だちが血だらけで、ドアの前に立ってるんだ。またね!!」と言って、電話を切って、オレは「通りで襲われて、ハンマーで殴られた」と言った。それで急いで警察と救急車に電話してくれて。でも、40分待ってもどっちもこなくて、結局、夕食に招いてくれたホルト先生の友だちのクルマで病院に。そこでも、全身血まみれのまま、長時間待たされて。まったくさんざんだった。 上唇を7針、額を2針縫って、たんこぶはできるし、前歯は1本きれいになくなるし。でも、さいわいなことに、怪我はそれほど深刻なものではないようで、CTスキャンもとったけど大丈夫そう。なにもとられなかった。 まあ、くわしく話すと長くなるので、この先はまた今度。 海外にはけっこう行くほうじゃないかと思うけど、さすがにこんな経験は初めてだよ。ここレスターは、基本的に平和な町で、周囲の人もほんとうに驚いていた。でも、ここのところハンマーやナイフで強盗に脅されて金などを奪われる事件がほかにも2件起きたみたい。地元新聞のトップ記事にはなるは、BBCのローカル版にインタビューは受けるは、ちょっとした騒ぎだった。マスコミのインタビューも、受けるかどうか迷ったんだけど、やっぱりこういうことはみんなに知らせないとと思って。 おかげで最近では、買い物に行った先で「新聞見たぞ。たいへんだったな。もう大丈夫なのか?」とか聞かれたりして、いまやちょっとした有名人。でも、オレが財布を渡さなかったことと、けっこうケロッとしていることで、なんかタフガイみたいな扱いになっちゃった。でもこれは、ほんとうに偶然の結果で、命が危なかったら、いつでも金は渡そうと思ってたんだけど。ほんとうに運が良かった。ただ、それだけ。でも、もうこういうのはカンベンだよな。 「国際スポーツ文化論」ゼミということで、みんも海外に行く人が多いけど、いつも危険と隣り合わせであることは、お互い十分に自覚しようね。危ない所には近づかない。金は捨てても命は守る。チャンスがあったら逃げる。「てびき」に書いておけば良かったかな。 まあ、日本人のなかにはなんかオレの注意が足りないようなことを言う人がいて、現にそういうメールをくれた人もいたんだけど、これが東京で起きないと言う保証はどこにもないんだよなぁ。みんなも気をつけてね。オレとしては自分の側にはまったく落ち度はなかったと自信を持っているし、これで「注意が足りない」とか「知らない土地では夜道を歩かないこと」とか「日本人は甘い」とか知ったかぶりを言うんだったら、もう「生活するな」というのと同じな気がする。そう思う人は観光旅行だけにして、ホテルからでなければいいんだよ。オレは、誰がなんと言おうと、今まで通りの生活を続けるゼイ。クルマもチャリも手に入れて、万事絶好調なんだからさ。 心配してくれたみんな、ありがとう!!!早いとこ怪我を治して、研究を再開したいよ。それ以外はほんとうに楽しいからね。いやあ、それにしても、ほんとうに今回ばかりはほんとうに死ぬのかと思った。。。でももう大丈夫☆