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平成耳袋-本当にあった怖い話し-コミュの【怪談】横切る人影

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祈祷師をしていた友人、山崎さんの体験談である。

山崎さんは群馬県沼田市にある、某病院で介護の仕事に就いていたのだが、その見た目や性格もあってか、すぐに系列の障がい児童の学童に異動することとなったそうだ。

病院裏にある平屋のアパート風の建物が障がい児学童となっていた。
正職員の少ない職場である。
自然と、山崎さんが夜まで残り、施錠をすることが多かったそうだ。
そんな仕事の日々を送る中、職員が全て帰り、最後に施錠をするタイミングになると、必ず、奥座敷から物置に向かって横切る小さい影があることに気付いた。
初めは猫か何かが住み着いているのかとも思ったそうだが、どうもそれは人の形をしているように見える。
平たく言えば、小人が横切って行くように見えるのだ。
あれは何なのだろう?
奥座敷は、別段何の変哲もない和室で、影の向かう倉庫は、送迎車の履き替えタイヤなどがしまってあるだけで、特に山崎さんの霊感センサーに引っかかるようなものはなかったそうだ。
だが、その小人の影の正体は意外な形でわかることとなる。

障がい児学童の事務所が新しく完成し、職員は総出で引っ越し作業に追われることとなった。
そんな中、奥座敷の押入れを整理していた若い職員が悲鳴をあげた。
どうしたのか覗きに行くと、押入れの奥から、古いお菊人形が見つかったのだという。
山崎さんはその人形を見るなり、あぁ、この子だ、と感じたそうだ。
古い人形には念が宿り、人目につかない場所にしまわれたり、興味をなくされると、かまって欲しさに様々な怪異を起こすことがある。いわゆる人形霊というものだ。
夜に山崎さんの前を横切って見せていたのも、人目を引きたいという、そのお菊人形に宿る人形霊の仕業だ。

山崎さんはお菊人形を窓際に飾り、日の光を当て、浄化を行うことにした。
窓際に飾られるようになって数日。
山崎さんが夜に施錠をする時になっても、小人の影が横切ることはなくなったという。
だが、パートのおばちゃんから、お菊人形が気持ち悪いからしまってくれないかと何度も頼まれた。山崎さんはお菊人形に申し訳ないと思いながらも、箱に入れ、押入れにしまったそうだ。
その翌日から、夜になると再び小人の影が奥座敷から物置にかけて横切るようになってしまった。
人形がかわいそうになった山崎さんは、何とか、人目があって、可愛がってもらえる場所に置けないかと考えた。日の光で浄化するのももちろん良いが、飾られ、愛される人形本来の姿にしてあげるのも、お菊人形に宿る人形霊の寂しさを紛らわすには良いと思ったからだ。
そして、山崎さんの努力もあり、お菊人形は病院系列の特別養護老人ホームの受付に飾られ、多くの高齢者に可愛がってもらえるようになったそうだ。
それ以降、障がい児学童で横切る人影を目撃することはなかったという。

普通の人間ですら愛されなくなったら腐るものである。
人形霊の気持ちもわからなくはない。

コメント(2)

私も御多分に洩れずお菊人形苦手なんです。ていうかフランス人形、博多人形、お雛さん、苦手ですねえ。それにはトラウマみたいなもんがありまして、昔姉の雛飾りが昭和30年代の屋敷付き5段飾りとかっていう結構豪華なやつで、右大臣左大臣、三人官女、五人囃子のフルメンバーで、古い家の床の間に飾られてたんですけど、私たち姉弟の寝室もその和室だんたんです。いつだったか寝る前に姉に人形にまつわる怖い話をされて、それから人形たちがこっちを見ているみたいで怖くって怖くって布団の中で丸まって一晩過ごしたことがありました。
だからぬいぐるみや最近のフィギュアは問題ないんですけど、未だに人形は怖いですねえ。
>>[1]
そんな立派な雛壇があったんですね。昔の人形の独特な無表情は、なんとも言えない恐怖を覚えますよね。

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