それからしばらくして、例の60歳記念ライヴのDVDが出て、見ると確かにオールスター・キャストの一員としてDannyがステージで演奏しているのですね。 多分流動的だったAcoustic Warriorsのメンバーだったことがあるということではないかと思うのですが(Dan Hicksが初来日の時に同行したAcoustic WarriorsのメンバーとCDで出た時のメンバーは全く顔ぶれが違っていました)、その辺がCDや来日公演でしか情報の得られない日本のファンにとっては、もどかしい限りです。まあ、最近はネットの普及で、Dan Hicks & The Hot Licksのライヴがあれば、その都度ファンがリポートし、曲目やメンバーまで知らせてくれるので、便利になりました。
ちなみに、Danny Carronは、資料によると、John Lee Hooker、 Steely Dan、 Dr. John、Van Morrisonなど、そうそうたるミュージシャンたちと共演しているそうです。 何でMariaさんは、そうしたビッグ・ネームを挙げずに、あえてDan Hicksという知る人ぞ知るミュージシャンの名前を出したのでしょうか? やはりMaria Muldaurにとっては、Dan Hicksの存在が大きいから?
Maria Muldaurの子供向けのアルバムで、"Swingin' In The Rain"という作品がありましたが、そこでもDannyは参加。おまけにDan Hicksがゲスト・ヴォーカリストとして参加した曲もありました。
終演後彼からサインを貰いがてら少し話を聞くことが出来ました。
まずAcoustic Warriorsに在籍していた時期は、彼自身正確には憶えてはいませんが、おそらく1985〜86年ということでした。Charles Brownのバンドに参加(1987年から)する前だったことは間違いないそうです。
また彼の来日は今回が4回目で、初来日は1991年のJohnny Adamsのサポートだったとのこと。これは私も青山のスパイラル・ガーデンで見た記憶があります。
以降はMariaのPeggy Lee Tributeで2回、そして今回ということになります。
別の人から「最も好きなギタリストは?」と訊かれると、「居ない」という答が。ジャケットの1曲ごとの作曲者のクレジットを指しながら説明してくれたのですが、要するに色々な演奏者からの影響を受けてきているので、1人を特定することは出来ないという意味だと思います。
演奏家としての自分にはとても誇りを持っているようでした。
「そうした幅広いルーツを持ったあなただからこそ、マリアからメンバーとして選ばれているのですね」と向けると、
「でもエイモス・ギャレットにはとてもかなわない。He is incredible!」と絶賛。
このショーでは、Maria Muldaurのヒット曲"Midnight At The Oasis"のAmos Garrettによる有名なギター・ソロのフレーズをDannyがかなり忠実に再現していたのですが、それを聴いた後だっただけに、その言葉には重みを感じました。