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☻人体生命科学と薬理学コミュの糖尿病治療の新たなトレンド」――山形大学医学部の富永真琴教授らが講演  http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=45209741&comm_id=275785

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http://health.nikkei.co.jp/news/rep/index.cfm?i=20040224hr000hr

山形大学医学部の富永真琴教授(左)と太田綜合病院附属太田西ノ内病院の増子晶子氏
 テルモは1月26日、東京・大手町で「糖尿病治療の新たなトレンド」というテーマでセミナーを開催した。山形大学医学部の富永真琴教授は講演で、「血糖値の厳格なコントロール治療によって、腎症、網膜症の予防は可能になった」とする一方で、「脳梗塞、心筋梗塞などの心血管疾患のリスクが現在、大きな課題になっている」と警鐘を鳴らした。
 はじめに、山形大学医学部臨床検査医学講座の富永真琴教授が「糖尿病治療の現況と重要度を増す血糖測定」と題する講演を行った。

 富永教授はまず、「厚生労働省の昨年の調査によると、糖尿病の疑いが強い人は国内で約740万人、可能性を否定できない「予備軍」を含めると1620万人と推定されており、5年で250万人増えている」と糖尿病が増加を続けている実情を述べた。しかも、「1997年の調査では、検査で糖尿病が強く疑われた人の45%は治療中だが、残りの半分以上はなんらかの理由で医療機関を受診しなかったり治療を中断したりして治療を受けていない」という深刻な実態も明らかにした。

 糖尿病にはいわゆる3大合併症の「神経障害」、「腎臓障害」、「網膜症」のほかにも、脳梗塞、狭心症・心筋梗塞、閉塞性動脈硬化症などの「心血管疾患」という生命に関わるリスクがある。

血糖コントロールで慢性合併症は予防できるか?

 富永教授は「血糖を正常人と変わらないようにコントロールできれば、慢性合併症は生じないのかどうか、1993年まではわからなかった。しかも、内因性インスリン分泌が欠けている1型糖尿病では血糖コントロールはきわめて難しいとされていた。しかし、血糖制御理論に基づいた治療法の進歩と、ヘモグロピンA1c、グリコアルブミンなどの血糖コントロール指標の確立によって、現在では厳格な血糖コントロールが可能になった」と、糖尿病治療の現状を解説した。

 実例として、「『ベッドサイド型人工膵臓』を使用し、静脈から連続採血して血糖値を測定しながらコンピューターでインスリン注入ポンプを動かすと、1型糖尿病患者でも1日中、血糖値を正常値の100前後に見事にコントロールすることができた。この装置は生活しながらは使えないが、この時のインスリン注入量を参考に、『強化インスリン療法』が考案された。患者が血糖値を自己測定しながら、常時注入する基本量に加えて、毎食後など1日に複数回のインスリン注射をすることで、かなりよい血糖コントロールが可能になった」と、インスリン強化療法について自らの経験を紹介した。

 血糖自己測定(SMBG)機器は各社から様々なものが出ている。その測定原理は「グルコースオキシダーゼ」、「グルコースヒドロギナーゼ」などの酵素の反応を利用したもので、「病院検査室の血糖測定法と原理は同じ」(同教授)という。

 そして、同教授は「研究の結果、強化治療により血糖を正常人と変わらないようにコントロールすれば、腎症、網膜症に関しては慢性合併症は生じないことがわかった」と結論づけた。

心血管疾患は“現在のリスク”

 「しかし、心血管疾患についてはいまだに克服されていない。糖尿病への挑戦の歴史は3つの時代に分類される。第1の時代は紀元前から1921年までで、挑戦の対象は糖尿病昏睡だった。それ以降1993年までが第2の時代で挑戦対象は腎症、網膜症などだった。1993年以降現在にいたる第3の時代には、心血管疾患が挑戦の対象になっている」として、腎症、網膜症への挑戦は医学的には10年前に終わっており、現在の医学上の最大の課題は心血管疾患であるとの見解を示した。

 さらに、「従来は『血糖値が高い人は将来、腎症、網膜症になる恐れがある』というように、主に未来のリスクが警告されていた。しかし、血糖値が高いことにより、今現在、動脈硬化が進行していることを忘れてはならない。心臓病、脳梗塞などの心血管疾患は“現在のリスク”だ」と警告した。そして、「心血管疾患の予防には予備軍からの血糖管理が欠かせない」と強調した。

 同教授は「『血糖値が気になる人は食事を制限しましょう』とか『運動しましょう』という言い方は間違ってはいないが、その前にすることがある。体重が気になる人が体重をはかるように、『血糖値が気になる人はまず血糖値をはかりなさい』と言いたい」と、血糖値測定が血糖コントロールの前提条件であることを強調した。「生活習慣病予防の“3種の神器”として、『体脂肪測定付き体重計』、『血圧計』に加えて、『血糖自己測定機器』を一家に一台備えるとよい」と、血糖自己測定機器を一般家庭の健康管理機器としても推奨した。

血糖測定機器選択のポイント

 次に、太田綜合病院附属太田西ノ内病院・臨床検査技師で、日本糖尿病療法指導士の資格をもつ増子晶子氏が「チーム医療と血糖自己測定の患者指導の実態」と題して、医療現場での血糖コントロール指導の実情を紹介した。同氏はまず「チーム医療に欠かせないのは医療スタッフ一人一人の患者への深い愛情と、スタッフ同士の助け合い」とした上で、同病院の臨床検査技師の活動が「毎週1回の病棟糖尿病教室での集団指導と、毎週3回自己血糖測定機器の使用法の説明やトラブルへの対応を行う個別指導」の2本立てのプログラムからなることを説明した。

 増子氏は「患者の90%は血糖自己測定を継続しているが、10%は『面倒』(45%)などの理由で中断している」との調査結果を紹介した。「『血糖コントロールが改善している』(21%)、『測定データが信用できない』(10%)などの自己判断で測定を意識的に減らしている人も多い」という実情を明らかにした。そして、「血糖測定機器選択のポイントは(1)検査精度保証のしっかりしているもの、(2)操作の簡便なもの、(3)使用血液量の少ないものの3つ」と具体的に条件を挙げた。

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