Master Of The Universeが、自分の子供達を地球に送った。サルから進化した人間達の進化を、より早めるため、というのが目的だったが、Master Of The Universeは、地球という美しい惑星を、自分の支配下に治めたかった。まだ、人類がそれほど進化していない頃、地球は、宇宙中のMasterたちの遊び場だった。美しい自然の滝で、女神も男神も一衣纏わぬ姿で、アヴァンチュールを愉しむ惑星だった。 進化した人類は、殊に娘たちが、あまりにも可愛かったので、神の子達は、人間の娘達と交わって、子孫を残した。 しかし、それを、見ていた人間達は、神の子でさえ、人間の娘に手を付けるのだからと、不品行を公然と行うようになった。 一度、地球は水の底に沈み、ノアの子孫だけが残された。 やがて、再び、ソドムとゴモラという、悪徳の栄える街が出来た。ソドムとゴモラでは、一人の女を数十人の男達が輪姦するのは、極普通の事だった。年頃になった娘は、皆そういった扱いを受けた。女達も、巻き髪の少年を見つけると、数十人で男の子を輪姦した。父、母、問わず。娘、息子、問わず。人の妻、人の夫問わず。叔父、伯母、問わず。従兄弟、従姉妹、問わず。24時間スワッピングパーティーが、毎日、毎晩、繰り広げられていた。 或る、預言者の一家が、ソドムとゴモラは、もうすぐ滅びる事を知っていた。彼等の一家は、山の上の洞穴に隠れ、ソドムとゴモラは燃え、生存者は一人もいなかった。 洞穴に生き残った、預言者の一家には、二人の娘がおり、年頃になっても、青年らしい青年は、街は破壊しつくされ、一人も生き残っていなかったので、預言者の父に、酒を飲ませ、父の寝床に入り、一児をもうけた。妹もまた同じ様に、父に酒を飲ませて、父の寝床に入り、一児をもうけた。 その後、その預言者の子孫は、新しい地に赴いた。郷に入らば、郷に従えで、預言者の子孫は、妻を連れ、その地の王に謁見した。実はその妻は、腹違いの妹だった。王は、預言者の子孫が連れている女が、あまりにも美しかったので、一目惚れした。預言者の子孫は、王に、 「この女は私の妹です。」 と、言って、王に差し出した。預言者の子孫は、たいそう贅沢な暮らしを許された。 或る夜、王のもとに、Master Of The Universeのお告げが入った。 「お前が娶ろうとしているのは、あの男の妻だ。」 王は、預言者の子孫を宮殿に呼び寄せ、 「お前は、私に大罪を犯させたいのか?」 と、問いただした。戒律を守っていた、その地の王にとって、人の妻に手をかけるのは、大罪だった。預言者の子孫は、 「確かに、その女は、私の妻でありますが、私の腹違いの妹でもあります。」 と、答えると、王は、預言者の子孫に、女を返し、広い領地と、数十頭の羊、金銀財宝を与えた。
宇宙から、地球に入植した、子孫達に、21世紀に入り、迫害がますます過酷になりつつあった。植民者達は、本当にMaster Of The Universeに、 「いつ、人間どもを滅ぼしてくれるのですか?」 と、尋ねた。 しかし、Master Of The Universeは、サルから進化した人間が、高い知能を持ち、高い技術力を得、そして、それを地球の環境保全のために、科学を使い出した事を、高く評価していた。イエスキリストが復活し、7つの封印を解いた時に起こる、7つの災害は、人類の科学技術力で回避された。Master Of The Universeは、植民者の子孫の誰にでも、宇宙のもと来た惑星に還ることを、許した。そして、地球に残された人々は、シリウス星人のもと、高い高等教育を、全人類が、自然と、生涯学習できる環境に、整備されていった。もはや、普通の主婦や、一社会人が、いっぱしの学者だった。 オリオン座には、約2000年かけられ、建築されてきた、宇宙中の宝石が鏤められた荘厳な宮殿が完成した。そこには、24人の長老達が住んだ。全宇宙の霊性の高い存在が、お伺いを立てに来る、宮殿になった。地球出身のもので、その宮殿の門に入れるものは、あまりいなかった。