ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

憲法学コミュの欠格条項の違憲性について

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 皆さん今日は、別トピックでお騒がせしているガムスでございます。今回は私の専門領域(精神保健福祉)における憲法問題について、皆さんのご意見を伺いたくトピ立てさせていただきました。といっても精神障害者に関する問題ではなく、罪を犯し、刑に服し、出所して社会復帰した元犯罪者に関する人権問題についてです。従って、精神保健福祉領域の問題と言うよりは、司法福祉領域の問題ともいえるものですが、この問題についての法律の条文が私どもについての法律である「精神保健福祉士法」に記載されているというややトリッキーな構図になっています。

 「精神保健福祉士法」には(欠格事由)として次のような条文があります。

 第三条 次の各号のいずれかに該当する者は、精神保健福祉士となることができない。
一  略  
二  禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して二年を経過しない者
三  略
四  略

この第三条第二項が、憲法第一三条〔個人の尊重〕、第一四条〔国民の平等性〕、第二二条〔居住、移転、職業選択の自由〕、第三九条〔遡及処罰の禁止及び一事不再理〕に抵触するのではないか、というのが私の疑問です。こんなことを言ってるのは、業界でも私だけで無視され続けているのが実情です。ぜひ皆さんの見解、そしてもしこれが合憲であるならこのような条項が存在する合理的理由をご教示いただければ幸いです。

なお、以下に私が以前この問題について書いたものを掲げておきます。社会的背景等参考になればと思います。

2.第三条(欠格事由)の必要性に疑問

 私が問題にしているのは、第三条第二項の「禁固以上の刑に処せられ、その執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から起算して二年を経過しない者」です。これは精神保健福祉士の登録申請の時に確認させられる文言でもあります。
 これがなぜ問題かを私たちの領域に引き寄せていいますと、これまでいわば差別や偏見の被害者として精神保健福祉に携わる人たちは精神障害者の欠格条項撤廃に腐心してきました。それが今度は立場が変わると、精神保健福祉の側がきつくいえば加害者として欠格事由を設け犯罪更生者(元犯罪者)を差別し偏見の対象とする側に立っているのです。精神障害者の人権が大切なら、同じように犯罪から更生しようとする人の人権も大事です。
  

 

 次の文章をご覧ください。
 「地域社会における人権の最大の問題は、いうまでもなく精神病、精神障害者に対する差別と偏見である。精神病院を退院してアパートを借りようとしたり、仕事に付こうとするとき、今までのことを問われて率直に入院体験を話しては、『貸してくれない』『雇ってくれない』のが当たり前のような現実がある」(へるす出版『精神保健福祉士養成セミナー第4巻・精神保健福祉論』P133)
 このような事態の故に、私たちの先輩方は欠格条項撤廃に向けて戦ってきた歴史があります。事実撤廃されたものもありますし、絶対的欠格事由から相対的欠格事由に軽減されたものもあります。
 ところで、上の引用文の精神障害者を元犯罪者に、精神病院を刑務所に変えてもこの文章は成立します。つまりまったく同じ構造の問題が浮かび上がってくるという訳です。このような構造の問題が、精神障害者、元犯罪者ともに社会への適応を困難にさせ、回転ドア現象に陥らせるのです。であれば、精神障害者にしてきたのと等しく、第三条第二項の欠格事由は撤廃し削除すべきではないでしょうか(そもそもなぜこのような欠格事由が設けられているのか不明)。

 このような問題を考えるきっかけとなったのは、一つは選択科目で「司法福祉論」をとったこと、もう一つは山本譲司著『獄窓記』を読んだことです。

  「司法福祉」は字面からは意味不明で、司法関係者のための福祉論かなどとチャチャを入れたくなるが、その実態は「犯罪者福祉論」で、この呼称では犯罪被害者のケアも不十分なのに「犯罪者福祉論」とは何事か、などと見当違いの非難が出てきそうだからでしょうか。

 『獄窓記』には、こんな記述があります。
 「・・・・出所後の人生の中で取り組んでみたいことがいくつかあった。その中でも、真っ先に実践しようと思っていたのは、福祉関係の資格を取得することだった。(中略)そこで出所後、私が最初に取り掛かったのは、国家資格を取得するための資料収集だった。社会福祉士と精神保健福祉士、それに介護福祉士の資格取得を念頭に置いていたが、それぞれの資格に関する法律に目を通した私は、少なからぬ衝撃を受けることとなった。いずれの資格も、その欠格事由として、『禁固以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又は刑の執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者は資格を有することができない』と記されているのだ」(ポプラ社『獄窓記』P387,388)

 
  次にこの欠格条項を別の角度から見てみましょう。
 憲法との関係です。
 日本国憲法は、一般の市民、精神障害者、刑の執行が終わったかつての犯罪者の別なく広く基本的人権を平等に保障しています。もちろん公共の福祉に反しない限りにおいてです。ですから、自傷他害の恐れがある精神障害者に対して、ある程度の基本的人権を制約することは理解できます。
 でも、刑期を終えて社会に出てきた元犯罪者に対して、この三条第二項のように人権を制約するのはどういう根拠によるものなのでしょうか。まさか、かつて犯罪を犯したというだけで、自傷他害の恐れがある、あるいは公共の福祉に反するという予断(こういうのを日本語で差別もしくは偏見といいます)を根拠としているのでしょうか。
 この三条第二項は、単純に見ても、憲法第13条〔個人の尊重〕、第14条〔国民の平等性〕、第22条〔居住、移転、職業選択の自由〕に抵触します。同じく単純に「悪いことをした奴がペナルティーを受けるのは当然ではないか〕と考えるならば、まさしくそのような事を禁止した条文が日本国憲法にはあります。それが第39条〔遡及処罰の禁止及び一事不再理〕の条文です。
 この件の憲法問題では、この39条がポイントです。
 これは二重処罰を禁じた条文で、一つの犯罪について二重に罪を問われない、ということです。39条にはこう書かれています。
 「何人も、実行の時に適法であった行為又は既に無罪とされた行為については、刑事上の責任を問はれない。又、同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問はれない。」
 まさにこの三条第二項は、裁判で刑が確定しその執行を終えてなお、重ねて刑事上の責任を問い、欠格事由などという一種の罰則を科しているのであり、憲法違反に当たるというのが私の見解です。


コメント(1)

確かに、本能的に不自然と考えられる条項ですね。
刑の執行が終了すれば、それで法的な贖罪が済んだと考えるのが自然です。
従って、憲法ではなくむしろ刑法と矛盾するものである可能性が高いと思います。

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

憲法学 更新情報

憲法学のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。