今度の「映画のポケット」は何をやるのか、とひとに訊かれまして、このタイトルを伝えたところ、「どういうことをやるのか、全然見当がつかないね」と言われました。あわてて言い換えようとしたものの、うまくいかない。「映画の作り方」でもないし、「映画の成り立ち」とも違う。「映画の秘法」と言えば少しは近くなり、「映画の秘宝」となるとまた遠くなる。英語で言えば、“What makes a movie a movie”。つまり、映画を(ほかのなにものでもなく)映画にするのは何か。
*マルレン・フツィエフ&フェリックス・ミロネル「河向こうの通りの春」(Весна на Заречной улице)(1956/ソ連)
工場訪問シーン。蒸気機関車の煙と工場の煙が盛大に風に流れる。工場内での光の差し込み方にも注目。映画業界関係者の方、どなたかフツィエフ特集をやってください。という意図でセレクト。