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村上玄一コミュのシラフで編集者と学生が芥川賞を読むトピ

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絲山秋子「沖で待つ」
今月の文藝春秋に掲載されています。

皆でおおいに語りましょう。きっと飲みの席では語れないことも出てくるはず。
小生読了済。

喧嘩を、しましょう。



◆同期入社の太っちゃんが死んだ。
約束を果たすべく、彼の部屋にしのびこむ私。
仕事を通して結ばれた友情と信頼を描く芥川賞受賞作

住宅設備機器メーカーに同期入社して、福岡支社に配属された太っちゃんと女性総合職の「私」。営業マンとしてバブル期を共に働くうち、「仕事のことだったら何だってしてやる」関係が育っていく。しかし、太っちゃんの突然の死。約束を果たすため、「私」は彼の部屋にしのびこむ……。

【第134回芥川賞作品】 <著者略歴>一九六六年十一月二十二日東京都世田谷区生まれ。八九年早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。同年株式会社INAXに入社し、二〇〇一年退職。 〈作品〉「イッツ・オンリー・トーク」03・6文學界=第九十六回文學界新人賞受賞、第百二十九回芥川賞候補、04・文藝春秋刊。「海の仙人」03・12新潮=第百三十回芥川賞候補、04・新潮社刊=第五十五回芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。「勤労感謝の日」04・5文學界=第百三十一回芥川賞候補。「袋小路の男」03・12群像=第三十回川端康成文学賞受賞、04・講談社刊。『逃亡くそたわけ』05・中央公論新社刊=第百三十三回直木賞候補、第二十七回野間文芸新人賞候補。『スモールトーク』05・二玄社刊。『ニート』05・角川書店刊。

コメント(6)

これまでに20本以上の芥川賞受賞作品を読んでいますが、こんなにサラリと読めたのは初めてです。作品自体が短いこともありますが、肉も魚も食べないままに「ごちそうさま」といった感じです。

職場における新しい男女関係?
こんな関係は、20年以上も前から、学生間でも発生していたように思えます。

恋愛に対する無自覚、死に対する無自覚、約束や秘密に関わる無責任。主人公の興味の対象がどこにあるのか、見えません。

こんなとき、人はこんなふうに動くのだろうかと考えたとき、リアリティーを感じませんでした。
読んでいて何も収穫のない作品。
文章はもとより表現も新しいものはない。
沖で待つ、その表題に深い意味はあるのか?

あの約束をした後、人はPCの中身を覗かずにはいられるのか?その煩悶すら無い。そして謎のHDDは覗かれることなく秘密が明かされる。極め付きは男が幽霊になって全部語ってくれて、「私」のHDDの中身まで説明してくれる。その「私」の異常な性癖についての問題追及は無い。

結局、「PCのHDD」という現代の問題を取り扱っただけで受賞したのでしょう。
一年後、記憶に残ってるかどうか。


中堅の女性作家の作品ですが、女性はこの作品をどのように読むのでしょうか?女子学生の皆さん、どうでしょう?
恥ずかしながら、未読です。
一度に何冊も掛け持ちして読むのが苦手で、今読んでいる本を読み終わってから、と思っていましたが、お二人の書評を読んで俄然興味が沸きました。
読み終わり次第、輪に入らせて下さい。
昨日、ようやく読みました。

亡くなった友人を偲び、取り急いで綴った思い出話、といった印象。
全てが平坦。
及川や太っちゃんの人物像、福岡での辛くも楽しい仕事、
深く突付いてほしいところもさらりと流され、その度にがっかりしました。
かといって彼らの背景を妄想したくなるほど、魅力的な登場人物だとは思えません。

彼らは苦悩しながらも仕事に精をつくしていたはず。
単調な文章に加え、業界用語や型番の羅列が本当に退屈でしたが、
そう思わせず、それにすら愛着が湧くくらい濃密なドラマを描いてくれていたら、
この小説を好きになれていたと思います。
太っちゃんが和式の便器を持って突っ走るくらいじゃあ驚きませんよ。

HDDの取り壊しは目新しい、と思いましたが、それが彼女にとって太っちゃんとの永遠の別れを表すなら、わざわざ幽霊の太っちゃんと出会わなくても良かったような気も…。
死んだはずの太っちゃんが出てきた時点で「う〜ん…」という感じでした。
私は冒頭が面白くないとその後読みたくなくなるので、
『沖で待つ』もそうなりそうでしたが、それをなんとかくい止めたのは一人称の語り口調のせいですね。
これを使うことで面白くしたかったのか、読み手に勢いをつけたかったのか。
確かにそれによって読めるには読めましたが、読み流してしまった感が拭えません。

ほとんど主人公が太っちゃんについて語っているせいか、主人公自身の姿がぼんやりしすぎている。
そこにいきなり覗き趣味とか持ってこられても困る。
太っちゃんがそれを知っているのも謎。
曖昧な点を、主人公の主体のなさと、幽霊という非現実によって、隠そうとしてしまってる気がします。

いろいろもったいないことが多い作品でした。
もっと書き込めたはず。


とりあえず一読しての感想です。
もう一度読んでまた何か思うところがあるかも知れません。
編集者でも学生でもありませんが、遅レス失礼します。

筆者の「ニート」も立ち読みしました。「沖で待つ」にも言えますが『「作家」になりたい人が書いた小説』だと思いました。筆致に意志が感じられません。よって訴えたいことがわかりません。

とにかく、読みやすすぎる文体が気になりました。
書く意志、なにがなんでも伝えたいものがあれば、ときに文章が乱れたりわかりにくくなったりするものだと思います。そのほうがいい。言葉で全てを伝えられるはずがない。詰め込みすぎるあまり文章が重たくなるくらいのものを読みたいです。
内容よりも、作中のどこか一文でも「はっ」とさせられる小説を読みたいと思う身としては、全く性急さがなくて生きることをつまらなく思わされる作品でした。

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