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北朝鮮拉致被害者の早期帰国を!コミュのめぐみさんは日本からの助けを待っています!!---横田めぐみ死亡情報は信憑性なし---救う会全国協議会ニュース(2012.06.16)

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めぐみさんは日本からの助けを待っています!!
---横田めぐみ死亡情報は信憑性なし---
救う会全国協議会ニュース(2012.06.16)
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昨日、北朝鮮に拉致されている横田めぐみさんに関する記事が、産経と毎日のネットニュースに出ていましたが、私は虚偽の可能性が高いと判断し、ブログにも取り上げませんでした。ツイッターでもこの記事が「残念なお知らせ」みたいに流れていたので、「この報道は虚偽の可能性が高い」としてツイートしました。

今朝、救う会からもメールでお知らせが届きましたのでここに掲示しておきます。


★☆救う会全国協議会ニュース★☆(2012.06.16)
横田めぐみ死亡情報は信憑性なし


 昨日、横田めぐみさんが2004年に死亡しているという情報が報じられた。救う会ではすぐにその情報を検討したが、信憑性ないという結論を下した。西岡力会長の分析を掲載する。


■横田めぐみ死亡情報は信憑性なし

   西岡力(北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会会長)

 韓国紙・朝鮮日報が昨日(6月15日)付けで、横田めぐみさんや韓国人拉致被害者申淑子さんら7人の「死亡確認書」の存在を報じた。「拉致被害者家族会の崔成竜(チェ・ソンヨン)代表が14日、北朝鮮の消息筋を通じ『北朝鮮から7通の死亡確認書を入手した』と明らかにした」という。

 早速、同記事を読んでみたが、結論から言うと信じられない情報だ。

 この情報の信憑性を検討するためには、第1に入手されたという文書が本当に北朝鮮当局作成のものかどうか、金儲けのためにブローカーなどにより捏造された文書ではないかどうかという識別が必要だ。昨今、多数の捏造された「北朝鮮文書」が出回っている。特に日本人拉致被害者に関する「文書」は高く売れるという認識が
広まっているのでその可能性が高い。私たちもこれまで複数の捏造文書を購入した経験を持つ。

 今回の7通の文書は「筆写本」つまり、文書そのもののコピーや写真でなく、何者かによって文書の内容が書き写されたものとされる。文書そのものが持ち出されたのではないので、検証は大変困難だ。朝鮮日報はその「死亡確認書」の真偽について、韓国政府の関係部処と情報当局に対し、確認を要請したが、「判定は難しい」との回答を得た、という。つまり本物かどうか確認が取れていないと言うことだ。

 ちなみに、韓国の情報機関は2万人以上の脱北者から聞き取った情報をもとに、北朝鮮文書についてかなり正確に真偽を判定できる。どの機関や組織にどの様な文書がどの様な書式で保管されているかという情報の蓄積がある。韓国当局の文書鑑定能力は高い。今回の文書はその韓国当局による確認が取れていないという点で信憑性がかなり落ちる。

 文書について報じた朝鮮日報もその点については一定の自覚があったようで新聞社として裏付けを取れた情報ではなく、ただ崔成龍氏というこれまで北朝鮮内から情報をとってきた実績がある人物が提供した内容を伝えるだけだというスタンスをとっている。記事に次のような但し書きがある。

〈本紙は関係する部処(省庁)と情報当局に対し、崔代表が入手した文書の真偽について確認を要請したが「判定は難しい」との回答を得た。崔代表は2000年以降、韓国軍捕虜や拉致被害者19人とその家族53人を救出する活動を行いながら、多くの経験や知識、人脈を蓄積してきた。本紙は問題の重大性を考慮し、崔代表が発表した内容を報道することを決めた。〉

 第2に確かに北朝鮮当局作成の文書だとしても、そこに記載されている事項が事実であるかどうかの検証が別途必要だ。

 2002年北朝鮮当局は日本政府に8通の「死亡確認書」を提出した。しかし、帰国した拉致被害者の証言などによりその記載事項の矛盾が指摘されると

「すべて後で慌てて作った物だ。特殊機関が死亡確認書に関する資料を焼却した。その後『死亡の証拠を出せ』と言われたので作った」

 と説明し、偽造したことを自白している(2004年11月15日、第3回日朝実務者協議に参加した薮中アジア大洋州局長らが家族会・救う会に報告)。北朝鮮は医師が署名した「死亡確認書」さえ偽造した「前科」がある。

 今回のめぐみさんの文書では死因は鬱病、死亡時期は2004年12月14日と記されていたという。この記載だけでも大いに疑わしい。鬱病は死に至る病ではない。2004年11月に北朝鮮は横田めぐみさんのものと称して他人の遺骨を日本に提供した。その直後にめぐみさんが死亡したのであれば、本物の遺骨を提供することが十分可能だったはずだ。

 朝鮮日報の記事では7通の文書のうち2通のみ発行された病院名が明らかにされている。横田めぐみさんの文書が「49号予防院」、申淑子さんの文書が「695病院」である。2002年北朝鮮が偽造した8通の「死亡確認書」はまさにこの2つの病院から発行されたものだった。2002年にニセ文書を発行した病院からあらたに「死亡確認書」が出てきてもその記載事項が事実である保証は何もない。その点からしても今回の死亡情報の信憑性は著しく低いと言うべきだ。

 「49号病院」は2002年に、「1993年3月13日」にめぐみさんが死亡したとする「死亡確認書」を偽造した。帰国した被害者の証言でその1994年4月までめぐみさんが帰国者らと同じ地域に居住していた事実が明らかになると、記憶違いだとして文書の偽造を認めている。過去に1回めぐみさんの死亡をでっちあげるためにニセ「死亡確認書」を発行した病院なのだ。

 2004年以降も横田めぐみさんが生存しているという情報は多数入手されている。その点からしてもこの文書は信じられない。たとえば、2008年に北朝鮮が約束した日本人拉致被害者に関する調査やり直しの際に、提供しようと準備していた2通目のニセ「死亡確認書」であるかもしれない。

 また、「695病院」は工作員養成学校である金正日政治軍事大学の構内病院であり同校学生だけが利用する。工作員や教官、工作機関関係者らは「915病院」を利用する。申氏は対南謀略ラジオで働かされた経験があるから広い意味では工作関係者だから915病院を利用した可能性はあっても695病院とは全く関係がないはずだ。その点も疑問だ。

以上


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