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川崎の映画情報コミュのスラムドッグミリオネア

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GW帰省中映画を見ようということになり、アカデミー賞8部門獲得という
「スラムドッグミリオネア」http://slumdog.gyao.jp/
を妻とTOHOシネマズ川崎http://www.tohotheater.jp/index.html
で観てきました。

最高と最低、金持ちと貧困この2つの現実の中でたくましく生きるインドを描いた娯楽作です。しかし、見ながらずっとある違和感が自分の中に感じ続けた映画でもあります。
 この映画のインドの貧民窟や乞食の生活を観て、かつてインドで病気になった妹を助けに行った時の記憶がよみがえったことが違和感の原因かもしれない。

 かつて妹がインドへ写真旅行と称し、バイトをして、ためた金で行ったのは今から17年前。その時、インドで高熱を発し動けない状態との知らせが家族にきて、自分が妹を救いにインドへ行くことになった。

 旅は最初から波乱含み。
カルカッタ空港(今はコルカタhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%AB%E3%82%AB%E3%82%BFと呼ぶ)に夕方着いたが翌朝早くに
地方都市へ飛行機で移動するため空港のホテルがいいだろうと「地球の歩き方」で情報入手して決めていた。しかし、空港ホテルは満室。町中まででると交通渋滞に巻き込まれ翌日の飛行機に間に合わない可能性があった。そこでまともそうな客引きの言うことを聞き、空港近くのホテルに泊まることにした。

 汚い宿、でも壁は白く、天井は高く、プロペラ型の船風機が天井からつり下がり、風を送っている。簡易ベッドがあり、そこで水はもらったが食事はやめた。翌朝、目が覚めると体中かゆい。ダニにやられたようだ。

 とにかくそのホテル(簡易宿泊所)からすぐでて妹が滞在中というブバネ・シュワルへ向かった。

 空港からバスで目的地までゆられ、地図をたよりに妹の居る宿へ。途中で道を牛が横切り、そのあとは大きな犬が3頭歩いている。自分以外道に誰もいずに犬が唸り声をあげている。なぜ自分はここで犬とあうのか、なぜこの場面は誰も周りに人がいないのか、手に汗握りながら、運命ということを考えた。幸い犬はこちらの様子を見ながら襲いもせずに通り過ぎて行ったが後ろを振り返ったら襲われると思い、見ないようにして通り過ぎて行った。


 妹のいる簡易宿泊所にはなぜか日本人宿泊者が数名泊っていた。こんな片田舎のインドで何をしているのか?沢木耕太郎の『深夜特急』インド編にでていたが旅自体が目的となり、帰れなくなった人たちの話を思い出す。イメージとしては、世捨て人の集まり。

 日本人は世を捨てても群れたがる。

 日本社会に不適合だった人たちが、こんなインドの田舎に集まっている。そう、妹もこの時点では、そんな気持ちだったのかもしれない。そこに宿泊している日本人の旅人が「道を歩いている時、手や足のない乞食に会うでしょう。あれはわざと切ってしまうんだ。お布施がもらえるように。でもお金を渡しても、インドでは喜捨と云って、渡した人にいいことがあるという考えなので、乞食は当然という態度で感謝はしないですよ。」と教えられた。

 スラムドッグミリオネアでは浮浪者の子供たちが集められ、目を失明させられるシーンがあった。そのほうが稼げるからという理由で不良集団に目をつぶされるのだ。ああ、あの時の・・・。輪廻やカースト制度といった考え方。それはカルチャーなのか・・・。

 圧倒的貧困の中では生きることが正義で人のものを盗ることなど簡単に正当化される。それが現実であろうことはこの映画からもよくわかる。

 インドという現実は現実そのものが映画としてのインパクトを強める。しかし、これがアカデミー賞8部門とは・・・。ハリウッド映画界は、珍しい動物園を観る感覚でこの映画を高評価にしたのではないだろうか?自分たちの文明の先進性を自覚できる優越感をひそかにくすぐられながら。

現実があの映画のようなハッピーエンドなら素晴らしいのだが・・・。

でも現実は、少女ラティカが救いにきたジャマールに「あなたは私に会いにきた、その目的は達成した。でも私は一緒に行けない。帰って、だってどうやって生きていけばいいの?」という問いかけに帰結している様に思われてならない。

この現実の中でつらく、みじめにでも生きていこうとする選択をする人にどういう態度をとるべきか?

自分の観方に偏りがあるのかもしれないがアカデミー賞があまりにもこの映画に贈られたことへの割り切れなさが残った。

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