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六代目 笑福亭松鶴コミュの『うなぎや』

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この前大阪へ向かう車の中で、以前入手したカセット全集(『六代目笑福亭松鶴大全集・らいぶ浪花落語』)に収録の「うなぎや」(昭和50年8月収録)を聞きましたが、枝雀さんの演じる「うなぎや」(昔カセットに録音)と微妙に演出が違ってます。

=====《あらすじ》=====
【前半】
 夏の暑い日、往来の真ん中にぼ〜と立ってる喜六に出くわした清八が「一杯呑ましたろか?」と言うと、「一杯呑むんはもう懲りてんねん。」と喜六が答えます。「何でや?」と清八が尋ねると、、、
 前に同じように往来で立ってた喜六に出くわした徳さんが「一杯呑ませる」というので後をついていくと、堺筋を南へ。(千日前の『じゅう(?)亭』ですき焼きかと思ったら、さにあらず)千日前を通り過ぎて更に南へ。(えびす町の『いずも屋』で鰻で一杯かと思いきや、さにあらず)そこも通り過ぎていくので、通天閣の『松重』の鰻かと思っていると、東に向きを変えた。
 これは動物園のビアホールかなんかで一杯かと思っていると、左に曲がって逢坂へ。(ははぁ、きっと『廣田家』で精進料理かと思ってると、さにあらず)下寺町を北へ北へ。(二つ井戸の『かにどん』でぜんざい?それでは話が違うと思っていると、さにあらず)どんどん北へ進み、本町の『てっぽうや』との予想も外れて、着いたところは天神橋の北詰で、石段をたらたら〜と下る徳さん。 
 暑い盛りなので、涼しいところで『牡蠣舟』で呑ましてくれよるんやろか?と思ってると、川っぷちに立った徳さん曰く、「さぁ、ここで好きなだけ(川の水を)腹いっぱい呑んでくれ。」(笑)
 喜六が、「なんなと肴が無かったらよぉ呑まん性分や」というと、「川魚で悪いけど、川になんなと魚がいてるやろうから、好きな魚をよって食うてくれ」。(^^;;;
 ここまできたらなんかと魚をさがして喰うたれと、魚をさがそうと川っぷちにしゃがむと同時に泥鰌が顔を出した。その泥鰌をつかもうと手を伸ばしたら、、、泥鰌が消えて川へドボン。 その日は、褌をしてこなかった喜六でした。(爆)

 だいたい落語に登場する徳さんのキャラは「人が悪い」のが相場ですが、この嬲りようはえげつないですな。(^-^;
 前半に登場するお店、当時は名前の通ったところだったんでしょうが、今はどのお店も無いですね。(「松重」・「廣田家」はどちらも最近廃業したみたいです。)
 「廣田家」は従姉妹どうしで天王寺と住吉に店を開いてやってましたが、今は天王寺の廣田はなくなりましたが、住吉大社の前の「廣田家」は今もやってます。『豆飯』が名物です。

【後半】
 清八は徳さんと違って、ちゃんと灘の生一本で一杯呑ませるつもりですが、肴は横町の「鰻屋」の親っさん。腕の立つ板場と喧嘩して辞められてしまい、変わりもんで依怙地な親っさん、替りの板場を雇わず自分で鰻を捌いてる。おかみさんと二人で鰻を捌くんですがしかし素人の悲しさ、糠をまぶしてぬめりをとって金槌で鰻の頭を叩いての(しろうと)業。四苦八苦しながら鰻を捌いてるところを目の前に見ながら、それを肴に一杯呑もうという趣向。
 店に入ると、おかみさんは出かけていて親っさんひとり。「二階の座敷へどうぞ」という親っさん、「二人とも癇症病みやから、目の前で捌いてるとこを見んとあかんのや」と答える清八。結局目の前で鰻を捌くことになったもんの、生け簀から二人が選んだ鰻は主のような一番元気がよくて性質の悪い「青べえ」という鰻。さぁ、そこからが大騒動。
 3人で鰻の掴みかたの能書があれやこれやあって、親っさん終に鰻を掴んだのはええけれど、、、鰻に導かれてどんどんお店の外へ。 そこにおかみさんが帰ってきて「一月前にも鰻と一緒に外へ飛び出して3日間帰ってこなくて、聞いたら和歌山まで行ってた。」とのこと。

