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樹木医コミュの街路樹の電線支障対策

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街路樹がブツ切りされる原因は様々ですが、その一つに電線支障があります。
高圧線などの支障剪定は、造園の専門業者ではなく電気業者によって行われることが多く、剪定知識の無い方が行うことにより、不適切剪定が行われることが往々にしてあります。
電線地中化ができれば一番ですが、それができないような街路では、思い切って樹高を下げ、しばらく支障剪定をしなくてすむような形にしてあげるのも一つの手段ではないかと考えています。

写真左は、京都市西本願寺の逆さイチョウ、二枚目は実採り目的の果樹樹形のイチョウです。三枚目は日本樹木医会による幹の切り返し法ですが、この方法を使い、街路樹を低く横幅のある樹形に変え、街路に適応させていくことはできないでしょうか。

逆さイチョウ樹形の古木は、火災などによってこうした樹形になることが多く、果樹は苗木のうちからこのように仕立てるかと思いますが、桜日本一で有名な弘前城公園の桜などはこの方法により幹を更新しています。
直幹型のイチョウと枝分かれする桜の違いはありますが、街路樹のイチョウでもこのやり方ができないかと考えています。
こうした前例がある所をご存知でしたら、ぜひお知らせください。

コメント(15)

ちなみに、写真1は全国各地で見られるブツ切りのイチョウ。

写真2は、1のようなブツ切りを行っていた地元行政に対し、全ての枝を切らず電線に障る枝を元から抜き、全体を透かし剪定するというやり方を提案、試行させてもらったものです。
しかしその後また、電線業者による支障剪定が毎年行われ、この2の木も上部の枝はブツ切り状態となっています。

写真3は、前述の果樹樹形を参考として、直幹のままではいつまで経っても電線に向かって伸びることから、思い切って双幹等に変え、電線を分けて伸びるようにしたらどうかと試行したものです。
もともと何らかの事情で主幹が欠け側枝が主幹となっていた木ですが、その幹を思い切って下げ、大きく切って木に負担が掛かる分、他の枝はそのまま残し、横幅のある逆さイチョウスタイルの樹形にしたというものです。
また、こうすることで葉張りを残し、木陰の量も確保するというやり方でした。

街路樹剪定には四方の枝を同じ長さに揃えるという固定概念があるように感じていますが、先進地などでは、狭い街路への対応として「片枝樹形」という管理樹形を策定し、道路側、あるいは歩道側などの支障の出る側の枝を短くする代わり、車道の上空や木と木の間など、空間制限の無い枝は残して木の養分生成量を確保するというやり方を行っています(その顕著なものとしては田園調布のイチョウ並木などが有名です)。
この片枝樹形は横の制限への対処ですが、今回の逆さイチョウ樹形は縦の制限にへの対処として行い、街路にブツ切りではない姿で木を存在させていく一方法として、街路に実用できないかと考えています。

実例のご紹介や専門的なご意見など、ご指導いただければ幸いです。
綾小路さん、早速のコメントに感謝いたします。
街路樹事情に詳しい方のご意見は大変参考になります。

一つ申し上げておきたいのは、全く剪定を行わなくてもいい姿にしたいのではなく、剪定頻度を少なくすることで、現状予算以下でできる管理を行い、浮いた予算を他の街路に使っていただきたいということです。
試行した木の写真を添付しましたが、この剪定は5年前に行ったもので、他の木が毎年支障剪定を受ける中、この木は4年間剪定されませんでした。
剪定頻度を下げて樹形を維持するという点では、この試行は成功だったと考えています。
私がここで全国の事例紹介をお願いしているのは、行政が安心してこの施策を進めることができるための根拠を探しているということです。

田園調布の街路樹については、わかりやすい例として紹介させていただきました。
全国それぞれに事情があるでしょうから、これを全国スタンダードにしたいというつもりは全くなく、狭い街路で街路樹を維持するための工夫をしている点を高く評価しています。
街路樹は切る対象としてのマイナスイメージが強いですが、緑のトンネルは枝を伸ばしてつくることから、街路樹にプラスのイメージを持たせてくれるものとして、事情が許す所ではぜひ取り組んでみたい事例です。
こうした特徴的な街路はまちづくりや観光にも活かせ、緑の理解を深めてもらうための啓蒙にもなります。
狭いから切る、電線があるから切る、落ち葉が落ちるから切る、でブツ切りされているのが街路樹ですが、違った視点から考えれば存在のさせ方はたくさんあると思うのです。
木の養分生成量に配慮するという発想や知識が、ブツ切りを日常的に行う行政にはあるでしょうか。
あればブツ切りなどしないはずですし、街路樹の役割を忘れたからブツ切りが起こっているということを、我々は重く受け止めなければなりません。
仮に、予算が無ければ、官民業の協働でやるという方法もあります。
私も一業者ですが、私が地元行政にブツ切り改善を提案した時は、街路樹モデルを作るための奉仕を申し出ました。
業者としての感覚だけで物を考えるのではなく、自分の故郷の緑を良くしたいと考えていけば、様々なやり方が出てくるように思うのです。

