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平成耳袋-本当にあった怖い話し-コミュの【怪談】一緒にいたいのに

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皆さんは、子供の頃、最初に自分の意思で欲しいと思って買ってもらったおもちゃの事を覚えているだろうか?
これは、私が一度mixiから離れる以前にマイミクだった、真里菜さん(仮)の体験談である。

真里菜さんとは今でも友人として付き合いがあるが、mixiを再開するかしないかの話しをしている際に、もし再開するならひとネタあげますということで、聞かせていただいたものだ。

真里菜さんは子供の頃、最初に買ってもらったおもちゃの事を良く覚えているという。
現在尚人気の続く、リカちゃん人形だったそうだ。
子供にはありがちなことだが、真里菜さんはその当時、どこに行くにもリカちゃんを連れて歩いていたのだという。
お風呂に入る時、寝る時、もちろん食事の時も、正に寝食を共にしていたわけだ。
幼い真里菜さんは、「リカちゃん」という名前が覚えられず、「ミカちゃん」と呼んで人形遊びをしていたようだ。

それでも、子供の心は移ろいやすいものである。
新しいぬいぐるみ、新しい人形を買ってもらえば、それまで愛着があったものでも簡単に手放してしまう。
やがて、あれほど可愛がっていたミカちゃんも、多くのぬいぐるみや人形に紛れ、いつしか忘れ去られてしまっていた。

やがて、真里菜さんは成長し、人形遊びも懐かしい思い出となっていた。
高校卒業後、就職の決まっていた真里菜さんは、1人暮らしの為の荷物作りをしていた。
部屋の中を片付けていると、それまで忘れていた懐かしい思い出の品がそこかしこから出てきて、なかなか引っ越しの準備ははかどらなかったという。
そして、クローゼットの奥にしまってあったダンボールの中から、それは出てきた。
「あ、これ…」
髪はバサバサになり、ところどころ汚れてはいるが、それは、最も古い記憶の中で、可愛がっていた覚えのあるあの「ミカちゃん」だった。
「こんなところにいたんだね」
真里菜さんは懐かしくなり、ミカちゃんの体を拭いて、髪の毛を整え、新居に持って行く荷物の中にそっとしまった。

新居に入ってすぐ、真里菜さんはベッド枠のチェストの上にミカちゃんを飾った。
近所に友人もいない新天地での一人暮らしである。真里菜さんは帰宅すると、ミカちゃんに話しかけるようになった。
「いってきます」
「ただいま」
「おやすみなさい」
ちょっとした挨拶をミカちゃんにするだけでも、なんとなく一人暮らしの寂しさを紛らわすことができたのだという。

異変はしばらくして起こった。
朝起きると、布団の中に異物を感じた。
めくってみると、そこにはチェストの上にいるはずのミカちゃんがいたのだ。
(あれ?寝ぼけて持ってきちゃったかな?)
初めはそう思った。
だが、その後、あまりに不自然なミカちゃんの「散歩」が始まった。
夜、ミカちゃんの場所が変わっているうちは、きっと無意識で飾る場所を変えたんだ、などと思えたそうだが、仕事が終わり、帰宅した際にミカちゃんがテーブルにいた。
仕事に行く前は確かにチェストの上にいたはずなのに何故?
不思議には思ったが、ミカちゃんを再度チェストの上に飾り直した。
そして翌日、仕事から帰宅すると、ミカちゃんは靴箱の上で真里菜さんを出迎えた。
さすがの真里菜さんも、2日連続でミカちゃんの位置が変わっていることにゾっとしたという。
誰かが私がいない間に部屋に入っている。
そう思った真里菜さんは警察に相談に行ったそうだが、「パトロールを強化します」でまともにとりあってもらえなかったという。

そんな真里菜さんにも友人と呼べる同僚ができ、1人暮らしの部屋に、初めて友人を招き入れることとなった。
一つ年上の女性先輩で、音楽の趣味で意気投合した人だったそうだ。
部屋に入ってしばらく、テレビの話題などを話していたが、不思議と先輩にいつもの元気がない。
「先輩、どこか具合でも悪いんですか?」
真里菜さんが訪ねると、先輩は首を横に振る。
「あのね、真里菜ちゃん、最近何か変だなって感じてることない?」
「変に感じてるっていうのは、どんなことです?」
「んー、これ言って良いのかな」
先輩は言葉を濁しながらも、この部屋にやってきてから感じていることを話してくれた。
真里菜さんの部屋に入り、先輩は真っ先にチェストの上のミカちゃんが気になったのだという。
真里菜さんも先輩に、頻繁にミカちゃんの飾る場所が勝手に変わるという話しをした。
「気付いてないかもしれないけど、あの人形、真里菜ちゃんをずっと目で追ってるよ」
勝手に飾ってある場所が変わるのは、ミカちゃん自身が動いて移動したからだという。
そう言われるとさすがに真里菜さんも穏やかではいられない。
ミカちゃんは先輩が預かり、より霊感が強い先輩のお兄さんのところへ持って行き、調べてもらうこととなった。

その2日後、先輩のお兄さんから真里菜さんのところに電話が入った。
「預かった人形なんだけど、夜になると叫び声を出すようになったよ。君のところに返せ、君のそばにいさせろって。たぶん人形にこもっている念なんだろうけど、よほど君のことが好きみたいだね」
先輩のお兄さんも人形の対処に困ってしまったそうで、真里菜さんの元に戻すか、お寺に持って行ってお焚き上げをしてもらうかを選ぶこととなった。
可愛がっていた人形と言えど、さすがに何かの念が入っているなどと言われては、そばに置いておくのも怖かった。

可愛そうではあるが、ミカちゃんは真里菜さん自身が寺に持って行き、お焚き上げをしてもらったそうだ。

コメント(2)

人形こええええ(泣)
でも考えてみたんだが、もしこれが猫や犬だったら懐いてくれるかわいいペットだ。別段迷惑な霊障ががあるわけではない。餌もトイレの始末もいらない、充電のいらないAI搭載のロボットだと思えばどうだろうか?
いや、申し訳ないが俺には無理なんだけど、愛着がある人形ならそういう接し方もできるかなぁなんて。
>>[1]
それは確かに言えてますね。悪意なくて動き回る人形なんて、むしろ欲しいですよ。

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