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白濁マグマコミュの最終回

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「実の父親じゃないの?」

「・・・はい・・一歳の時に離婚しました。・・・」

プシュ!

チューハイを開ける、ゴクゴクと飲む!コンビニで500mmの缶を4本買っておいた、やっぱりシラフで出来る話じゃない。

右手に姫路セントラルパークの入り口が見えてきた。もう少しで姫路城だ、

「じゃあ最近、再婚したの?」

「・・・・・・・いえ・・・・その時にはもう一緒に住んでました・・」

「だったら娘さんにしてみれば、モノ心ついた時には既にオトウサンだったんでしょう、オイラには連れ子の感覚って分からんけど、父親にしても子供がそんな小さな時からやったら充分自分の子として見れると思うねんけどなぁ」

「・・・・・・・・・」

「えっ、実の父親じゃ無いって知ってるの?いつ話したん?」

「・・小学校の時には・・血液型も違うし、・・・早い方がイイと思って・・・・」


「なんでそうなったんやろ?なんで父親やってんやろ?性的興味がわいてくる頃って、まぁ学生の時やと思うけど、女の子やったら友達同士でそこら辺の話は男子なんかよりエゲツなく会話するやろになぁ」

「・・・小さい頃から あの人のトイレを覗いたり、突然また一緒にお風呂に入りだしたんです・・・・・」

一つだけ納得し始めた事がある、衝撃的な話なのだが、それにしても結構落ち着いて見えていた。実の娘が実の父親と関係したのであれば、こんな感じではいられない筈だと思っていた。「娘に寝取られた」と言ったのは、こんな関係だったからなのだと解釈し始めた。だけど・・・・

「だけど、本当の事かどうかはまだわからないんじゃない?娘さんがそう言っただけで・・・旦那さんは・・・・・」

「話してません」

「会ってないの?」

「・・・・いえ・・・・認めたんです・・」

「え?」

「・・・・・夕方・・・わたし・・あの子と言い合いになって・・・就職もしないで、・・・家のことも・・・・だから叱ったんです・・だいぶキツクあたりました・・・喧嘩みたいになって・・・・」

「・・・・・」

「・・・そしたら・・あの娘が言うんです・・・アンタが出て行けって・・・なんでわたしがって聞くと・・・・ワタシはオトウサンとSEXしてる・・・アンタは全然してないだろって・・・・だからアンタはいらない・・・アンタが出て行けって・・・・」

「なんっ・・・・」

「・・なんでそんな事言うのかって詰め寄ったんです、・・そんな嘘つくなって・・・でも・・ホントだって・・・高校に入る前からだって・・・・」

「・・・・・・」

「・・・あの娘・・・出て行ってしまって・・・わたし主人を待ったんです・・・・帰ってきて・・・聞いたら・・・・本当だって・・・・」

また泣き伏せてしまった。ハンカチはもうクシャクシャになっている。橋が見えてきた。コレを渡って南下すれば国道2号方面、姫路の駅はすぐそこだ。

「・・・・それを聞いて・・わたし・・・すぐ・・2階に上がって・・荷物をもってでたんです・・・主人とは目もあわせてません・・・」

女が最初に「娘に寝取られた」ってこうゆう訳か・・・近親相姦で父親と娘の場合ややこしい心理状態になる場合があるらしい

【 父親と娘の場合、娘が自分は父親を奪っているという独特の罪悪感がさらに問題を複雑にしてしまっている場合がある。その場合、娘はしばしば母親に対抗する女としての自分を意識することがあり、この場合母親に秘密を打ち明ける事は非常に困難となる。さらに母親を裏切っているという意識のために余計に罪悪感を深めてしまうという悪循環に陥る。さらに、母親が知っていたのではないかと疑い、自らに答えの出ない問いかけを行った結果として、母親に父親以上の強い怒りを感じてしまっている傾向もある。親密になればセックスをしなければならないような気がするというような、親密さと性が混乱している傾向もある事でも知られる。】




「着いたで」

車は姫路駅の北側ロータリーに着いた。時間は夜の12時を回っている。人気は少ない2.3人が歩いている、照明だけがコウコウと明るかった。

「ゴメンちょっとトイレ!」

「・・・あの・・わたしも・・・」

二人して駅構内のトイレに行った。パンパンに張っていた膀胱の欲求をスッキリさせながら考えていたのだが、手を洗う時に鏡に映る自分の顔をみて「わしゃ、こんな所でナニしとんやろ?」と毒づいてしまった。