逆さ銀杏は別名を「水吹き銀杏」と言い、京都大火の際にお寺を守ったという言い伝えがあるそうです。
私は逆さ銀杏樹形を採り入れることで「水吹き」の由来を伝え、この街が大火対策として銀杏を植えたことの意識付けを行いたいとも考えています。
そうすることで、街路樹を大切にする心を市民行政に持っていただきたいのです。
そんなことも、緑に携わる者の使命ではないかと私は考えています。

無理だ、できない、と思えば、そこからは何も始まりません。
始まりを作るためのことをしていきたいと思っています。
綾小路さん、いろいろとご心配いただきありがとうございます。
全ての街路にこのやり方を行いたいわけではなく、この街路限定で考えています。
また、この街路は官庁街のため、他地域より落ち葉の苦情も少なく、毎年市民総出の落ち葉掃除も行われています。
ただ、ここだけが良くなればいいのではなくここを起点に全体を良くしていきたいと考えているため、落ち葉掃除のポスターを作って配布したり、新聞等で市民に落ち葉掃除の労いを書き、助け合いを呼び掛けたり、自分も各地の落ち葉掃除に参加したり、行政に沿道住民のフォロー対策の協議を申し込んだりしています。
電線支障については、地元行政に電力関係者や県国道の街路樹管理者である県との協議を持つよう進言、一昨年から連絡会議が持たれるようになり、現場での具体的な擦り合わせの場なども持たれたようです。
剪定するのは電気業者なのですぐには良くなりませんが、街路樹担当課や剪定業者が現場指導で立ち会うよう勧めています。

仮に、予算が無くてできないとのことになれば、私がボランティアでやります。
そのぐらいの覚悟と責任を持って話をしています。
実際に他地域の街路の点検管理や支障剪定のボランティアをこちらの提案でやってきましたので、同じことです。

高所作業車の使用についてですが、前回この通りの木は私が剪定し、高所作業車は使っていません。
また、樹高を下げるということは高所作業車を使わなくてすむということです。
弘前城公園の桜はリンゴの樹形を応用していますが、これは樹形を低くすることで高所に付くテングス病枝を取りやすくする対策でもあり、市内の街路樹の桜などにも行われています。
高所作業車など使わずに剪定してますので、街路樹でも出来ることです。
ちなみに電線支障剪定は、行政ではなく電線関係者の負担で行っていることから、自治体の予算は掛かりません。
造園業者が樹形を作り支障の出にくい姿にしておけば電線関係者の負担も少なくなります。
この通りにこうした樹形は数本ありますが、確実に成果を上げているので、それをこの通り全体に(300mぐらい)でやったらどうかということです。

昨年、全国で初めて街路樹管理条例を策定した埼玉県久喜市の議員団が、当市の自然樹形管理を視察、ご案内させていただきました。
問題も含めて見ていただきましたが、こうした交流を大切にしながら、少しでも良い状態に持っていきたいと考えています。
綾小路さんの住民目線に立ったご意見は大変ありがたいと思っていますし、考慮しなければならないことです。
以前、全国桜サミットを傍聴、全国で桜のまちづくりを勧める自治体が集まり、取り組みや問題を話し合う情報交換の場を見て、市民目線の街路樹サミットができないかと考え、先進地の事例や全国の街路樹問題を市民に紹介するミニサミットを地元で開催しました。
そこで電線と街路樹の共生法なども紹介し、ここに電力関係者や市県を招いたことがきっかけで連携会議が持たれるようになりました。
こうした経緯を、「街路樹は泣いている」という特集を組む庭園専門誌「庭」198号に「全国街路樹サミットを夢見て ―  一市民としての草の根運動」のタイトルで紹介いただいております。よろしければご覧ください。

