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ピンクマ家物語コミュのPart20 「黒き人−最終章−」 後編

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頭の中がグルグル回る

汗が噴き出す

足が震える



                恐怖。



これは紛れもない恐怖そのもの



逃げなきゃ


黒「何度もお前と会ったな・・・だが常にお前の近くには助けてくれる者がいた・・・」


ダメだ、逃げなきゃ


黒「近づきたくても無理だった、だからお前の友達を装った。そう言えばお前はすんなりとそちらから近づいてくるはずだった・・・」


そんなこと説明しなくていいよ・・・
今のはなかったことにしてくれよ・・・


逃げなきゃ・・・逃げなきゃ・・・









なんで



なんで動かないんだよ・・・ッッ


逃げなきゃ・・・・・ッッ!!!!!






黒「でももういい。さぁ、一緒に行こう」



そう言い放ち、部屋の電気はついたままなのに
徐々に部屋が「闇」に包まれる

外よりも

暗く

深く

黒く

闇へと染まる


そしてやっと気づく



オレの右目だ


オレの右目をアイツが持っている


手に持っているのではなく、アイツの顔にオレの右目がある




どんどん暗くなっていく


暗くなると同時にオレの指が黒くなり
周りと同化して消えてゆく






声を出そうとしたが声が出ない



     怖い



・・・怖い怖い怖い怖い怖い・・・


死ぬのか?


オレはこのまま死ぬのか?



口が奪われるのがわかる



相手の顔に口が現れるから

相手は口が裂けそうになるくらいニッコリと笑う



痛い


奪われた部分がピリピリと痛む


もう助からない


そう頭の奥底で思う


もう助からない
誰もいない
このまま一人死ぬのか
消えるのか
体が全部黒くなったら・・オレがあれになるのか・・・??



だが諦めない

何故か抵抗する


力を抜かず、必死に動こうとする




だが動かない



助けて





誰か助けてくれ・・・ッ


皆が帰宅するまでにまだ一時間はある
もっとかかるかもしれない





もう無理だ

本当に無理だ


助からない



すでに片足と
腕は肘までを奪われている




痛い痛い痛い・・・


徐々に痛みが増す




意識を失いそうになる
















                バチンッッ!!!



その瞬間
物凄い破裂音がする


それと同時に部屋の暗さが一気に引いてゆく

オレの体が元通りになりその場に座りこみ、壁にもたれかかる



なんだ?


何が起きた?



オレはグッタリしながらも何が起きたのかを確認しようと辺りを見渡す

目が回る

頭が痛い


よく見えない



誰だ



黒い人の前に誰かが立っている


男・・??

いや、女・・??


・・スカートだ

アレはスカートだ。
窓が開いているため風でカーテンと、その人のスカートがなびく




女「・・・消えなさい・・・もう・・え・・あ・・・・」


かろうじて最初の言葉だけが聞こえた


あとは聴き取れない



黒「ふざけるな!!」

黒いほうの声は頭の中に響き渡るのでよく聞こえる



女「・・・ぁ・・・」



・・母音しか聞こえない
しかもたまにしか
小さく囁くように彼女は話している


黒「オレのもんだ!!! もう俺のもんなんだ!!」


なんのことだよ・・・
オレの体か?
こんな病気で弱いカラダなんかがなぜそんなに欲しいんだよ?
もっと元気で健康なやつの体を求めろよ




黒「だまれえええええぇぇぇぇッッ!!」




女の人の声は今回はまったく聞こえなかった
黒い人はそう叫びながら
少女を襲おうとする






バチンッ!!


すると、破裂音とともに黒い人の体の一部が吹き飛ぶ


黒「ぐぅああああああああああああああああああ」


雄叫びが響き渡る
頭の中が割れそうなくらい
漫画であればきっと窓が弾けているだろう
それほどの叫びが響き渡る



バチバチッッ!!   バチンッ!!!!



黒い人の雄叫びが響き渡る


同時に何かを叫びながら言っているようだが
すでに言葉にすらなっていない




しばらく破裂音が続き


最後の最後まで雄叫びを出し続けた黒い人は

完全に消滅した





周りの暗さは元通りになり、普通に電気がついている


頭が痛い

このまま意識を失いそうだ




その女性はゆっくりとこっちを振り向き、近づいてくる

オレの目の前まで来たらしゃがみ込みオレの顔を見ながら優しく触れる

傷痕が痛むと思ったが、彼女が触れた瞬間傷痕が無くなったのか
痛みを感じなかった。



彼女はとても悲しそうな顔をしながらこう言った


女「遅くなって・・ごめんなさい」




ありがとう




その一言を言いたかったが声が出ない

もうすでに限界だ

意識が飛びそうになる

だがどうしても意識を失いたくない

ありがとうの一言が言いたい


女「次は絶対、もっと早く来るからね・・・ それじゃ、またね」




オレは薄れる意識の中






その小さな少女が窓のほうへと歩き



白いワンピースと


大きな帽子についたリボンと


腰まである黒く、長い髪を風になびかせながら



光となってどこかへと消えてゆくのを


ハッキリと見届けた











          ・・・・〜黒き人シリーズ・完〜・・・






本来Part16で書く予定だった話しですが、これは記念すべきPart20でやるべきだと思い、急遽変更しました。
結局あの黒き人はなんだったのかよくわかりません。ただ危険なものであったことには変わりはないようです。
ちなみに自分の目ですが、あのあと鏡を見たら普通になっていました。傷というか変な痕もなくなっていてホッと一安心しました。

最後に現れた女性ですが・・まぁ、わかっているとは思いますが一応

やはりあの白い少女でした
前回も助けてくれて今回もまた・・

光となって消えてゆくのはこう・・体の中心から光の粒のようなものになって一気にブワァーっと全身が「光」になって消える感じでした。
言葉でというか文章で説明するのは難しい・・・


アレ以来「黒い人」とは会っていません。
なので一応これが最終章となりました♪


楽しんでいただけたなら嬉しいんですが・・・
この程度かぁーっとガッカリしてしまった場合はホントごめんなさい><


冒頭で言った「あの人の話」は黒い人のこともそうですが
白い少女の事でもありました。


一応Part30でやることはもう決まっています。
ホントは20でやるつもりだったのですがこの話を先にしました

Part30まで行けるといいですが・・ww


皆さんこれからもよろしくお願いします♪


ちなみにあのあとしばらくしたら綺麗になってモコモコフワフワしたワンコ達が帰宅しましたww
触ると気持ちよかったですww



はい、いじょッッ!!!

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