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ASKA TEMPLEコミュのSF小説「Children From the Universe」

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Children From the Universe
ヨハン ユーベル

第1章 旧約聖書の世界

 Master Of The Universeが、自分の子供達を地球に送った。サルから進化した人間達の進化を、より早めるため、というのが目的だったが、Master Of The Universeは、地球という美しい惑星を、自分の支配下に治めたかった。まだ、人類がそれほど進化していない頃、地球は、宇宙中のMasterたちの遊び場だった。美しい自然の滝で、女神も男神も一衣纏わぬ姿で、アヴァンチュールを愉しむ惑星だった。
 進化した人類は、殊に娘たちが、あまりにも可愛かったので、神の子達は、人間の娘達と交わって、子孫を残した。
 しかし、それを、見ていた人間達は、神の子でさえ、人間の娘に手を付けるのだからと、不品行を公然と行うようになった。
 一度、地球は水の底に沈み、ノアの子孫だけが残された。
 やがて、再び、ソドムとゴモラという、悪徳の栄える街が出来た。ソドムとゴモラでは、一人の女を数十人の男達が輪姦するのは、極普通の事だった。年頃になった娘は、皆そういった扱いを受けた。女達も、巻き髪の少年を見つけると、数十人で男の子を輪姦した。父、母、問わず。娘、息子、問わず。人の妻、人の夫問わず。叔父、伯母、問わず。従兄弟、従姉妹、問わず。24時間スワッピングパーティーが、毎日、毎晩、繰り広げられていた。
 或る、預言者の一家が、ソドムとゴモラは、もうすぐ滅びる事を知っていた。彼等の一家は、山の上の洞穴に隠れ、ソドムとゴモラは燃え、生存者は一人もいなかった。
 洞穴に生き残った、預言者の一家には、二人の娘がおり、年頃になっても、青年らしい青年は、街は破壊しつくされ、一人も生き残っていなかったので、預言者の父に、酒を飲ませ、父の寝床に入り、一児をもうけた。妹もまた同じ様に、父に酒を飲ませて、父の寝床に入り、一児をもうけた。
 その後、その預言者の子孫は、新しい地に赴いた。郷に入らば、郷に従えで、預言者の子孫は、妻を連れ、その地の王に謁見した。実はその妻は、腹違いの妹だった。王は、預言者の子孫が連れている女が、あまりにも美しかったので、一目惚れした。預言者の子孫は、王に、
 「この女は私の妹です。」
と、言って、王に差し出した。預言者の子孫は、たいそう贅沢な暮らしを許された。
 或る夜、王のもとに、Master Of The Universeのお告げが入った。
 「お前が娶ろうとしているのは、あの男の妻だ。」
王は、預言者の子孫を宮殿に呼び寄せ、
 「お前は、私に大罪を犯させたいのか?」
と、問いただした。戒律を守っていた、その地の王にとって、人の妻に手をかけるのは、大罪だった。預言者の子孫は、
 「確かに、その女は、私の妻でありますが、私の腹違いの妹でもあります。」
と、答えると、王は、預言者の子孫に、女を返し、広い領地と、数十頭の羊、金銀財宝を与えた。


第2章 資本論の利潤率傾向低下法則

 カールマルクスの資本論において、資本の利潤率傾向低下法則が述べられてある。利潤率M/C+V(M=剰余価値、C=不変資本、機械設備など、V=可変資本、人間労働力)の上限は、V+M/Cである。これは、もし、V(可変資本、人間労働力)の賃金を0にした場合、得られる、数値である。この後者の逆数である、資本構成C/V+Mが上昇するにつれて、利潤率は、
低下していかざるをえない。
 資本構成、C/V+Mでは、人間労働力、可変資本による、剰余労働=剰余価値が増えるにつれて、数値が下がって行く。結局、剰余価値を追い求めた結果、資本の利潤率は下がるのである。
 さて、機械の不変資本が、剰余価値を産む、と仮定した場合、C+M/Vという数式を置く事ができる。不変資本である、機械設備が、剰余価値を産み、可変資本とされた、人間労働力が等価であり続ける場合、資本は、利潤率の傾向低下を、起こさない。


第3章 新約聖書の世界

 宇宙から、地球に入植した、子孫達に、21世紀に入り、迫害がますます過酷になりつつあった。植民者達は、本当にMaster Of The Universeに、
 「いつ、人間どもを滅ぼしてくれるのですか?」
と、尋ねた。
 しかし、Master Of The Universeは、サルから進化した人間が、高い知能を持ち、高い技術力を得、そして、それを地球の環境保全のために、科学を使い出した事を、高く評価していた。イエスキリストが復活し、7つの封印を解いた時に起こる、7つの災害は、人類の科学技術力で回避された。Master Of The Universeは、植民者の子孫の誰にでも、宇宙のもと来た惑星に還ることを、許した。そして、地球に残された人々は、シリウス星人のもと、高い高等教育を、全人類が、自然と、生涯学習できる環境に、整備されていった。もはや、普通の主婦や、一社会人が、いっぱしの学者だった。
 オリオン座には、約2000年かけられ、建築されてきた、宇宙中の宝石が鏤められた荘厳な宮殿が完成した。そこには、24人の長老達が住んだ。全宇宙の霊性の高い存在が、お伺いを立てに来る、宮殿になった。地球出身のもので、その宮殿の門に入れるものは、あまりいなかった。



第4章 2030年の地球

 もはや、2030年の地球は、平和な惑星だった。シリウスの教育は功を為し、地球人の全ては、それなりのインテリだった。もはや、利潤を追求するだけの、エコノミックアニマルはいなかった。投資家になる条件は、まず、第一に、慈善家である事が、モットーとされた。世界の何処かで利潤が出ると、もう一方の世界の何処かの損失を補う、循環型グローバル経済システムが、世界中を潤した。それは、社会主義と資本主義が、うまくバランスの取れた世界経済システムだった。
 エンターテインメントは、20世紀型のエンターテインメントが、伝統芸能となり、続いていた。極まれに、プレイアデス星のMaster,Zimmy Zdbacのいたずらによる、UFOステージLIVEが、プレイアデス星のミュージシャンらによって、世界中の各都市の頭上で行われたが、人々は、
 「UFOの音楽。」
としてしか、扱わなかった。
 UFOによる、宇宙旅行は、誰もが、或る方法で、できるようになった。UFOの地球から宇宙への離着陸は、24時間、世界中の何処でも行われていたが、特別、空港があるわけではなかった。或る方法で、呼べば、UFOは、地球の何処にでも、離着陸し、宇宙に行き、帰って来れた。UFOを呼ぶ方法や、宇宙旅行体験記の本は。いつでも、ロングセラーになっていたが、そういった本達は、スピリチュアルの本として、新聞等の書評欄に載る事はなかった。地球人には当たり前の事であり、暗黙の了解だった。
 もはや2010年代の混乱は、嘘のように、2030年代の地球は平和な惑星になった。そして、地球の平和は、宇宙の平和だった。ルシファーは、2010年代、特殊訓練を受け、 2012年、もとの惑星の天使として、昇天した。宇宙は普通にUFOだけが、飛び回る平和なUniverseになった。

コメント(1)

去年の「溺死ジャーナル2011」にて、掲載された、johnubel自作小説です。

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