 しばらくするとお店の前に親っさん帰ってきたので「どこいくつもりや?」と聞くと、、、

【オチ】
 「さぁわたいに分かりまへんねん。前に回って鰻に聞いておくれやす。」
====

 枝雀さんの「うなぎ屋」では、前半は徳さんが喜六を連れて、玉造のおっさん・松島のおばはん・萩の茶屋の弟のところに引き回し、新戎橋のところで川の水を飲ませる演出になってます。
 後半は両者ともほぼ同じ演出ですが、枝雀さんのほうではおかみさんが登場せず、お店を出て行くところで「どこに行くんや?」と訊ねて同じオチに入るようになってます。

 親っさんが鰻を掴もうと悪戦苦闘するところ、生の高座か映像だったらもっと面白いんでしょうね。(鰻が上向いてどんどん空に上っていくと、『月天宮殿星の都』ですな。)

 初代春団治が得意とされたネタだそうですが、今はどなたか演じられてるんですかね?

コメント(8)

 月宮殿星の都は仁鶴師匠のレコードがありましたよ、島めぐりなども入っていました、CD化されてたかな?
>ぽこさん

「月宮殿」は六代目のCD全集『上方ばなし』に収録されてるのしか聞いたことありませんが、仁鶴さんのは六代目と同じ演出なんですかね。

「うなぎや」も「月宮殿」も、糠箱にウナギを放り込んでぬめりをとって、金鎚でど頭をガーンとくらわすところは同じですね。 掴むときは片手やのうて両の手で、という能書も同じ。

お久しぶりです。

枝雀師匠の「うなぎや」は、初代春団治のレコードをもとにされていると
聞いたことがあります。
出雲屋、井筒屋、柴藤なんかは、初代そのままらしいです〜

六代目のサゲのところで、「さぁ」という一言がさりげなく入っていますが、
こういう一言が入ることでサゲが派手に感じさせることになるそうです。
ただ言い方はさりげないことが大事なんで、下手にやると「くさく」なって
しまうそうです。
→これは圓生師匠が言うてはったと聞いたことがあります。

枝雀師匠のは見たことがありますが、ホンマにうなぎが生きてるみたいでした!


>鈴々さん

>>出雲屋、井筒屋、柴藤なんかは、初代そのままらしいです〜

やはりそうですか。 前半に登場するお店の名前、シチュエーション、六代目のとは随分違ってましたので、笑福亭流にアレンジされたんですね。

泥鰌と息子を錯覚するところでは一瞬間をおいて爆笑でしたが、松鶴オリジナルでしょうかね。。。(笑)

いつか、鈴々さん演じる「うなぎや」、聞いてみたいですね。(*^_^*)

『ヘソの仇、長杓で打った』という落ちは見事だと思います。でも今ふうの落ち、いいのはないでしょうかしらね! 落ちが分かりにくいと言うだけで消えていくのが惜しいですね!
>う@湘さん

実は来年の会は「うなぎや」を演る予定で、今、色々とテープ聞いたり、
先輩から話を聞いたりしてるところです〜

>ぽこぺんさん
はじめまして〜
落ちがわかりにくいのも確かですが、ベースのお芝居がわかってないと
おもしろみが少ないので、こういう噺はだんだんやり手が少なくなりますね〜
染丸師匠なんかに派手にやってほしいなぁ〜
> 鈴々さん
同感ですねあっかんべー 染二時代から注目してたそうです。
>鈴々さん

>>実は来年の会は「うなぎや」を演る予定で、

おお、、、そうなんですね。 虫の知らせというか何というか。。。(爆)

来年の会は、なんとしても行かねば。。。

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