我々、木と接する者が積極的に発言発信していかないと、街中の緑はよくなりません。
業者として、ただ仕事を受けているだけでは何も変わらないのです。
綾小路さん、よろしければこちらに遊びに来ませんか。
明日の日本の緑を良くしていくためのことを語り合いましょう。
ご意見ありがとうございました。
綾小路さん、何度も申し上げますが、地域限定で考えており、全国にこのやり方を求めるものではけしてありません。
そのことだけはご理解ください。
植木屋の仕事が減って恨まれるのは覚悟の上です。
その前に、街路樹は植木屋の飯の種や食い扶持稼ぎのためにあるのでは断じてない。
街路樹は何のためにあり、なぜ街に木を植えるのか、植木屋を生活させるために街に木を植えているのではない。
造園業者がそうした意識を持っているうちは緑がよくなるわけがない。
街路樹は、その街の文化性やそこに住む人の心を映す鏡であり、それはとりもなおさず、植木屋の技術や意識も映す。ぶった切られた木が墓標のように立ち並ぶ街に誰が住みたいと思うか。私にとって、ぶつ切りをすることは植木屋の良心や誇りを捨てることだと思っています。
木が好きだから植木屋になり、木を守りたいから樹木医の理論を学んでいます。
ぶつ切りをするために樹木医を目指し、造園界に入ってくる若者はいないでしょう。大志を持ってこの世界の門を叩く若者のためにも、夢のある造園界にしなければなりません。
綾小路さんは横浜に住まれているとのこと。昨冬、日本大通りや馬車道、山下公園通りなどを見学し、感動してきました。
街路樹発祥の地の石碑のあるすぐ横の通りはぶつ切りでしたね。
山下公園通りのイチョウも一部そうでした。
横浜市役所の街路樹担当課に行って話を聞いてきましたが、横浜も全てが良いわけではなく、予算的なことや落ち葉の問題など、いろんな問題を抱えていることを知りました。
私は、そうした現実を知った上で、地元に横浜の良いところを伝え、まちづくりに活かしていきたいと思っています。

話がかなりそれましたが、噛み合わないようですので、この議論はこれで終わりにしましょう。
ご意見いただいたことに、あらためて感謝いたします。
綾小路さん、ありがとうございます。

>カルスとか腐りがどうのこうのと樹木医が言われているほどブツ切りのダメージが頻繁に起きていない

ここは樹木医のコミュニティなので、私は樹木医の理論で行う剪定法について樹木医の方から学びたいと思い、ここでこうした質問をしています。そのことをまずご理解ください。

私の目には木のダメージが頻繁に目に入ってきています。
私はブツ切り否定論者である前に無剪定主義者ですが、それでも木を切らなければならないこともあることから、細心の注意を払って枝や幹を切断し、その後にカルスが巻いてくるのを見ると、本当によかった、よくここまで再生してきてくれたと、木をなでてあげたくなります。
また、徒長や不定芽の発生、紅葉の遅れなども大きな木のダメージだと思っていますので、木にできるだけ負担をかけないようなやり方をしてあげたいのです。
小さなダメージが大きなダメージに変わることもあるでしょう。
そうしたことで木が倒木すれば大事故に繋がるのが街路樹ですから、そんなことの無いように努めるのが管理者の務めです。


>ブツ切り後3年もすれば遠目には綺麗な並木に戻ります

ブツ切りしなくても自然形のまま木を更新できる技術が日本にあるのに、なぜわざわざ数年間も街なかに悲惨な姿をさらさなければならないのかと思います。
その技術を使えなかったら植木屋ではないとまで思っています。
一度ブツ切りしたら元の姿には戻りませんし、またすぐにブツ切りを繰り返す悪循環に陥るだけです。
また、イチョウは本来円錐形にはなりませんので、本来の樹姿を活かしてあげたいところです。
円錐形という観念にとらわれているから、整形的なブツ切りが起こると私は思っています。
形は必然から生まれます。こうでなければならないということはない。街路に対応させたいろんな姿があって然るべきです。
それがブツ切りなら、それを望む所では仕方ないかもしれませんし、外苑のイチョウのように、計画性を持って維持管理しているものまで否定するものではありません。

>支障について色々書いたものをスルー
大変失礼いたしました。実際に試行した実験木で成果を得ていますので、それについてはご遠慮させていただきました。
私は私の理想で地元でやるために、そのために必要なことを聞きたいとトピック立てしています。
せっかくですが、お話しは参考にさせていただき、綾小路さんのやり方はご自分の仕事で活かされてください。

これ以上お話ししても何も進展はないと思いますので、このへんでお開きにいたしましょう。

参加者の皆さまには大変申し訳ありませんが、ここで一度締めさせていただき、新たにポイントを絞ったトピックを立てさせていただきたいと思います。
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。
綾小路さん、この樹形を他の地域に広めたいとは書いていないと思いますが。
もしそう思われる記述があるとすれば訂正いたします。
また、そのような誤解を与えてしまいましたことをお詫びいたします。
あくまでもこの街路限定ですので、そうご理解下さい。

C/N比については、わかりやすい資料を見つけられずにおりましたが、私は木を切ること自体が木にとってのダメージだと考えています。
木も人と同じ生き物であり、街路樹も庭の木も変わりなく、人から愛されるものです。
科学や仕事だけではなく、愛情や優しさをもって接してあげたいものです。
お知らせいただきましたことに感謝いたします。

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