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静大人経アジア経済論ゼミコミュの経済論集 完成 はじめに・第1章・第2章

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完成した経済論集です。全部載せるの無理だったので分けて載せます。
ご意見、ご感想お待ちしております。

はじめに

BOPとよばれる人々が存在することをご存知だろうか。 世界における富の分配と収入を生み出す能力は「所得階層を構成する経済ピラミッド」という形で捉えることができ、その底辺に属する人々をBottom Of the Pyramid(BOP)と呼ぶ。数にして約40億人が位置し、一日二ドル未満で生活している。BOPの人々の購買力は先進国に住む人々とは比較にならないが、人口の多さから言えば貧困層はかなりの潜在的購買力を持っていることになる。そのため、BOPの将来性は高く、BOPを市場と見た場合潜在的な可能性に満ち溢れている。
ではこのBOP市場に対しどのようなアプローチをしていけばよいのであろうか。「BOP市場は成長する市場にはならない」という先入観が社会通念となってしまっている現状においてそれを取り除くことからある意味イノベーションが始まるであろう。BOP市場において12のイノベーションが存在する。
1. コストパフォーマンスを劇的に向上させる
2. 最新の技術を活用して複合型で解決する
3. 規模の拡大を前提にする
4. 環境資源を浪費しない
5. 求められる機能を一から考える
6. 提供するプロセスを革新する
7. 現地での作業を単純化する
8. 顧客の教育を工夫する
9. 劣悪な環境にも適応させる
10. 消費者特性にユーザーインターフェースを設計する
11. 貧困層にアプローチする手段を構築する
12. これまでの常識を捨てる
 
この12のイノベーション原則がどのビジネスにも当てはまるわけではない。経営者が選択し優先順位をつけることが大切になってくる。今までBOPの人々には購買力がないからBOPは市場として成長しないと思われてきた。しかし購買力平価の点から見ればBOP市場は13兆ドルを超える経済といえる。今、彼らを資本主義の犠牲者と考えるのではなく、ビジネスの対象として捉える考え方が世界で広まっている。貧困者を企業にとっての顧客と捉え、貧困者と企業が関わるのだ。
BOPの人々はたしかに貧しい。しかし彼らは貧しいだけでなく、様々な「貧困であるが故の不利益」をこうむっている。この不利益とは本来ならば得られるはずの権利が、経済システム上、BOPにまで行き渡らないことによって生じるものである。これにより、BOPは様々なものを剥奪されてきた。そしてその剥奪されたものの極みが彼らの命、つまり「健康」である。本論分ではこのBOPの「健康」が奪われる背景にある問題点を抽出し、この問題を解決するためには何が必要でどうすればそれが得られるのか、そして実際にBOPの医療を解決している事例を取り上げた上でBOPの医療問題を解決する必要性について述べたいと思う。

? BOPの医療の特性

BOPの医療の現人々が「貧困であるが故の不利益」を被っていることは前述したが、彼らは一体どんな不利益を被っているのか。その中身について見ていきたい。
BOPの医療についてはさまざまな問題があるが、その特性としてはまず一般的医療を受けるチャンスが少ないということだ。これは医療施設が都市近郊や中心都市にしかないという場合もある。それにおいてBOPの人々は治療を受けるために病院まで通うしかなく、通うことに関しても時間的・金銭的コストがかかってしまう。また病院に着いたとしても、待たされる時間がかなり長いために泊りがけで行くこともある。この場合においても治療費とは別に移動費や宿泊費などのその他もろもろのコストがかかってしまう。
もうひとつの特性としては、医師免許の持っていない者の診察や、古くからの慣習などが病院に通って治療することを邪魔していることもある。間違った治療法や薬を使用することで病状を悪化させたり、治るはずの病気が治らないということもあるのが現状である。
これらが要因となり、本来ならば防ぐことができるはずの病気や、受けることができる治療などが十分にいきわたらず、病状を悪化させたり、命が奪われたりしているのだ。
 こうした不利益の発生を防ぐためには、今まで行われてきた援助のような方法では通用しない。それはこれまでに貧困問題が根絶できていなかったことが証明している。これまで政府・NGOはじめ様々な組織・団体が援助支援的な活動を行ってきた。しかし援助という形態は資金や活動力に限界があり、財務的に持続性・自立性がない。
だが企業は、NGOや政府にはない技術力やマーケティング能力を持ち合わせているうえに、あくまでビジネスなので財政的に自立し、持続性も備えている。それに、地域に密着したNGOの知識を組み合わせる事が出来れば貧困層の目線に立った、大規模で利益のあがるビジネスが展開できるはずである。
しかしこの理想的なビジネスの実現のためには、質が高く、革新的なアプローチが必要である。単なる富裕層向けのビジネスを流用したものではなく、貧困者をターゲットとした新しいビジネスモデルを作り上げる必要があるのだ。
 
