ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

大人は伝えているか?コミュの日本のリーダー

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  中学3年生の夏休み、恩師から出された課題研究は、新渡戸稲造の
『武士道』(岩波文庫)の内容をまとめることでした。

  今にして思えば、中学生には難解な作品でした。それでも私は、
新渡戸が説く日本人特有の心情が既に自分にも身についていることに
気づかされ、嬉しく思ったことを記憶しています。

  ご存知のように、新渡戸は大学教授、貴族院議員、
国際連盟事務次長などを歴任し、国際的にも高く評価された
最初の日本人と言えるでしょう。また、かつての五千円札に、
彼の肖像が使われていたことでも有名です。

  その彼の手による『武士道』は、まだ日本が未開の国と
欧米から思われていた明治の時代、37歳という若さで、
しかも流麗で説得力のある英文で書かれたものでした。
やがて各国語に訳され、世界のベストセラーになったのです。

  数年前のことですが、ある勉強会で、その『武士道』の初版を
英文のまま読み直す機会がありました。内容の素晴らしさも
さることながら、あらためて感銘を受けたのは、新渡戸の
博識と洞察の深さです。

  実際、古代ギリシャの時代から近代に至るまで、世界各国の
政治・経済・宗教・法学・哲学・文芸等に関する、彼の豊富で深い
知識と理解に驚かない人はいないでしょう。もちろん、その上で
日本の歴史や伝統文化、精神性の優位を説いた彼の洞察力には、
本当に頭が下がります。 

  「偉い人より、立派な人になりなさい」

  これは、中学時代の恩師の口癖でした。恐らく恩師は、
『武士道』の内容をまとめる作業を通して、我々生徒に
「立派」の意味を考えさせたかったのだと思います。
実際、私にとって「立派」というのは、
「誠実、責任、信頼、正義、やさしさ、勇気、礼節、いたわり、誇り」であり、
どれも『武士道』の中に出てくる言葉なのです。

  東日本大震災では、被災者の節度ある冷静な行動や態度が
世界中から賞讃されました。それこそ日本の一般庶民には、
『武士道』の立派な心が受け継がれていたのです。

  だとしたら、今の日本に必要なのは、新渡戸ほどの博学多才では
ないにしても、武士道精神に満ちた立派なリーダーではないでしょうか?

  もちろん、外国要人を前にして、メモを読み上げて会話するような
首相では困ります。「中止を了解してくれるまで、何度でも足を運ぶ」と
約束しながら、その後は一度も出向かないような大臣でも困るのです。

  震災復興を担う日本のリーダーとなる偉い人は、今度こそ
立派な人であって欲しいと願わずにはいられません。


コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

大人は伝えているか? 更新情報

大人は伝えているか?のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング