ペーニャのはじまりは20世紀の半ば、フランコ独裁政権下のカタルーニャ地方でのこと。行政やその息のかかった教会に反発していた教区の人々が、独自に聖人祭を行うために組織されたのが始まりだ。当時、教会行事はすべて政府の監視下に置かれており、ペーニャはそれを打破するためのソフトなレジスタンス活動だったのだ。その後、それを倣うようにさまざまなペーニャが生まれた。サッカー界ではバルサがはじめとされている。時が流れ、その位置付けも目的も変わり、今ではフランコが後押しをしていたレアルマドリーにも、国内外にたくさんのペーニャが作られている。現在ペーニャと言えばファンクラブを意味する代名詞だ。歴史的なしこりはすでにない。 さて、最近カディス本土の友人からセルバンドさんに、チームカラーの黄色いTシャツ送られて来た。そこに書かれているのは「DE CAI PICHA」。翻訳すれば「fromカディスだよ〜ん」とか「fromカディスじゃん」というニュアンスになる。問題は「だよ〜ん」の部分の口語のピチャ。単体ではチ●コを意味する。「日本だとデカイチ●コって読めるでしょ?」少年のように笑うセルバンドさん。こういうのを作ってペーニャのみんなで着たりするわけだ。こうしてペーニャは続いて行く。