? BOPと医療へのイノベーション
 1章で述べたようにBOPビジネスを成り立たせるためには取捨選択されたイノベーションを起こす必要がある。ではBOPの医療問題においてはどのようなイノベーションに特化していかなくてはならないのだろうか。

・顧客の教育を工夫する
 BOPのほとんどの人々は読み書きに乏しく、そのうえ彼らはメディアダークに住んでいるため、企業による魅力的な商品があったとしても、その商品の正しい使い方やメリットをテレビやラジオを使って教育することはできない。また慣習的な治療法などの執着が強く、正しい医療の成果を知らしめる必要がある。そこで企業はBOPの顧客をどうやって教育するのかを考えなくてはいけない。

・win-win関係
これまで政府・NGOはじめ様々な組織・団体がBOPに対し援助支援的な活動を行ってきた。しかし援助という形態では資金に限界がある。また片方に対し一方的な関係であることから財務的に持続性・自立性がない。よって、イノベーションを行っていく際には、BOPの貧困層を「消費者」として扱うことで、彼らに尊重や自尊心、選択の自由を与え、貧困という苦しい境遇から抜け出す機会を与えるBOPへの効果だけでなく、BOPでの市場開発や効率的なビジネスモデルの開発を行なう企業に対しても、広大で新しい市場への切符の入手や収益性の向上などの効果をもたらす。このように、双方に利益が生まれるWin-Win関係を築いていく必要がある。そして、Win-Win関係を築くことにより、今まで出来なかった財務的な持続性や自立性を確立させることが出来るようになる。

・コストパフォーマンスにおいて
 BOP市場でイノベーションを起こすには、コストパフォーマンス、すなわち価格と性能の関係を今までの常識を忘れて最初から考え直す必要がある。これは、ただ単に価格を下げるというのではなく、価格の低下とそれに伴わない性能の向上が重要である。この理由として実際に、今までに多国籍企業の多くがBOP市場に既存の製品やサービスによりアプローチをしてきたが、価格設定が高くBOP市場の潜在顧客に手が届かなかったり、その性能や機能が市場に適さず、ほとんどが失敗したことが挙げられる。これらのことから、多国籍企業は価格と性能の関係を根本的に考え直し、全体的なコストパフォーマンスを30〜100倍ほど向上させていくアプローチを行なっていく必要がある。

・インフラ整備
BOP市場では、インフラ整備が不十分である。それは、インフラ整備を国が行なうにしても、膨大な費用がかかるためであったからである。しかし、インフラ整備を進めていくことは重要であり、ここで企業の技術力を活かしたインフラ整備への取り組みまたは、それに変わる解決策が必要となる。

コメント(3)

あぁ、なんか言ってたなあせあせ(飛び散る汗)
完成させることに夢中で、そこ忘れてた。。

でも、提出してしまったものは取り消せないので

発表のとき気をつけましょう!!
ほんとだー。全然きづかんかったわー。まぁしょうがないね。

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