車に戻りながら辺りを見回す、家もビルも電気が消え静かだった。

「ここで、どうやって働くつもりなんや?」

女が帰ってきた。あれ?いいちこのパックが無い。捨ててきたのかもしれない。

タバコに火を点けながらオイラが言った。

「ご希望通り、姫路やで」

「ありがとうございます」

「どうすんの?」

「・・・・いくら・・ですか?」

「金はエエから、どうするんやって聞いてんねん」

「・・・・・・・・・・・・」

「あんたの実家どこ?」

「えっ?」

「実家はあるんやろ?とりあえず実家に逃げ込んだら?理由は話さん方がエエと思うけど・・・・実家のじいちゃんかばあちゃんに泣きつこうや」

「できないんです」

「なんで?」

「迷惑かけれないんです。母には、今新しい男性と・・・」

「はぁ〜?ばあちゃん幾つ?」

「62歳です」

閃いた!なんか知らんが閃いた!というか勝手に想像してしまった。62歳で新しい男と生活している母親、子供が一歳の時に離婚する女、その時に既に新しい男と、おそらく籍を入れる間を待たずして同居している女、そして今回、血の繋がりは無いが父親として生活していた男と寝た娘。
女の顔をマヂマヂと見ながらオイラは言ってやった。

「血や」

「・・・・」

「あんたの家族、それも女側の家族に流れている血や」

「・・・・」

たぶんこの女の中は今母親としての自分より、女として娘と対峙しているんだと思う。40前の女が19の女に旦那を寝取られた!男のオイラでは絶対にワカラン感覚なんやと思う。


「わからんでエエわ」

「・・・・」

「あんた1万でオイラと寝るか?」

「・・・・」

「1万でアンタを買ったるちゅーとんねん!出来るか?」

女は首を横に振った。

「アンタその歳でなにが出来るの?何して稼ぐ気なん?」

「・・・・・」

「まぁ、約束は果たした。オイラは戻るで。アンタ好きにしたらエエやん。」

「・・・・・・」

「逃げ出してきてんなぁ〜。」

「・・・・・・」

「このまま、泣き寝入りするん?」

「・・・・・・・」

「アンタ、どんな風に娘を育てきたん?放任?人の家族の事をヤイヤイ言う気は無いけど、・・・なんか逃げてるだけみたいに感じるねんなぁ〜」

「・・・・・」

「旦那とも話しはしてないんやろ?離婚訴訟でもして金巻き上げたらエエやん、アンタが負ける要素は無いと思うで。娘とは・・・・・娘とは女同士として話し合えや」

「・・・・」

「けどまだ19歳やろ、一応未青年やし、事をオオヤケにすると、たぶん事件になると思う。一応相手は戸籍上は父親やからなぁ〜。けど間違いなくアンタとは血の繋がった親子なんやろ、こんな間違った関係を続けさせたらアカンやろ。つらいと思うけどこれも親の責任チャウの?
解決策なんかアレヘンと思う、問題事の最初がおかしいからな。でも決着はツケンとアカンやろ。そんな男とは別れなアカンし、間違った考えの娘は叱ったらなアカンと思う。アンタがまだ自分の娘やと、自分の子供やと思うかどうかやけどな」

駅のシャッターがガラガラと閉まっていく。一段と辺りは暗くなっていく。そう言えばここに着いてから気がつかなかったけど雨はやんでいた。

「オイラは戻るで、アンタは好きにしぃ、けどもう一度考えるって言うんやったら家まで送ったるで・・・・」

フロントガラスを真っすぐと見つめている。

それ以上オイラは何も言わなかった。

リクライニグシートを少し倒して最後のチューハイの缶を開けた。全然酔えなかったなぁと今にして思っていた。普通チューハイの500を3本も飲めばタイガイベロベロ状態やけどなぁ〜。

「・・・・お願いします・・・」

「えっ?」

「・・・もどります・・」



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オイラの娘の通う小学校のスグ裏手が家だった。

改めて思う。こんな近くでスゴイ事が静かに誰にも気付かれず起こっているんやと、テレビとか小説とか映画の中だけの事じゃなくて、身近に起こっていることがあるって。

「・・すみませんでした・・ありがとうございます・・」

自分の半分くらいあるバックを肩からかけてヨロヨロと女は路地へ歩いて行った、玄関を上がった瞬間から彼女にナニが起きるか、彼女がナニをするのかは想像できないし、想像したくない。

女として、母としてズタズタになった女。

でも何か、スゴクくいやらしく、スゴクだらしない、粘液の様な、体臭の様な、性行為中の愛液の様な、ものすごくドロッとした何かの感じが漂っている・・・




あの女達の身体に流れている「血」、絶対そうッヤ!て思った。



女を見送ったあと強烈に酔いがまわったオイラは次の日の朝、昨夜の事が夢なのか判断出来なかったが、助手席の下から緑色の丸いキャップが転がり出て来てからは、しばらくの間、新聞の地方欄を隅々まで読むようになった。

自殺や事件が出ていないか気になってしょうがなかった。







=========    完    ============




終りだよ〜〜〜〜。しんどかったよ〜〜〜。ホンマにあった事だよ〜〜〜。

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